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Z世代に伝えたい、優しい世界の作り方(1章)⑧

夕飯を食べ終わったら順番でお風呂に入った。もちろん電気もガスもないからドラム缶を焚き木で温めるゴエモン風呂というやつだ。隼人が起こしてくれる火がありがたい。温まると眠くなってきた。テレビもパソコンもスマホもないから、起きていてもやることはない。たまには星を見るのもいいけど、毎日見ていてもう飽きた。
物があふれていた時は、新しい衣服が欲しいとか釣り竿が欲しいとか思っていたけど、物がない世界になると物欲というのは無くなるんだと思った。もちろんお金もないから金銭欲もないし、裕福とか貧乏とかで人と比べることもない。

縄文時代がまさに今と同じ生活だった。小さな集団で生活をしていたところに集団をもっと大きくして支配したいという人が出てきた。そして文明が起きて、集団は国となっていく。今の生活もずっと続くことはなく、また支配者が現れるだろう。そして、人間が欲のために環境破壊や争いを繰り返すと、また今のような生活に戻っていくんだ。人間の知恵を環境に、人に優しい方向に使うことができれば、地球は優しい世界になるだろう。そんなことを思いながら眠りについた。


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