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ある晴れた日、父親と精米所に行き、蛙の子は蛙と思ったはなし

今日は晴天の日曜日。前日、妹の旦那から、つまり義理の弟君に、Zoom飲み会に誘われ深夜まで飲んでいた。弟君とは2日連続でZoom飲み会したことになる。

独身で実家住まい。寂しい生活をしている僕を思って誘ってくれているのであろう。ありがたくて涙が出てくる。

深夜まで飲んでいた為、今日起きるのはお昼となった。独身実家住まいで、夜中まで飲んで、お昼に起きる。文字に書くとクソみたいな野郎だが、休日なので良いだろう。

起きると、親父から「精米行くから手伝ってくれ」と言われた。そう、我が家の白米が無くなっていたのだ。

米は、岩手のばあちゃん家へ帰省した際に、玄米でもらって来る。昔は、ばあちゃん家が米を作っていたのだが、今は農協で買った米をもらってきている。その玄米残り20㎏。

親父は僕に一応気を使ってか、「アタック21終わってから行こうか?」と聞く、即座に「アタック25だよ」と軽く突っ込む。アンジャッシュの児島の「児島だよ!」なみの反射スピードであったと思う。

同時に、「13時25分から」と答え、アタック25を終えてから精米に向かうことにした。

今日のアタック25は、2015年12月のチャンピオン大会。クイズのレベル自体は難しくないが、流石はチャンピオン達。ボタンを押すスピードが速い。回答の後に「あーそれね。早いわー」とうなずくクイズが何個あったことか。

毎回お手付き無し、ボタン押さずに回答OK という、特別ルールでテレビの前で参加している僕は、8問正解だった。

2ヵ月以上毎週アタック25を見ていると、段々クイズの回答率が上がってきたように思う。これは筋トレと同じでとても嬉しい。

ここで全く再生回数が増えない、卓球クイズ スマッシュ25を置いておく。


アタック25を見た後、親父と精米所に向かう。近くの農協にコイン精米があるらしい。

僕は、玄米20㎏を車まで運ぶ役目だ。毎年、岩手のばあちゃん家で、精米所に行くのだが、これが重い。

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「腰痛めないように注意しないとな」と思い、米袋を持つ。この米袋が持ちにくいのだ。上の結ばれている部分を持ち、抱きかかえるように運ぶ。

「よいしょっと」と米袋を持ち上げ、抱きかかえる。そこで僕はふと何かを感じた。

「あれ、いつもより重く感じない。」いつもは、無理すると腰が危ないと感じていたのだが、その恐怖感が全くない。「もしかして、これは筋トレの効果が出てきているのではないだろうか?」「いや絶対そうだ!」

僕は気分ルンルンで、駐車場に向かう。エレベーター内で米袋を持ちながら、少しスクワットをしちゃったりなんかして、車へ米袋を運んだ。

車に乗ると、勝手に音楽が流れていた。流れていたのは、初めて行ったフェス、アジカンのNANO-MUGEN FES 2009のアルバムだ。

僕はボタンを連打し、聞きたい曲を選んだ。止めたのは、FARRAH / Stereotypes だ。ナノムゲンフェスでの、このStereotypes。スーパーカッコよかったのが、脳みそのしわに今でも刻まれている。

サビを口ずさみながら、曲が終わると次のアルバムだ。次は、木村カエラHOCUS POCUSだった。またもボタンを連打し、聞きたい曲を選ぶ。BANZAI(album ver.)で止めて、聞こうと思っていたら、親父がおもむろにボタンを押す。一番最新のアルバムを選び、聞いたことないB級音楽が流れてきた。

「なんだよ、この曲、せかっく久しぶりに木村カエラ聞きたかったのに」と思いつつも、無言でそのB級音楽を聴いた。

車を数分出すと、意外に畑があった。B級音楽を聴き始めたくらいで、農協に着いた。

コイン精米所が2個あった。車を駐車場に止めた瞬間に、互いに何も言わずに動く。僕は、トランクへ向かい、米袋を持つ。親父は、コイン精米へ向かい、お金を入れる。

2個あるうちの手前のコイン精米に入り、米袋を持ち上げ、米を投入する。親父はお金を入れ、ボタンを押す。

約4分で精米終了。精米中は流れてくる米を見ながら、米袋に精米された米を入れる。

親父は、家族LINEに送る為、コイン精米の外で写真を撮っていた。「まあいつも通りだな」と思いつつ、僕は、コイン精米の様子をムービーで取り、インスタにアップした。

精米後、親父が「向こうで野菜売っているみたいだから、行こうか」と聞かれ「OK」とうなずく。僕は、基本めんどくさがり屋なのだが、知らないことには興味があるという、少し矛盾した性格を持っている。

農協は、終了時間30分前で、野菜は残りわずかだった。僕は、ここ2か月スーパーで買い物をしているので、野菜の値段を把握している。農協だからと言って、安いわけではなかった。

しかし、全て横浜市の○○さんの野菜と書かれており、「あぁさっき車で通った畑で取れた野菜もあるのかな?」と思い、何点か野菜をかごに入れた。僕が選んでいる際、父親は「ちょっと写真撮って来るわ」と言って、外に出てしまった。

「俺も写真撮ろうと思ってたんだよな」と思いつつ、「たまちゃんのパパかよ」と心でツッコミ、買い物を続けた。

すぐに親父は戻ってきて、結局野菜は親父が買ってくれた。

任務終了。暑い中、米袋20㎏を運んだ。僕はアルコールが飲みたくて仕方なかった。

帰宅後、何も飲まずに、なかやまきんに君の筋トレを行った。母親がいたので、筋トレ後は、こっそり、パワー ハッ(笑顔)を行った。

筋トレ後、シャワーを浴びると、両親はメンチカツを揚げて、ビールを飲んでいた。「晴れた日の日曜日、最高じゃねえか」と思い、僕も一緒に食べることにした。

飲みながら買ってきた野菜も食べた。ラディッシュ、トマト、ネギ、しいたけ。最高に美味かった。

両親と独身長男がいるリビング。テレビでは、徳光さんの路線バスで寄り道の旅が流れていた。両親はそれを見ながら、ひとり、もしくは互いに、話すのだ。

まるでワイプで抜かれている芸人の様に、徳光さんの行動にリアクションする。僕はこれが以前から全く理解できない。なんで、「テレビに向かって喋るんだよ」と。

僕は、テレビに向かって「ガハハ」と笑うか、「イタリア!」とクイズ番組で勝手に回答するか、「うぅ、、、」と感動して涙を流す。これくらいだ。

「へぇー○○のこれが有名なんだー行ってみたいなー」とか、「えーこれはちょっとひどいねー」みたいなのは、口に出して行ったことがない。

と思いつつ、この徳光さんの番組筆頭に、バスで旅する番組系が全く面白いと感じない。面白くないではなく、大嫌いだ。新婚さんいらっしゃい! NHKのど自慢くらい嫌いだ。

でも僕はふと思うのだ。「ザ・ノンフィクションだって、社会人初めまでは全く好きでなかった。でも母親が見ているのを一緒に見て、今は好きな番組の一つとなっているではないか」「さっきのコイン精米での写真を撮る癖」「野菜を見に行く行動」「同じタイミングでアルコールを欲する」

他にも色々と両親と同じ感性が僕には備わっている。

「あぁ僕も年を取ると、バス旅番組が好きになり、テレビに向かって一人で話始めるのだろう。」

「やはり、蛙の子は蛙なんだな」

と思い、このnoteを書き始めたのだった。

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