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よりともSC 2018夏合宿 トレーニング

今年の合宿は5つのクラスに子供たちを分けてテーマ別のトレーニングを行いました。
この20年くらい、夏合宿は大会に参加したり試合をしたりせずに学年別、レベル別、ポジション別などの様々なテーマで練習のみをしてきてます。
今年は3日間という短い期間の中で3年生から6年生まで学年問わず足りないところ、伸ばしたいところをテーマとしてフォーカスした下記クラスに分けてトレーニングを行いました。

CLASS

J1クラス…チームの中心、軸として違いを生み出せる選手の養成。
J2クラス…中心ではないが高い身体能力の優位性と共にサイドなどでチームの活性化を担える選手の養成。
J3クラス…基本技術はあるがサッカーの動きがまだ分からない選手に周りを見てプレーし、チームの中心になれるよう養成。
JFLクラス…止める蹴るなどの基本技術の養成。
GKクラス…ポジショニング、キャッチング、シュートストップからコーチングまでトータルでGKを養成。

もちろん3日間の短い期間での習得は難しいかもしれませんが、普段とは違う学年のコーチがそれぞれのクラスの子供たちを「急激に化けさせる」気持ち全開で臨みました。
五十嵐は普段低学年(小学1年、2年生)の担当ですが、この合宿ではJ3の指導を担当。J3クラスは3年〜5年まで18名でした。

CONCEPT  J3クラス

テーマ:認知(にんち)

J3クラスではどのようなプレーモデルでも必要とされる「認知」をテーマに下記のキーファクターが自然に出来るようになるまで様々なオーガナイズによるトレーニングを実施しました。

KEYFACTOR

ルックアラウンド
・後ろを見る(ルックアップでは足りない)
・パスが来るひとつ前の相手にボールがある時に見る
・自分にボールが転がってるときに2回目を見る
・バックステップで移動しながら常に視野の確保をセットする

スペースを探す
・空いてるスペースを見つけておく
・空いてるスペースに走る
・フリーな味方、敵のいないスペースを見つけておく
・敵のいる位置を見つけておく

2秒でプレーする
・速いリズムを自分で作る
・速いテンポに身体と脳を合わせる
・ボールを受ける前にルックアラウンドして判断しておく
・直前でダメなら判断を変える
・強くて低くて速いパス

TRAINING SESSION

次の人がパスする相手の名前を指定するパス回し、後ろを見てから判断してのパス&ゴー、多色ビブスのパス回し、大きなグリッドでの3対3+1フリーマン、4対4+3フリーマンなど、ライフキネティック要素も入れながら、たくさんのメニューをやりましたが、すべての目的は速いリズムの中で、人とスペースの認知が出来るようになること

なかでもメインで複数回やったメニューは3対3+2フリーマン
ルックアラウンド、スペース、視野の確保、素早い判断など身体に染み込むまで、人数やタッチ数などノルマをどんどん変えて何度も反復。
見て、考えて、動くのではなく、見て、勝手に身体が動いてる状態になってほしいと。毎セッションが終了する度に、子供たちから「頭が疲れる〜」と嬉しい悲鳴。
最後の方はこのトレーニングのグループ分けや準備、進行など子供たちだけに任せてみました。学年の垣根を越えて自分たちで教え合い、キーファクターをコーチングしながら熱中してプレーする姿に子供たちの可能性をまた強く感じたのでした。

GAME

見て、考えて、速いスピードで判断するトレーニングを反復でしてるから、ゲームでは直感でできるようになる。(直感でプレーしてるように見える)
そんな事象が頻出したのが3日目最終日、最後にJ2クラスとやったゲームでした。格上の相手に終始相手コートで主導権を握ったプレーを披露、ボールを出してはスペースに顔を出して受けてまた出す。常にブンブン首を振りながら頭の中の情報を最新に更新しまくる。結果は0-0の引き分けでしたが、ピッチから戻ってくる選手達の顔は悔しさの中にもサッカーを満喫できた充実の顔つき。倒れ込んでもう一歩も動けないと言いながらもサッカーの楽しさ、フットボールの奥深さが彼らの中でバージョンアップできた瞬間だったのだろうと確信してます。
(↓ボールだけでなく逆サイドも首振って確認する8番君)

最後に

すべてのセッション終了後、キミたちと3日間出来てサイコーに楽しかったと伝えました。一緒に練習した18人全員が各学年のチームに戻って輝くことを願いつつ、伸びるタイミングだった何人かには新しい気づきを少しは伝えてあげられたかなと。
ホント楽しくも充実の3日間でした。

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