最善を尽くさなければいけない
伊坂幸太郎さんの新作「777」に出てきた、運の悪い殺し屋のセリフです。
多分、昔のnoteに、「潰れた時に後悔がないように」と、僕は書いていて。
カフェと殺し屋、フィクションとノンフィクションを一緒にするべきではないのかもしれませんが、僕はこのセリフに親近感が湧いたのです。
どんな事であれ、最善は尽くさなければいけない。
お店が潰れる原因は、お金が無くなった時。
そう思ってた当時の僕は、休む事を放棄して、一日も売上を捨てない選択をしました。
数々の先輩経営者に「無理」「やめとけ」「インプットする時間が大切」などなど。
心配と、呆れと、馬鹿さ加減を笑われていました。
でも、そんな外の人の声はどうでもよく。
というのも、自分の為に決めた事なのです。
僕が後悔したくなくて、潰れた時に「やる事やった」と、胸を張る為に決めたのです。
もし、誰かの声を聞いて決めていたら、きっとその人のせいにしてしまう気がして。
自分の弱さを知ってる分、逃げ道を作ってしまうと、誰かを呪いかねない。
だから、自分で選び、自分で決めたんです。
今は休む事の大切さや、お店が潰れる原因はお金だけじゃないと気づき。
ここまでやってきたから、店を閉めるとしても、特に後悔はない気がしていて。
誰も僕の頑張りが足りないなんて思わないだろうし。
これ以上を求められてもね、僕以上に働いてから言ってくれと思うのです。
あー、やる事やってきたら、こんな気持ちになるのか。と、感慨深い。
いや、閉めないけどね。
もしもの話。
売上を伸ばす為に最善を尽くしてるとは思わないけど、お店を続けながら、自分の人生とのバランスを取るのには、最善とは言わないまでも頭は使っていて。
多店舗展開を早々にやめようと思った事とか、人を雇うのをやめようとか、その他いろいろと。
健全な運営や成長を考えると、全く良しとされない事ですが、そんな評価はどうでもよくて。
一般的な成功を求めるなら、そもそも店なんてやってないですし。
そんな成功を求めてたら、もっと悪どいお金の稼ぎ方をしてるでしょう。
へっへっへ。
いや、そんな話ではないか。
「最善を尽くす」
何を持って最善なのか。
それをまず考えるべきではないかと思うのです。
すると、後悔は減るのかなと。
何かあっても「運が悪かっただけだ」と、思える人生は、決して悪くないと思うのです。
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