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2001年宇宙の旅 感想、ネタバレ

映画版ではなく小説版の方です。
以前、英語は観たことあったのですが、最後の方の意味がよく分からず、内容はあまり記憶に残ってないです。HALのカメラレンズしか覚えてない笑。
小説の後書きで、HALという頭文字は、IBMからローマ字が全て一つ前になっていることを知った。

今回読んでみて、かなり熱中できる作品だった。宇宙旅行の中で惑星の描写がリアルに感じて、本当に自分も実際に船に乗って星を見たような気分になった。

遠くからながめるエウロパは、巨大な雪だるまのように、遠い日の光をきわめて効率よ く反射していた。近づいてみて、この観測は裏づけられた。座だらけの月とちがい、エウ ロバはまばゆい白色であり、地表の大半をおおうきらきら光る隆起は、陸に乗りあげた水 山を思わせた。まずまちがいなくアンモニアと水の生成物で、木星の重力場に吸いとられ もせず残ったものらしい。
赤道地帯だけ岩がむきだしになっている。ここは峡谷と崩れた巨石からなるごつごつし赤道地帯だけ岩がむきだしになっている。ここは峡谷と崩れた巨石からなるごつごつした死の世界であり、それは黒いベルトとなって小世界を完全にひとめぐりしていた。衝突 クレーターがいくつかあるが、火山活動の跡は見られない。エウロパはどうやら、地殻内 の風にのったアンモニアの霧だろう、雲らしいものも見られた。 で、あとわずか二時間。ハルが船の軌道を正確無比にチェックし、再チェックしているの で、これ以上の速度の補正はもう最接近の瞬間まで必要ない。しかし承知してはいても、 刻一刻と巨大化する惑星を見つめているのは、神経にこたえた。ディスカバリー号は木星 〈突っ込んでいくのでもなく、途方もない重力場の餌食になってしまうわけでもないのだ が、心からそう納得するのはむずかしかった。 エウロパは行くての空から突進してきたときと同様、みるまに飛び去った。

映画ではよく分からなかった、モノリスが一体なんなのかが小説ではよくわかった。
モノリスというなんなのか分からない超科学建造物というのが、作品を面白くさせている。謎を持った構造物というのはストーリーでは目を引く仕掛けだと感じた。
モノリスは板なので当然空間に対して凸状の物体だが、スターゲートがアクティベートすると、凹の穴となり、宇宙のワームホールを繋ぐセントラルへの入口となった。

特に冒険活劇はなく静の作品の印象だが、面白く感じた。昔だったら途中で読むのをやめてしまいそうな作品だ。自分も少し大人になったんだなと感じられた。、
2010年宇宙の旅も読んでみよう。

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