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私が、シンエヴァまで見終わって感じたこと11

世界は誰かの願いによって、新しく構築され続けている、という考察から、作中で棺、の様な演出が度々あると思いますが、
その事について、アスカとシンジが恋をしているんだなぁ、というのが良く分かるので、説明したいと思います。

まず、破でレイのテストパイロットを代わってあげたアスカは、アスカの中ではレイがシンジの事を恋人として好きだと勘違いし、自分の恋心を押し込めた、と言ってもいいと思います。なので、気持ち的な解釈で行くと、アスカは物語から一時退場する事となり、治療中の様な棺らしき物に入ります。それもつまり、この旧劇からの流れで物語を新劇で再構築した本当の願いと異なる判断をアスカがしたから、とも取れるかなと思いました。

破とQの間の空白の14年間でアスカがどの様な経緯で復活を果たしたのかは、ちょっと分かりませんが、

棺の様な描写はQの冒頭でもあります。破でニアサーを起こしたシンジが初号機と共に(?)棺の中にいます。
それは、シンジの視点から行くと、綾波だけは助ける、という事で、破で綾波は助けました。ですが、その後にどうなってもいいと言ったのは、その目的だけ果たせば、シンジはもう後はどうなっても良いと願ったのでは無いでしょうか。(ちょっとごめんなさいここら辺記憶曖昧かもしれません)

アスカは助けられなかったので綾波だけは助ける、という風に、シンジはアスカを助けられなかった事を後悔していますし、レイを助けた後に、アスカは助けられなかった、と、自分の物語を閉じてしまいます。なので、シンジは棺に入っています。棺=死=心が死んでいる、閉ざしている、という描写だと思います。

心が死ぬということは、自分の世界が死んでいるのと同じだとも取れます。現実でもそうだと思います。生きた心地がしないというのは、喜びも悲しみも感じない、心が死んでいる状態だからかな、と思います。食べ物を食べても味がしないように感じる事と同じです。シンエヴァでアスカが食べ物の味も感じられず、寝れず、というのは、やっぱり恋をしているからだとも思います。ですが、シンジがその気にならなければ、アスカのその状態はずっと続きます。なので、アスカは食べ物の味も感じませんし、寝ることも出来ません。心が死んでいるからですかね。アスカはそれだけシンジとの恋が本当はしたい、という事ですね。私にはそうにしか見えません。


シンエヴァの薄い本では、アスカがもう一度、シンジに会いにいきたいのか、シンジが眠っている棺へエヴァに乗って行く事に決めました。


空白の14年間の事が分からないので、ちょっと断定は難しいなと思うのですが、アスカは旧劇で傷ついたプラグスーツの箇所にテープを補強して、エヴァに乗って
もう一度、シンジとの物語を進める事を決めます。わざわざ、旧劇で傷ついた箇所にテープを貼る、という描写から、アスカが前世の記憶を持っていようが、はたまた、それが、パラレルワールドの記憶なのか、定かではないですが、流れで考えると、テレビシリーズから旧劇、新劇まで、私は全部が繋がっていると思います。

つまり、アスカとシンジが主軸で世界は再構築されていますので、二人の本当の願いに沿った行動をすると、テレビシリーズや旧劇とも違う物語になりますし、前世などの輪廻転生をしていると考えなくとも、無限にパラレルワールドが構築出来る、とも解釈も出来ると思います。

ただし、パラレルワールドであっても、前世や来世の輪廻転生の物語だとしても、キャラクターの魂は全部同じ、なのだと思います。

Qの冒頭では、シンジはアスカは破で助けられなかったので死んでしまっていると、思っているのではないかな、と思いますし、アスカの、なんとかしなさいよ!バカシンジ!という声を聞き、アスカが生きている事を知り、それと同時に、アスカがシンジの事を必要としている、という事実もこの言葉でシンジが理解する事が出来たのではないのかな、とも思います。そして、シンジは、アスカが生きていた事を知り、自分を必要としているのを知り、覚醒します。目を覚まします。

簡単に言うならば、失恋して恋心に終わりを告げていたから寝ていたのだとも取れると思います。つまり、シンジは、アスカがいない世界で生きても仕方ない、と綾波を助ける、という心残りだけは達成したので、アスカはもう助けようもないので、自分の世界を閉じて眠りについてしまった。

シンジにとって、それだけアスカを失ったのがショックだった、とも取れるかなぁ、とも思えます。


そして、二人で目を覚まし、また、本当の願いを叶える為に物語は再構築されるルートへ軌道修正されました。
アスカが先に復活を果たし、シンジを起こしに行くのですが

シンジの棺に行くまでに、アスカはシンジの軌道に合わせに行っていたと思います。それはシンジに寄り添うという事です。シンジの気持ちに。
アスカはそれをして、また、シンジとの恋を再開させたかった、という気持ちもあると思います。

アスカはシンジより先に治療中の棺?から目覚め、姿形を変えず、シンジが目覚めるのを待っていたのではないかなぁと思います。アスカにとって、シンジがいなければ、時は進まない、シンジと一緒に年を取って生きて行きたいとも思っていたのかなぁ、とも思いました。


エヴァの呪縛とありますが、それは、エヴァとは、敵と戦って勝たなければ、危険、または、生きていけない、と思っているから、エヴァに乗るということは、戦うことを決める、という事であり、戦わなければ、自分の存在価値が保たれないとアスカが思っていて、それは、アスカが歳を取ってないのも、精神的に前に進めてないのもありますが、エヴァの呪縛に囚われ、戦わないと自分に価値がない、そしてエヴァに乗れるのは14歳。(年齢に縛りがあったかはちょっと忘れましたすみません)

ですが、アスカが目の下にはクマがあったり、ガリガリ気味の細いスレンダーな体型をしていたり、というのはそういうところが関係していて、精神的にもシンジが目覚めるのをずっと待っていたので、辛いものがあったのもあるかな、とも思います。アスカはシンジに恋をしていると思うので、シンジの作ってくれたご飯以外、味を感じなくなってしまった、ということかもしれませんね。飯の不味さが分かるうちに、とシンジにレーションを食べさせた時に言ってましたが、実際、アスカはシンジがいない食事が味気ないものに感じていたのかも知れません。なので、シンジと一緒にご飯を食べた時の記憶があるので、シンジがいなくなってからは食事が美味しいと感じなくなってしまったのではないかな、と思います。


シンジが眠っていた時に世界は凄い事になってしまっていた訳で、それを乗り越える為に、治療中の棺から、アスカは何らかの流れで目覚めさせられた、という事なのかな、とも思います。
アスカを使って、世界の再構築をしようとしたのか?ちょっとそこら辺はわかりませんが、空白の14年間の事を考えると、色々想像が膨らんで楽しいなと思いました(話がそれましたすみません)


エヴァでは目覚める描写が多くありますが、眠っていた何かが目覚め、前に進み、物語を進める為に、目を覚ます、という描写なのかな、と思います。

シンエヴァで第三村で目が覚めるのも、そこで学ぶべき事があるので、その場所で目覚める描写がありますし、最終決戦でヴンダーに乗り込む際も、アスカにDSSチョーカーの様な物を発射されて(と言っても首輪はもうなく、シンジの意志で乗ったので、リスクへの恐れや恐怖がない状態だったのでついてはないのですが…)、目を覚ます描写があります。

それは、そこで成すべき事があり、進めたい物語があるからその描写なのだと思います。

旧劇の赤い海で眠っていた、アスカの魂(パラレルワールドであっても輪廻転生の話だとしても、惣流の心を置き去りにしていた過去があるので)その時のアスカをシンジは救いに行きました。

それは、アスカが旧劇の最後から、アスカの気持ちは、ずっとシンジの事を待っていて、シンジが望まない限りは、その物語がそこから先へは進まなかった事と、シンジが望まなければ、惣流であったアスカの魂は救われないからでもあります。アスカはシンジを愛していたからです。アスカだけがシンジの事を愛していても、対等な純粋な愛の形にはならないからです。シンジがアスカを自分の世界にいる事を望まなければ、アスカと結ばれる事はないのです。二人あっての事ですから。

だから、シンジは少し距離を取り、あの時置き去りにしてきてしまったアスカの心と向き合います。アスカの心に寄り添い、今はケンスケの事を好きだろうから、とケンスケのフリもして、アスカはアスカだよ、と伝えてくれます。僕も好きだったよ、と言います。そうです。言葉通り、シンジもアスカの事が好き、という事です。


世界を救った後に、アスカを助けた後に、シンジはこの世で成すべき事は終わったと、真っ白になって消えようとします。マリが迎えに来て、世界に色がつきます。シンジはまた目覚めます。今度はエヴァのない世界です。(空想の世界でなく、現実の世界とも取れると思います。ここは色んな解釈が出来て良いと思います。映画を通して色々な解釈で様々な人の心の中の革命をしていると思うので)

シンジが目覚めた時、歳を取っています。王子様みたいに成長していたと思います。それは決して見た目だけではありません。

シンジが何故、成長して目が覚めるのか、世界も救ったし、アスカも救いました。まだ、叶えたい願いがあったからその姿で目が覚めているのです。

シンジも長い眠りから覚めた、という描写なのかもしれませんね。戦わないと生きていけないと思っていたけど、実際にはそうではない世界を自分で構築する事に成功したのだと思います。それはシンジが恐れや恐怖に支配されて生きていくのでなく、愛と共に生きていく、と自分の恐怖心を乗り越え、精神的に成長したから、なのだと思います。


そこまでくれば、もう、本当の願いはこれから叶えに行く、というラストだと思いますが、ラストシーンの解釈は人それぞれ自由に考えることが出来ます。

マリと恋仲になったと思う人もいれば、私みたいに、シンジとアスカの心の流れを見てきた人は話の流れから行くと、私はこれから二人の明るい未来を築いていける土台がやっとシンエヴァのラストで揃ったのだと思いました。

旧劇と違い、シンジはアスカを殺さず、自分も殺さず、相手は自分と違う人物なのだと認識し、その上で生きると決めたから、あの姿で目覚めたのだと思います。


心の流れ的に素直に考えると、私の中では、シンジはもう大人になって成長したのだから、アスカとの絆はあるでしょうし、アスカはホームの反対側にいて、まだ本当の意味では救われていないと思います。

アスカはシンジと生きて行きたかったと思ったと思いますので、アスカはあれだけ頑張ったので、後は、大人になったシンジがアスカの元へ行くのを待つだけですね。と思います。後は王子様を待てばいいし、私はシンジはアスカの元に行くのではないかな?と思っています。

次はマリの正体について、私が考えた事について書こうと思います。
良ければまた読んでくださると嬉しく思います。マリは人類の愛の擬人化、の様な存在だと思いますので、シンエヴァのラストシーンは、

現実の世界へシンジが愛を持って、歳を取って人として生きていく事を決め、今まで体験した事のない、新しい世界へ飛び出して行った、という描写だと私は考えています。


12に続きます。


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