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わたしの瞑想法

私はごく平凡な人間だ。

私を説明するなら、身長、体重、ヘアースタイルから、出身地、家族構成、職業と話していけば、ふん、とりあえず普通のおばさんね、となって、ファッション性や趣味の話をすれば、あーそっち系ね、と輪郭が見えてくるだろう。

そこでさらに、ブログを読めば、その人の思考傾向や価値基準が表れると思う。文章というのは、その人のカラーが出て面白い。


私についての話に戻ると、例えば、質問に対して5段階で答えなさい、というタイプの心理テストに答えるなら、結構即座に、1です、5です、とはっきり答えられ、うーん3かな、は割に少ない方だと思う。

私について、もっと言うなら、白黒はっきりしない作業は嫌い。
長いお付き合いの鍼の先生に「その痛みにはこんな体操がいいよ」と教わると、「で、それを1日に何回やればいいんですか?」と聞いて、「ダメダメ回数にこだわっちゃ」とたしなめられる。回数は人それぞれ、と言われて、んじゃきっとやらないな、と思ってしまう。

家事の中では、お米とぎが嫌い。何回とげばいいのかはっきりして欲しい。

そのくせ、食料品を買う時に金額を確かめない。全くこだわりがない。
メニュー表を見て注文する時も、カロリーは見るけど、金額は見ない。


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こんな私なんです。

なので、お察しの通り、私って『瞑想の良さがわかるくせに瞑想が苦手』なんです、と言ったところで、だろうね、とわかってもらえるはずがない。


けれど自分としては、私の性格を説明する時、『瞑想の良さがわかる、でも瞑想が苦手』というのは絶妙に特徴を言い得ていると思うのに。


自分の表現で、瞑想の近くにいるタイプなのに没入できない、この性格特性を、誰もに想像してもらえるような、そんな巧みな文章力をつけたい。


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瞑想の話を進めると、私の父が東洋の学問にハマっていた。

東洋哲学については、実家に帰るとよく父が語っていたけれど、その頃は私の方が子育てに手一杯で、現実から遠い話のようで、聞く耳を持っていなかったし、父親と膝を割って話すのは、まだ照れ臭かったので、冷やかしたようなリアクションしか取れなかった。

さらに母と一緒に太極拳に没頭し、24式をマスターした。

そのうち、父は独自に気功を学ぶようになった。そのプロセスは、私の働き盛りの頃のことで、詳しくは分からないけれど、指先から気が出ていて、母の持病の腰痛を和らげたらしい。

父の東洋学問への探究心は尽きず、呼吸法や、瞑想、さらに易もやっていた、と後に知った。


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私がそんな父と話が合うようになったのは、更年期の頃。
精神的にとても不安定になり、不眠にも悩まされていた。

実家に帰っても、枕が変われば一睡もできないのでは、と胸の内を話すと、
父が「お前は我が強いからな。」と言った。
以前の私なら、わがままってこと?と拗ねていただろうが、その夜はストンと腑に落ちた。

「我が強い」が「自律神経が立っている」と同義なら、説明がつく。
私は、流行っていたHSPの診断テストで高得点だった。
HSPの特性と、「自律神経が立っている」は似ているところがあるから。


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私は、更年期の頃から現在までの10年間、「我の強い」自分の精神の安定を求めて、あれこれと気の向くままに学んできたことが、偶然にも父の学んだ道の後追いだったと気付いた。

父は何十年も前からハイリーセンシティブパーソンだった。

似たもの同士だ。

以来、父を陰ながら師匠と一目を置くようになり、父の話は素直にスッと入ってくる。

父が取り入れる健康法は、頭の片隅に置いておくようにするのだけれど、瞑想だけは、できない。


そこで私が実践しているのは、呼吸法を兼ねた身体との対話法だ。
理学療法士の娘が、骨盤底筋トレーニング法として、下腹が硬くなるまで息を吐き切る動作を、例えばトイレのついでとか、気付いた時に行うことを勧めてくれた。シェイプアップにもなるとのこと。

それと父が言っていた、30秒かけて息を吐ききる呼吸法。
二つを合わせて、30秒以上かけて、ゆっくり身体中の空気を吐ききる。その時肩、胸、腹、、と身体が緩んで行くのを意識して、最後は下腹が硬くなるほど吐き切る。


これが、私にとって、なんとか瞑想だということにしている。
実際、すーーっと吐き切れる時は、身体に意識が集中できている時で、気持ちが良い。。。。回数はちゃんと決めている。


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あとは、性格的になぜ瞑想が苦手なのか、比喩も駆使して、完璧に表現する文章力だ。


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