勉強会:哲学とジェンダー


少し前ですが、以前も参加した勉強会に参加してきたので内容のふりかえりをまとめてみます。

1回目はこちら

今回のテーマは

「哲学とジェンダー」


・フェミニズムから生まれた「ジェンダー」
・ジェンダーと哲学思想


フェミニズム運動の変遷

フェミニズムとは:男性支配→女性の自己決定権の主張思想またはその運動

~1960s:第一波フェミニズム
制度などの形式的平等を求めた時期。具体的な権利の獲得のための運動が盛んであった。

1960~70s:第二波フェミニズム
意識、生活などの実質的平等を求めた時期。無意識の女性差別の見直しなど制度運用の実態に着眼点が移行。スローガン「個人的なことは政治的なこと」

1970s~:第三波
フェミニズムの問題化。同性愛、多文化、多様性の問題との関わり。


超大まかですが。時代を重ね研究が深められ、運動自体の在り方やこれまでの運動の中身を見直す段階まで進展してきています。




ジェンダーを哲学的に考える

哲学はそれまでの当たり前を疑う営み。フェミニズムも哲学の対象となり、思想を深めた中にいる哲学者らについても取り上げられました。


<実存主義:実存は本質に先立つ>

ジャン=ポール・サルトル(仏1905-1980)
『存在と無』。現代思想への影響が大きい。内縁の妻はシモーヌ・ド・ボーヴォワール。


シモーヌ・ド・ボーヴォワール(仏1908-1986)
『第二の性』。フェミニズム運動のさきがけ的存在。在学中に出会ったジャン=ポール・サルトルとは、実存主義の立場から自由意思に基づく個人の選択を最重要視し、婚姻も子どもを持つことも拒否。互いの性的自由を認めつつ終生の伴侶として生きた。



<ポスト構造主義>

ミシェル・フーコー(仏1926-1984)
『狂気の歴史』。「絶対的な真理」は否定され、真理と称される用語や理念は、社会に遍在する権力の構造のなかで形成されてきたものである。知の役割は「絶対的な真理」を証明することではなく、それがどのようにして発生し、展開してきたか調べる(知の考古学)ことにある。



ジュディス・バトラー(仏1956-)
『ジェンダー・トラブル』。人間が物事を判断したり何かに欲望を向けたりするとき、何がそうした判断・欲望の主体となるのか、そうした行動は歴史・社会からどのような制約を受けて成り立っているのか。「セックスはつねにすでにジェンダーである」


その他名前があがった思想家

・トマス・ラカー


・イヴ・コゾフスキー・セジウィック


キーワード

・家父長制
・ホモソーシャル
・ミソジニーとホモフォビア


理解しきれていない単語もとても多いです。日常的には用いられない言語も多いので、いずれ注釈になるような用語をまとめたリストでも作りたいなと思って準備中でいます。


今回のまとめは議題にあがったことをなぞった程度ですが、哲学を通してジェンダーを見つめることは「人と関わる指針」になってくれるのではないかと感じさせられました。もう少し自分なりに深めていきたいジャンルです。





最後まで読んでくれてどうもありがとう。






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