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これが、初恋


もしもあなたに、出会わずにいたら・・・

誰しも人生の中で、この言葉のような気持ちになったり、実際に言葉にしたことがあるだろう。

自分の人生を振り返って・・・

あの時、あなたに出会わなければ・・・

全く違う人生になっていたに違いない。

春頃、自分の中に潜んでいる小さなアーティストを育てるというアーティストプログラムに参加した。

オイルパステルで絵を描いてみたり、花柄のシャツを着て公園を散歩したり、お花を生けてみたり、詩を描いてみたり、

毎週、自分の中にいる小さなアーティストとDateをした。

それを、プログラムに参加している皆と共有し合うのが、とても刺激的だった。

そして密かに、「自分が心から歌いたいSongs」を選曲して、公園で歌うことをアーティストDateとして密かに実践していた。

この心から歌いたいSong として、宇多田ヒカルの『初恋』を見つけた。

冒頭の『もしもあなたに、出会わずにいたら・・』

これは、『初恋』の中の一節だ

とても静かで繊細で、奥ゆかしくて、切なくて、情熱的で、感謝に溢れていて、愛に満たされている

『初恋』の世界を、この曲を心から歌いたいと思った。

だけど、難しい。女性の歌なのでキーも高い。

めっちゃ女子力高いですねーと言われそうですが、

でも、ある占いでは、あなたの魂は、メラメラと萌える、いや燃える赤い龍だと言われています。

さて、この難しい歌を馴染ませるために、毎日の通勤や休日の散歩の中で、Spotifyから『初恋』を何度聞いただろうか・・
足がふやけるまで、お風呂で何度歌ってみただろうか。

でも、何度聞いても、歌えないものは、歌えない。
宇多田ヒカルの凄さを、身をもって体験したわけで・・

アーティストプログラムの中で、披露することも諦めていた。

そんな時、たまたま、友人のオペラ歌手(竹林加寿子さん)とメッセージをやり取りすることがあって、

『初恋』を練習していることを打ち明けたら、なんと全面強力してくれることになった。

ただ、アーティストプログラムの終了まで時間がなかった。

”突貫工事だけど、ギリギリ歌えるようにしてみよう!”

歌のプロである、竹林加寿子さんの頼もしい言葉に全てを委ねた。

1回目のレッスンの時がきた。

ボイスレッスンをするのか、『初恋』の歌い方をするのか、期待は膨らんでいたが、そんなことではなかった。

最初のレッスンは、なぜ、この『初恋』を選んだのか。 この歌への思いを確かめることだった。

『初恋』ってなに?

『初恋』を選曲する前に、歴代に好きな歌を3つ挙げて欲しいとのリクエストがあった。 

<歴代に好きな歌 3つ>

1 永遠の翼(久保田利伸)

2 Indigo waltz(久保田利伸)

3 守ってあげたい(松任谷由美)

どうして、この3つの曲を経て今、『初恋』が歌いたいのか。

それを、一緒に考えることにった。

<永遠の翼>

 
この曲を聴くとハートの奥が熱くなり胸が高鳴る

 「差し伸べた 白い指から 七色に溢れる雫に カラダ包まれて・・」
  
  『永遠の翼』のこの節が、僕の中の深いところで流れている
   
  まるで、魂に記憶されているような曲だ

  僕自身が、この地球(ほし)を選び、ここで生きていくために魂にプログラムしたものが、この歌の中にあるような気がしてきた。

黄金の光を受けて、永遠の翼を広げてこの地球(ほし)を見下ろしているイメージ
【オイルパステル画】

<Indigo waltz>

 とても甘く切なく、ロマンティックな曲

この地上で身体を持ったわたしの魂は、美しい世界と出会い、人と出会い、心をときめかせる。これを初恋と言ってよいかもしれない。

しかしながら、地上では、魂のままに思いが相手に届かない。思いを伝えるために、言葉を身につけなければ、あとそれを伝える心と勇気がなければ、自分以外の誰かに伝わらない。
 
わたしの魂は、とても切ないのだ
わたしのカラダは、とても不器用なのだ

初恋を忘れ、上手く表現できないことに、上手くできないことに落胆し、自信(という幻想)を失うこともあった。
でも、上手く言葉で伝わらないからこそ、伝わることの喜ぶも知った。
 

<守ってあげたい>

全てを捧げたくなるような気持ちになる曲
 

ずっと不器用に生きていたのに あなたに出会った
ずっと探していたように あなたを懐かしんでいた

あなたに出会って、この世界の美しさを知った
あなたに出会って、生きることの意味を知った

あなたに出会って、守りたいものができた
初めてあなたと言葉を交わした日のこと
あなたと一緒に見た秋の美しい星空
一緒に夢を見る気持ち
 
あなたを守りたい
あなたがいるこの世界を守りたい
あなたが大切にしている人がいるこの美しい世界を守りたい
そんなわたしを、わたしこそが、守らなくては

<好きな歴代3曲>を選んだのには、こんなストーリーを感じていたかもしれない。

そして、宇多田ヒカルの『初恋』には、このストーリーが全て込められているような気がしていた。

僕がなぜ『初恋』を歌いたかったのか。

竹林加寿子さんは、僕が選曲してくれた3つの曲からそれを解き明かしてくれたようだった。 このことに本当に感動した。

そして、『初恋』の曲の中から、最も伝えたいワンメッセージを選んだ。

それが、この歌詞だった。

もしも あなたに 出会わずにいたら わたしは・・・

この『初恋』という曲に、僕は出会ったんだ。

つづく








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