昨日の稽古終わりの日記
形を帯びていく。
僕たちの朗読劇が徐々に徐々に形を帯びていく。
演出家、脚本家、演者、プロデューサー、一人一人の創意工夫と千思万考が形を帯びていく。
早く完成形が見たいし、このままずっと形を帯びていく過程を感じ続けたくもある。
今自分に出来ることは何だろう?
この形になっていく過程の中で、どうすれば自分はより意味のある仕事ができるのだろう?
まずは、毎日の1秒1秒を真摯に対応するってことが裏方の自分がみなさんのためにできることだと思う。
表方の人に向けてだけじゃない。
同期も事務局も制作総指揮の先生も、みんなに向けてどこまで真摯になれるか。
聞かれたことにきちんと答えよう。
何を聞かれるかもしれないか、考えておこう。
答えを持っていない時は、その場しのぎのアドリブで乗り過ごすのじゃなくて、その場できちんと一緒に考えたり、一言すみませんと言って、一度しっかりと考えてから答えよう。
一人一人の顔を見よう。
笑っているか?
目尻は下がっているか?
口角は上がっているか?
肩が張ってしまってないか?
声を出して笑えているか?
笑えてないなら、何が原因だろう?
自分に何が出来るだろう?
何をしてもらえたら嬉しくて、何をされたら迷惑だろう?
こんな自問自答を繰り返そう。
きっと直接役に立つのは、その自問自答のうちの数%だろう。
でも、僕にはそんなことしかできないから、そんなことを全部全力でやり切りたい。
まずは、自分の書いた脚本のキャラクターについてしっかりと質問に答えられる様にしよう。
だいぶ自分で最初に思っていたキャラとは違って行った。
でも、最初にそのキャラクターたちを産み落としたのは僕であり、赤ん坊の如くみるみる成長していく様を1番近くで見守っていたのも、誰よりも愛しているのも僕である。
制作総指揮の先生の意図もたぶん僕が1番汲み取れているし、むしろ僕にしかわからないそのキャラクターたちの奥深さってものもある。
もう本番間近だから、先生の意図を壊す様なことだけはしちゃダメだけど、きちんとキャラクターのイメージは聞かれたら答えられる様にしておこう。
あくまでも先生の代弁者であり、僕の主観は排除しなければダメだけど、単なる代弁者ではなく、誰よりも愛情や想いやりを持った代弁者として、僕だからこそ相手に届く言葉があると信じて、何か聞かれたら答えられる様にしよう。
変に文字起こしして何かトラブってしまうのは避けたいので、頭の中でだけしっかりと答えられる様にしておく。
もう稽古も当日のリハやゲネプロを除けば今日が最後。
僕たちが生み出した"あの日のドリンクバー"という漫才師がもうすぐ舞台に立つ。
彼らの初の単独ライブ。
コンビ名を付けるだけでも大変だった。
プロデューサーの生徒を中心として、日を跨ぐまでコンビ名や、コンビのアイデンティティ、歴史についてみんなで散々話し合った。
なんだかよい響きに聞こえた、ドリンクバーという単語を起点に、"あの日のドリンクバー"、通称"あのドリ"というコンビ名が決まった。
このコンビ名が僕にはもうしっくり来すぎてる。
架空のコンビのはずの"あのドリ"が、いつの間にか僕の頭の中にはしっかりといる。
あくまでメインのキャラクターではなく、登場人物たちが前を向いて歩き出すきっかけとして生み出された、シンボル的存在の"あのドリ"に、いつしか僕自身も元気をもらっていた。
ここ最近は楽しくないことが多すぎた。
毎日の99%は楽しくなかった。
ああ、
このイベントに関わらなけりゃ、あるいはもっとただ脚本を書くだけの受け身の姿勢でいれば楽だったのに。
とりあえずイベントに関われて、楽しい思い出できましたで終わらせられる性格に生まれていれば楽だったのに。
先生に、まあこれで良いかと言ってもらえることよりも、自分が胸を張って、これなら100%お客さんを満足させられると言えることを優先したりしなけりゃ、もっとたくさん自分の書いたセリフや設定を台本に載せられたのに。
先生の言うことは絶対、年上の言うことも絶対、事務局は神様、って思えたら楽だったのに。
事実として500%間違ったことを言っている証拠がでてきても一言も謝罪をしない人にも、こっちが歩み寄ってやれる世渡り上手に生まれたら楽だったのに。
普通にやってても集客は見込めないと、勝手に危機感を感じてしまわない性格だったら良かったのに。
こんな性格でなけりゃ、大好きな同期たちにしんどい想いをさせたり、誰よりも1番頑張ってくれているプロデューサーの子を傷付けなくても済んだのに。
毎日こんなことばっかり思っていた。
自分はどこぞやの売れない小説家みたいに、こういう性格だってことは誰よりも知っているし、悩みながらもやっていくメンタルと体力だけは一丁前だってことも知っている。
でも、別に投げ出しても良かった。
しんどいなら何もしなけりゃよかった。
それでも頑張ろうと思えたのは、僕の頭の中にいる"あのドリ"としっかり向き合いたかったから。
彼らなら、上手くいかなくても自分を信じて努力し続けるはずであり、その2人の物語を書く僕自身がちょっとやそっとで投げ出したり、へそを曲げたりすることはできなかった。
頑張ろう。
僕にはどこぞの美人の広告会社勤務の女性との出会いはないけど、代わりにたくさんの素敵な同期や先生や、プロの役者さんとの出会いがある。
お互いまだまだ遠慮しがちだったりもするけど、僕のようなあれこれ考えがち男子には、どこぞの広告会社勤務の女性の様に、バシバシと思ったことを素直にそのまま言ってくれた方が、心が痛くなったりもするけど、余計な詮索をしなくて嬉しくもある。
何でも言ってほしい。できることがあるなら何でも言ってほしい。
自分で何ができるかを探すことはもちろんだけど、何か頼みごとがあるなら言ってほしい。
必ず応えます。
まず、お前に何ができんだよ。それを教えてくれないと頼みようもねえって人に向けて、藤井ができることを書いておきます。ご参考にどうぞ。
藤井にできること
・動画編集(そこそこできる部類には入ってきた)
・illustratorやPhotoshopを使ったデザイン(ほんのちょっとだけ)
・論理思考(これはマジ最強)
・マーケティング(メーカー勤務の経験と日頃からの勉強により、そこそこ出来る)
・ビビるほど細かいところに気づく
・パワー仕事
・人が嫌がる様な地味な仕事を誰よりも率先してやること
・即断即決
・クイズ
・長期記憶(短期記憶は下手)
・プレゼン
・おばさんキラー
参考にならない、どうでも良いことも書きすぎたけど、少しでも何か力になれるのであれば協力します。
すっと出てこなかっただけで、書き忘れていることもいっぱいあります。
どんなことでも言ってください。
時間がなくて昨日の稽古終わりのことを今投稿しました。
よりによって今、僕は仕事が忙しくて、めっちゃ遅れて稽古に参加させてもらいますが、この貴重な時間を噛み締めたいと思います。
今しかないこの瞬間、この舞台、輝きましょう!!
シャイニング!!
(終わり方ダサッ)
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