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【詩】月の影

帰りのバス
アイスピックに刺された月が
からんと音を立てた

今月いっぱいで運行を終了するバスが
透明な扉へ向かって
フラグを立てていくよ
そのたびに
ひとり またひとりと
客が消えて
私だけが残る

終点を降りての帰り道
うつむいて歩く私の影に
月の白い影が重なって
もう動けない

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