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はじめの不動産業界。営業から管理職の苦悩

櫛引 大輔さんプロフィール

IT業や小売業等を経て40代でフルコミッションのエージェントとして不動産仲介のキャリアをスタート。トップセールスと呼ばれるほどの成果を出し続けた。2020年よりTERASS所属。

<インタビュー前半>

不動産業界に入ったきっかけ

私は以前、和菓子屋のエリアマネージャーとして働いていました。当時は土日祝日ほとんどお休みが取れなかったので、子供が生まれたのにもかかわらず、全然一緒に居る時間がなかったんですよね。
そんな時、来店してくださるお客様のお子様を見て、「自分はこんな風に自分の子供を楽しませられていないぞ」とふと気づいた時がありまして。
このまま和菓子の仕事を続けていくと、子供の大事な時期を一緒に過ごす時間がとれないという思いと、税金やお金に無頓着で知識もなく、損をしているのではないかという不安もあり、お金の知識もトータル的に身に付き、人の役にも立てそうな不動産の営業をやってみようと思ったことが私が不動産業界に入ったきっかけです。
 
そこから約500名の営業マンが互いにしのぎを削っている”フルコミッション(フルコミ)”の不動産仲介会社に転職したのですが、他店同店含め、営業マン同士のお客様の取り合いやお店の反響(問い合わせ)を増やすための一連の作業が非効率で大変だったことを、今でも鮮明に覚えています。

異業種からの転職〜初めは所得が前職の4分の1に

初めての不動産業界。フルコミという挑戦。入社から約半年間はほんのわずかですが固定給があり、その半年間に色々な知識や実力をつけて一人前の営業マンになるというありがたい制度はあったものの、一時的に前職(和菓子屋のエリアマネージャー)より所得4分の1ぐらいになってしまった時期がありました。
 当時は「どうしようかな…」という気持ちより、子供がまだ赤ちゃんという状況もあって、お尻に火がついた状態で「もうとにかくひたすら頑張るしかない!!」そんな思いで日々仕事をしていたことを、今でも鮮明に覚えています。

早く”不動産の営業マン”として一人前になりたい!

収入はもちろん大切ですが、私はまず「不動産の営業マンとして早く一人前になりたい!」という気持ちで日々前進していました。
当時はとにかく、お客様に認められたい!そして頼られたい!という思いが非常に強かったので、正直、収入や売上にはあまり意識はなく、とにかくひたすらお客様の御用聞きをするなど、ひたむきな営業スタイルでした。 

お客様がどういうニーズをくださるのか、それを自分がどのように答え、もしくは答えられないのか。答えられない部分はどのように補填していけばいいのか。
新人時代はその繰り返しでしたが、気がつけば“トップエージェント”と呼ばれるところまで成長し、そこからまた新たなstoryがはじまるわけですが…

トップエージェントだからこその悩み

ここだけの話、当時は営業に疲れたというか、管理職になって落ち着きたいという気持ちもありました。
「不動産の営業マンとして早く一人前になりたい!」と一生懸命仕事をし、自分の年齢や子供がまだ幼いことを考えて、とにかくひたすら頑張ろうという思いだけで走っていた結果、気が付けば結果が積み上がり“トップエージェント”と呼ばれるようになり、追う立場というより追われる立場になりました。
社内の売上順位が発表される度に周りがざわめいて、後輩からは「いつか櫛引さんを追い抜きます!」と言ってもらえる立場となりましたが、正直疲れ果てていましたね(笑)
 
そんなタイミングだからこそ、“管理職”という立場で「私のような営業スキルを持つ意識レベルも高い若手を育ててみたい」という思いと、「もう追われる立場から逃げたい、楽をしたいなぁ…」という裏側の自分の気持ちもあり、管理職になったというところが正直な話です。

管理職の悩み。営業が早く育ってくれないジレンマ

私が働いていた会社では、売上を上げる営業マンは正社員として管理職になる“出世コース”という道があるのですが、売れている営業マンが管理職になった途端、収入がかなり下がるというおかしなシステムがあり、もちろん自分が納得した上で管理職になったものの、同時に疑問も抱いていました

管理職の収入としては、私のチームメンバーが頑張った分が私の歩合になるので、まずはチームメンバーを教育していかなければいけないのですが、私自身がやってきた営業は私だけのオリジナルであり、他の営業がそんなに簡単にできるとは思えない。
お客様に対する気持ち、配慮、姿勢というマインドの改革、まずはここから。そしてお客様が何を求めているのか、どんなことに困っているのかを自分事のように考えられるように訓練し、正確なニーズの把握からお客様との距離を縮めて、関係性を構築していくこと。LINEの活用やメール対応の時の大切なポイントなどの落とし込みなど行うが、それ以上に山積する各メンバーの課題を潰していく作業など、時間がかかり…
 
それでも、メールのやり取りや本当に些細なビジネスの”いろは”から一生懸命教え、それなりにチームが成長してくれたものの、当然すべてが思うようにはいかないもどかしさがあり、管理職も決して楽な道ではなく試行錯誤の連続でした。

インタビュー後半へ続く〜

櫛引さん関連動画
【12の質問】元フルコミのトップセールスがTERASSへ参画した理由
https://www.youtube.com/watch?v=BZ0eBwxPwwM

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