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ある期間に、理想的な行動をしたか?をECデータで把握する

単純な行動分析ではなく、特定の行動をセットで行ったかどうかを考えてみます。

理想的な行動を、統合して捉える

ECサイトの場合、購入する手前で必ず「カートイン」します。でも、その前に見ていた画面とセットで、行動を捉えたいことはありますよね?
単に買っただけではなく、キャンペーンや販売促進の効果を知りたいことが多いからです。そこで販促告知にキャンペーンコードを埋め込んでおき、どのキャンペーン経由なのかがわかる状態をつくることがほとんどです。

しかし、それ以外の行動を中間指標にしたいこともあります。たとえばカートINの代わりに「見積り」や「比較行動」をしたか?など、「機能」を利用したかどうかで定義する場合です。

「機能」はキャンペーンに依存しないので、キャンペーン情報を上書きしないように、キャンペーンコードとは別の方法でデータを集めていることがほとんどです。そのため、アクセス解析だけでは把握しづらく「統合」して顧客理解を深める必要が出てきます。

(例)行動をラベリングして並べてみる

では、アクセス情報を「機能」とみなして、訪問者と購入データを統合してみましょう。ここでは「見た→カートに入れた→購入した」行動を理想形だと定義します。

データは、簡易にダミーで作成しました。

訪問データ

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カートINデータ

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購入データ

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データに行動ラベルをつける

まず、それぞれの行動をラベリングします。

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そのうえで、データ統合します。すると、同じ顧客の行動が並びます。
B:買った、C:カートインした、V:見た、です。

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3つの行動を連続で捉える

理想の行動パターンを把握するため、今回はV->C->B を理想とします。3つのステップのパターンを把握して、抽出すると、次のようになります。

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応用

今回は理想形をVCBの単純な形にしました。この組み合わせの定義を変え、さらに金額や購入点数、操作時間を加えていくことができます。すると「見積りして30分以内に30,000円以上の購入を行った」場合を理想形とするなど、より鮮明に把握することができます。

これらのデータは、パターンを特定したセールスに活用するだけではありません。より機能や自社のサービス改善に活かせる点が重要です。
「あと一歩」という顧客にPUSHするだけではなく、何か欠けているサービスがあるのではないか?といった視点です。

さらに進んで、データの統合・分析の自動化を進めると、本来は知らなくてもよい詳細情報を、担当者が知ることもなくなります。起きているパターンをKPI・可視化すると、毎日の業務・サービス改善につなげていくことも可能となります。


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