イライラする僕

僕は人によく「〇〇君って怒ったことある?」と聞かれる。
確かにあまり怒ったことはないし、イライラしても人にぶつけることは無い。
怒り方が分からないということもあるが、特に親しい人でなければ怒る意味がないと思っている。
その人とこれからも長く付き合っていきたいと思う人であれば怒ることはある。
だが仕事関係や親しくない人には怒りたくない。
労力と時間の無駄だと思っている。
店員さんや知らない人にいちいち怒りの感情を向けるのは忙しなさ過ぎて、もっと他のことにそのエネルギーを向ければ良いのになと思ってしまう。

仕事場の同僚から先輩や上司の愚痴を聞くのだが正直言ってその神経が分からない。
もしかしたら僕がその先輩や上司に告発する可能性だってある。
信用されているのかこいつにはそんな度胸はないと思われているのか知らないがあまりに不用心ではないか。
なので僕は家族であろうと友達であろうと愚痴を言ったことが無い。
だからといって愚痴が無いわけではないし、
イライラしない訳ではない。

この前だって仕事場の先輩が偉そうに講釈を垂れてきやがった。
すいません笑。少し口が悪くなってしまいました。
この前、先輩から講釈を垂れさせていただいた。
ん?意味が分からなくなってしまったが、要するに偉そうに説教を長々としていただいたのだ。
だが仕事に関することは僕が仕事が出来ないから悪いのであってしょうがない。
ただその後この先輩は僕の人間性を否定してくるような事をつらつらと述べてきやがったのだ。
「そうですよね」
などと愛想よく返事をしてその場を乗り切ったが僕のイライラゲージはMAXだ。

そのイライラを抑えるためにやっていることが二つある。まず一つは大きくため息をつくことだ。
「はあぁ~」とため息のお手本のような台詞を声に出しながらため息をつく。
勿論、それを聞き不快に思う人もいるかもしれないので周りに人がいないのを確認してからする。そうすることによって今自分は辛いことがあったのだと強く認識し己の内側から不満を外に出すようにイメージする。

二つ目は「疲れたよ、パトラッシュ」と呟く。
これも周りに人がいないのを確認することを怠らないことが大事だ。
後々もっと面倒ごとになるかもしれないからだ。
「疲れたよ、パトラッシュ」
と言うことで僕の負担をパトラッシュに乗せて天使が持って行ってくれると思えるかもしれないからだ。
少々不謹慎でパトラッシュには酷かもしれないがそうしたことによって僕のイライラは少しずつだが減っていく。

こんなものでイライラが収まるなんて元から大したものではないと思った人がいるかもしれないがそれはそうだ。
そんなもん個人差だし。
別にお勧めのイライラ解消法を教えたわけでもないし。と読んでくれた方に悪態をつきながらため息をつく。
僕の横でパトラッシュもため息をつく。
今日ぐらいは僕が君のイライラを負担しますと、パトラッシュに感謝する。僕は天使に担がれながら、僕がこの世で唯一信用しているのはパトラッシュだけかもしれないと天使に愚痴を言い、あそこへと連れていってくれないかなと願いながら今日も眠りにつく。



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