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「気を遣う」は「気を使う」こと(気虚・陽虚)

気の不調には大きく分けて「気虚」「気滞」がありますが、今回は「気虚」についてのお話です。

はじめに


気を遣って生きるストレス社会では、慢性的に気を使いすぎた状態になりやすいんです。
気は簡単にすり減っていきます。
ストレスレスの方でも、生きているだけでも気は使っています。
血液をつくる、血液を送る、筋肉を動かす、考える・・・・・・等など。

無駄に気を遣うと気を使う


ストレスフルの方はプラスアルファで気を使っています。
・コロナ禍においての1人で自宅待機
→実家に帰ったり、友達と遊んだりしてうつしたらどうしようという「孤独と不安」によるストレス
・ネット記事をみてコメントするとき、内容に問題ないか考えて投稿する
→他者にどう見られるかという精神的ストレス
・遅くまで仕事をする→過剰な仕事量、納品の締切りを守る、得意先との関係維持等による「肉体的・精神的」ストレス
・気分転換に旅行にいき、家に帰ってくるとドッと疲れが出る
→知らない土地にいく「環境変化」によるストレス
・今ブログを書いている
→読んで欲しいなと思いつつ「自己研鑽だから」と言い聞かせるストレス(精神的ストレス?)

対象が何であれ、何かに気を遣って生きている限り、プラスアルファで気を使い続けているんです。
こうやって気が不足すると気虚という状態に陥ります。

気虚


気が不足することを、東洋医学では「気虚」といいます。

気虚の症状は以下の通り。
・身体がだるい
・疲れやすい
・眠くなる
・食欲不振
・下痢しやすい
・風邪を引きやすい
・風邪の治りが悪い
等など。

これを繰り返し慢性的に「気虚」となると、さらに進行して「陽虚」となります。

陽虚


気は陽の働きを持つため生命維持に欠かせない熱の産生を行います(温煦作用)。
熱産生が満足にできないため、さらに寒証の症状が出ることが多いんです。

陽虚はエネルギー代謝の低下により、身体を温める力が低下した状態です。
陽虚の症状
・寒がり(夏であっても)
・四肢の冷えていつも冷たい
・むくみやすい
・血色が悪い
・おなかを壊しやすい
等など。

改善策


・自分を犠牲にしないこと
仕事を例にとると、
「私がいないと仕事が回らない」
「他のスタッフに迷惑がかかる」
→管理職であればマネジメントの勉強をしましょう。どうやったら効率化できて仕事が回るのかを考え実行するのが管理職の仕事です。一般社員であれば管理職や会社が無能ですから気にする必要はありません。

「お客さんに過剰なサービスを求められるけど、店に迷惑がかかるから断れない」
→一旦応えてしまうと今後同様の事例があれば、全スタッフが対応することになります。薬局で仕事をする上でもできる限りお手伝いしたいと要求に応えますが、継続可能かどうかを検討した上で「難しい」と判断したものはお断りしています。もちろん丁寧にご説明をすることが前提ではあります。

「私が我慢しておけばうまくいく」
→我慢する、という段階で継続が難しい状況です。我慢は有限です。一度や二度ならよいでしょうが、慢性的に行っている場合は上司に相談することです。管理職であればどうマネジメントするかを検討しましょう。

一度崩れたバランスを戻すには2倍以上の労力と時間がかかります。
貴方を守ることができるのは貴方自身でしかできません。

日常で避けられないストレスは確かにあります。
・旦那が早く帰ってくるストレス(・・・・・・)
・育児ストレス
・ライフプランが実現できないストレス(お金がない)

こういったストレスは避けられなくても緩和することはできます。
「なぜ旦那が早く帰ってくるのがいやなんだろう?」(思われていないと想いたい)
「こどもがいうことを聞かないのはなんでだろう?」(分からなければこどもに聞くのも手)
「貯金ができないのはなんでだろう?」(固定費問題が大事)

まずは疑問に思うこと。思い当たる原因があれば紙に書いて可視化しましょう。
それが1人で解決できないことで、当事者との話合いができない状況であれば誰かに相談しましょう。相談できる相手がいなくても、自治体の相談窓口や無料相談がありますから活用しましょう。

まとめ


気虚が進行すると陽虚になります。
気虚の症状+冷えの症状があれば陽虚と思って良いです。
進行すればするほど回復は遅くなります。
大事なのは我慢して無駄に気を遣わないことです。
自分が想う限界のもっと手前に線を引いてください。
1人で頑張る必要はありません。みんなで顔晴りましょう。
それが虚構であっても、人と心と身体はついていきます。

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