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妖狐への真言

悪い狐妖怪への対処として多いのが印と真言による密教的なやり方です。

有名なのは釈迦の弟子であった阿難陀が魔女に誘惑されたことがありました。

釈迦に救われるのですが、その際に使われたダラニの真言は悪魔降伏の文言は梵語で列なったものでした。

天台宗で用いられる四魔降伏の真言も妖怪退治には有効です。
あの有名なアビラウンケンと唱えるものです。

狐の悪霊に対してのものもあります。
追打鬼婆羅々鬼(ついだきばららき)
法性房の門葉(ほつしょうぼうのもんよう)
と唱えるのです。

法性房というのは平安中期に活躍した天台密教の祈祷の達人である尊意のことです。
平将門や菅原道真を鎮めた人物と言えばその実力の高さがわかることでしょう。

門葉というのは弟子という意味ですから、わたしは尊意の弟子だと名乗っているわけですから、妖怪も恐れおののくでしょう。

動物の護法神である金翅鳥や八大龍王の名も彼らは恐れます。
実際にそれらの像を祀って動物霊は近づけさせないのは、修験道の知恵です。

強いものの威光を借りるなら天狗を用いるのもありです。

天狗の神歌というのがあります。

嵐吹く、戸山の風にしこりなす、向こう悪魔を吹き返せけり

天狗の風で悪魔を吹き祓うようにするという言霊です。
そのようなものも妖怪への対処に効果があります。

狐も良いものもおりますが、悪いのもいます。
いざ悪いものと対峙したらそのようにするのが良いわけですが、見えない相手だったりするわけですから、深く学んでいくのが大切です。


これからも良い記事を書いていきます。