サンクコスト効果

こんばんは!毎日投稿102日目になりました。今日も頑張っていきましょう!

サンクコスト効果って?

 皆さんは、「見始めてしまったけどつまらなかった映画を、つい見続けてしまった」「食べ放題にいって元が取れるようにと、少し無理をしながら食べてしまった」といった経験はないでしょうか?
 
   このように、それまでに費やしたお金や時間などのコストを取り返すために更にコストを費やしてしまう現象を、「サンクコスト効果」といいます。英語でのsunk costで、日本語では埋没費用、つまり一度費やしてしまってもう取り返すことが出来ないコストのことです。
 
   先ほどの映画の例では、映画の鑑賞に必要なお金と映画をつまらないと判断するまでの時間がサンクコスト(埋没費用)であり、その無為に費やしてしまったお金と時間を取り戻すために「きっとこの我慢して見続けた先に何か面白い展開があるのだろう」と無意識的に考えてしまい、なんとなく見続けてしまうのです。食べ放題では、食べ放題の料金がサンクコストであり、それを取り戻すためにはそれに見合う量を食べるしかないため、無理をするという新たなコストを費やしてまで食べて続けてしまいます。
 
   しかしこの程度であれば大した問題にはならないかもしれませんが、職場でのプロジェクトで結果が出ないのにそのプロジェクトに従事し続けてしまうなど、大きな責任の下でこのサンクコスト効果が働いてしまうと厄介やことになりかねません。

   しかもこのように責任のある立場では、サンクコストを振り切ってプロジェクトを中止することはそのプロジェクトの失敗を意味することなので、その失敗から逃げるという意味でもサンクコスト効果は起こりやすくなるため注意が必要になります。

コンコルドの誤謬

 1962年に開発された高速旅客機「コンコルド」は、当時英仏政府から莫大な投資を受けて運用が試みられました。しかしその中、試算によってこのまま投資を続けても黒字化は見込まれないということが判明しました。そこで英仏政府は投資を中止するかと思いきや、なんとそれまでの赤字額も含めて黒字化できるようにと投資額を増やすという判断をしました。
 
   結果、「コンコルドプロジェクト」という名前までつけられて巨額の投資を受け続けたそのプロジェクトは最終的に黒字化できなかったどころか、数兆円に上る赤字を残したままやむなく中止されました。
 
   これはサンクコスト効果が歴史上最も顕著に表れたものの1つで、なんと「コンコルドの誤謬(Concorde Fallacy)」という言葉がサンクコスト効果を表す代表的な言葉にすらなってしまいました。

身の回りのサンクコストに気をつけよう

 このように、サンクコスト効果は政府すらも陥ってしまう要注意な現象です。

・ギャンブルで費やしたお金を取り戻すために更にお金を費やす
・消費期限を過ぎた食べ物・飲み物を無理して食べる
・前売りのチケットを購入したから体調や天候が優れないのにコンサートやスポーツ観戦に行く
・つまらないと分かったいるのに半分まで読み進めた本をだらだら読み続けてしまう

など皆さんの身の回りにもサンクコスト効果はきっと溢れています。ぜひ意識的にお気をつけ下さい。


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