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不自由の中の自由

新しい季節がはじまった。

日本で生まれ育った者として、春は、何となく新しいスタートを感じる。

高校生の頃、というのはつまりもう30年も前の話になるが、いわゆるストリートカルチャーへの憧れから、スケボーを始めた。
ところが、始めて間もなく、足先で細かなトリックをするのは不得手であることに気づいた。残念ながら、幼少期から続けていたサッカーにも同様のことが言えた。
スケボーは早々に諦めて、そのあと始めたのが、インラインスケートだった。きっかけは、高校の先輩がやっていたから。まだあまり浸透していなかったというのも気に入った要因だったろう。そして、イケてる先輩に憧れていた普通のティーネイジャーだった。

この春、なぜか私は30年ぶりにインラインスケートを再びやりたくなった。

ランニングは、着地の負荷が大きく、私の足には難しい運動だ。ウォーキングはそこそこ出来るが、ワクワク感があるかとえば、、ない。ならば、楽しめる運動はないかと思い、気がつけばインラインに心が傾いていた。

30年ぶりに履いたこの感じ。最高だ。

3/31、仕事を終わらせて、電車を乗り継ぎ、いそいそと専門店へ向かった。そして翌朝、もう履いていた。

これは、いいぞ!(心の声)

膝の靭帯を損傷している自分にとって、周辺の筋を鍛えることはとても重要である。右、左、右、左。バランスを取り、滑るだけで体幹が鍛えられる。

何よりも、楽しい。

自由自在に楽器を奏でることが決して簡単ではないように、自分の体の一部になるまでには、練習の積み重ねが必要だろう。

しかし、このワクワク感、こけるかもしれないというゾクゾク感。何というか、いま生きているという感。

「きっと、不自由な中にこそ、自由を見出すのだ」と思えたのであった。


なんでも少し不自由な方が、いいのかもしれない。

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