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演奏前の音楽家の心理的スタンバイ術【音楽家コーチング】

コンクール前

ヨーロッパのコンクールに出場する音楽家2人のコーチングが終わりました。彼女達は練習時に「こうすればこうなる」と信じ込んで、本番で演奏し、失敗した経験があり、それがトラウマになってメンタルが病んでいました。二人とも首席で芸大を出ています。

3つのタイムスリップ

時代が2500年前、1750年、現在とジャンプします。

現在

量子力学的に考えて机を叩いて手が貫通する確率は「皆無」ではないんです。ちょっとは可能性があると考えてください。

1750年

BACHが死んだ年です。このくらいの時にヒュームが言いました。「人間は知覚の束」であり、存在していないんです。昨日触った机が固い、一昨日触った机が固い、小さい頃触った机が固いだけの話であって、明日触る机が固い保証なんてどこにもないのです。私達人間が知覚した経験に基づいて未来を保証するように考えるのが間違い・・・だけじゃなく、その感じている自分自身すら存在していないんです。

これが過去のデカルトさんを批判したもんだからヤバいんですけど、その後のカントさんに大きな影響を与えたんです。つまり、デカルトとカントの間にいたのがこのヒュームさんで、その人がこの懐疑主義を唱えたんです。

2500年前

無眼耳鼻舌身意
目も耳も鼻も舌も身体も意識もないんですよ!
無眼界乃至無意識界
目に見える世界もなければ、知覚できる世界もないんですよ!

時代が逆

世界の時間が逆に動いているのが分かるでしょうか?

演奏前の音楽家の心理的スタンバイ

大きなコンクールの前の精神状態は私も痛い程分かります。出場者として優勝も予選落ちも経験していますし、審査員として優勝させたり予選で落としたりもしてきました。

コンクールに出る音楽家は演奏技術に対して、原因と結果、練習量と練習の質と当日の演奏内容とそれに対する評価を論理的に組み立てようとしてはいけません。審査員は一発で見抜きます。

私も審査員時代は般若心経を朝起きて写経して、統計データの行列計算プログラムを書いて、現場に行って、英語で哲学書を読みながら審査時間を待つという生活でした。表面的な音楽家は見抜けるのです。

音楽と一体になろうと無心になるだけです。

日本の音楽家を応援しています。

現地から直前に相談あればZoomでも電話でも待ってます。

まだお目にかかったことがない音楽家も公式LINEの個人面談時に詳しくお話しますね

津本幸司

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