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ぶらりおっさん写真旅+酒 『長門湯本温泉』

おっさんがカメラ片手に温泉と酒を求めての一人旅。
今回は山口県長門市にあります長門湯本温泉。
おっさんは日々疲弊している。それはブルシットジョブと晩酌による肝臓疲労とシンプルに老化によるものである。
おっさんの疲れを癒やすもの、それは一人の時間、そして温泉と酒と趣味しかない。
おっさんはこれでしか癒せないのである。かのウィトゲンシュタインが言ったとか言わないとか。
故におっさんは、愛する家族を置いて、愛するカメラを携え、もっとも愛する温泉と酒を求めて、長門湯本温泉に舞い降りたのであった。

長門湯本温泉は、昨今地域起こしに取り組んでいるらしく、この温泉街は若い世代を中心に少しずつではあるが変革を遂げているとのこと。
温泉街の中心部は歴史ある立ち寄り湯「恩湯」がリニューアルされ、そこから新しい風を感じる雰囲気に満ち満ちている。
というのも、この温泉街はクラフトビールの醸造所やBARがあるのだ。
Uターンの若者が中心となり、おっさんにはありがたい環境が整えられている。
酒だ!酒と温泉だ!これ以上も以下もなく最高ではないか!
そんな肝臓優位の不純な動機でイルミネーションの準備に彩られた道を行く。

瓦そば 柳屋

まずは山口名物瓦そばで腹を満たすのだ。
熱せられた瓦の上にそば、故に瓦そば。なんともわかりやすい。
昨今の温暖化による灼熱の猛暑であれば、我が家の屋根瓦でもできるんじゃないかと妄想しながらそばを突付く。
下がカリカリになっていくので、好みに合わせた加減を微調整しながらの二度美味しいそばである。
小生、調理能力が皆無なのでだいぶウェルダンになってしまったそばもあったが、それはそれで美味しいのであった。

インスタ映えしそうな飛び石だが、おっさんは静かに川のせせらぎを楽しむ。今日は平日である。平日有給バンザイ!

チェックインまで時間があるので、カメラを携え散策。
この散策こそ、おっさん写真旅の醍醐味である。
見ず知らずの街並みは、新鮮な発見と少しの不安のため世界はより繊細に写るのである。

ビール飲みたくて辛いが、15時オープンのようなので店の中を舐めるように見つめるだけにとどめておく。
恋しいかな、ビールよ。しかし、待てば待つほどうまくなるのがビールなのである。

古き良き温泉街は中心部から離れていけば行くほど、昭和の残光が色濃く残っている。
写真を撮るには最高の景観ではないか!
ということで、カメラ二台取って代わっての撮影が続く・・・が寒い。


大寧寺

けっこう歩いて大寧寺にやってきた。
なんとここは、かの大内義隆終焉の地なのである。
歴史好きおっさんはピンときたであろう。そう、毛利元就にやられちまった陶晴賢にやられちまった大内義隆である。
室町時代を謳歌していた大内家一瞬の転落、これぞ下剋上であり、おっさんになると何となく分かる悲哀でもある。

簡単に言えば、社内の派閥争いを調停することもなく遊び呆けていたら株主総会で追い出された感じだろうか。
子供の頃、じいちゃんと大河ドラマ「毛利元就」を見ていて『だめなボンボンやなあ』と思っていた大内義隆だが、最近なんとなく気持ちがわかるようになってきたのは世の中がわかってきたのか単なる老化なのか?

コンコン

平日の静かな大寧寺、(鹿の糞を踏んだこと以外)これぞ大人の旅であった。なんというか、特に目的もなく歩くという時間は尊いものである。
寺社仏閣はまさに最適なれど、人が多すぎてはならぬのである。
ああ、ビール飲みたい。

来た道を戻る、そしてこの旅一番のお気に入り写真。
なんてことない道すがらであるが、こういう出会いこそ一人旅ならではである。
ああ、寒い。温泉入りたい。


原田屋旅館

本日のお宿は原田屋旅館さん。
古き良き昭和な旅館であり、リーズナブルかつ料理もうまく温泉は源泉かけ流し、そして女将さん優しい。
おっさん一人旅宿にはこれ以上ない最適な旅館である。
ちなみにチェックイン前に寒くてウロウロしていたら部屋に入れてくれた。
気分は子犬である。ありがとうございます。

源泉かけ流し湯で体を温め、もはや死んでも良い気分だがその前にせっかくの一人の時間、積ん読された書籍が瓦礫のように散乱する我が家から持ち出した本を読むべし。早う読め読めとのプレッシャーが日々のストレスなのだが、新しい本はなぜか届くのである。なぜなのか?

365+1 BEER

ということでビールである。
本など投げ捨て、まだ源泉の余韻がある温かい体のまま、365+1 BEERに駆け込む。本はいつでも読めるが、ビールはこのタイミングしかない。
書を捨てビールを飲もう!
温泉街でタップルームである。これぞ今回の旅のメインターゲット。
こんな贅沢許されて良いなんて・・・いろんな意味で禁酒法時代のシカゴに生まれなくてよかったぜ。
地域起こしに携わっている方ともお話ができて、最高のひとときであった。
うちの田舎の温泉街でクラフトビール屋でも始めようかな?
たぶん店長泥酔で食べログ星一つとかになりそうだけど。


ビールに癒やされてから宿に戻る。
さっぱりわからない地方ニュースを見るのが好き。あと天気予報ね。

宿飯はリーズナブルな料金ながらめちゃんこ美味かったし量もすごかった。
この火をつけるやつも好き。正式名称知らんけど、火をつけるやつ好き。


音信川うたあかり2024ということで、イルミネーションで温泉街は輝いていた(3月3日で終了、残念)
おっさん一人旅にイルミネーションは辛いのか?否、イルミネーションでキャッキャしてる家族連れやカップルを横目に歩くだけでもなんだか幸せなのである。
しかし、こんな寒い夜におっさん一人で出歩くには理由がある。


THE BAR NAGATO

なんと、温泉街にBARがあるのばー!
THE BAR NAGATOは本格的なBAR、場違いな田舎者おっさん実はBARデビューを飾ろうとしているのだ。
最近自宅でせっせとバーテンダーの真似をしていろいろこねくり回しているのだが、やはりプロフェッショナルはすごかった。かっこよかった。うまかった。
すんご〜く緊張していたが、優しい対応でいろいろお話も聞けて最高でやんした。
ほんで、オリーブってどのタイミングで食えばよいの?


朝、雪である。
朝風呂でやっとこさ目を覚まし二日酔いではないことを確認する。
楽しかったひとときを噛み締め、そしてまた月曜日からの日常を思う。
強烈なサザエさん症候群に目眩がしたが、しかしこれも人生、そうおっさんなのだ。
おっさんは人生なのである。
日常がなければ非日常もなく、そして温泉街もない。
日常が非日常でないからこそ、酒と温泉が至福となるのである。
さあ、まるで帰りを待っていないであろうYouTubeジャンキーの娘と愛するワイフへのお土産を買いに行かなくては。


長門湯本温泉、おっさん一人旅にとって最高の温泉街でした。

おっさん写真旅(酒も頼む)におすすめな温泉街がありましたら教えて下さいませ(酒メインでも可、なんなら酒)


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