くろさわ

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くろさわ

GameDeveloper / ArtDirector / TechArt / UnrealEngine / Houdini / Substance / Love:美術館と白ビールと美味しいご飯 /技術書販売中:http://kurosaurus.booth.pm

最近の記事

Houdini テキストによる陰影表現

3Dモデルの陰影をテキストの濃淡で表した表現をHoudiniで作成しました。 Houdini以外のツールでは作り方がちょっと想像できないせいか、TwitterもといXのLikeが伸びてますが、じつはこの表現はHoudiniでは非常に簡単に作成することができます。 内積で擬似的なライティングを行う3DモデルをFBX Archive Importで読み込みます。ちょうどよいモデルがない場合、いつもの豚さんを使うのもありです。 読み込んだモデルをTransformで回転させていま

    • Unreal Engine 一つのマテリアルで複数の軸で回転させる

      Unreal Engineで一つのマテリアルだけを使い、複数の軸で回転させる方法について書きます。 マテリアルで回転させるにはまず、シンプルにマテリアルで回転させる方法を説明します。マテリアルで回転させるにはUEにはRotate About Axisをいう便利なノードがあります。ノードの出力結果をWorld Positionにつなぐことで頂点の座標を更新でき、オブジェクトを回転させることができます。 Rotate About Axisに接続する項目は上からNormaliz

      • 256Fes、それはExtreme LowPolyの祭典

        今年も256fesの時期がやってきました。 新作でCult of the Lamb の主人公を作成してみました。 256ポリゴンちょうどでモデルを作成するという縛りなのですが、この縛りがかなりちょうどよく、慣れてしまえば一日で作品を完成させることができるため、モチベーションが尽きる前に完成まで持っていくことができます。 ぼくは以前はお仕事でNintendo DSなどのかなりスペックの厳しいハードウェアに向けてモデリングをしていたのですが、仕事でも約一日でキャラクターモデリン

        • Unreal Engine Niagaraパーティクルの大きさをアクターの大きさで変更する

          Niagaraパーティクルの大きさを、レベル上でアクターのスケールを変更することで変えたいと思ったことはないでしょうか? 実際にスケールをかけてみればわかるのですが、パーティクルの見た目の大きさは、パーティクルのスプライトの大きさにもスケールをかける必要があるため、単純にアクターにスケールをかけただけではそれっぽくスケーリングされません。 そこでNiagaraのモジュラースクリプトを作成してアクターのスケールをスプライトの大きさに反映する機能を作成して、大きさを変更できるよ

        Houdini テキストによる陰影表現

          Unreal Engine コンテンツブラウザのフィルタリングを使いこなす

          Unreal Engine のコンテンツブラウザのサーチウィンドウには、テキスト入力を行うことで、様々な条件でアセットの表示を絞り込むことができます。 例えば、CollisionPrims==0 と表記することで、コリジョンを持っていないものだけを表示したり、sRGB==True と表記することで、sRGBのテクスチャだけを表示することができます。 テクスチャであれば、ディスクサイズに始まり、タイリングメソッド、圧縮設定、解像度、圧縮フォーマットなど、アセットの上にマウス

          Unreal Engine コンテンツブラウザのフィルタリングを使いこなす

          プロシージャル編み籠

          Houdiniでプロシージャルにシルエットを変更できる編み籠を作成しました。 こちらは以下の動画をもとに作成したものです。 一部読み取れなかった部分があるのですが、ほぼこの動画通りの結果になったと思います。 Sweepで断面を作成する今回の作成で学んだことの一つはSweepSOPの使いこなしです。 縦方向のLineを分割し、Sweepする際に断面の変化の値をScaleRampでコントロールします。あまり普段はやらないのですが非常にお手軽で良いです。 ポイントに円の円周方

          プロシージャル編み籠

          TOPs✕COP Houdiniで画像データを量産する

          メリークリスマス! この記事はHoudini Apprentice Advent Calendar 2023、12/9の記事です。 クリスマスシーズンということで、スーパーのチラシのようなものをHoudiniで大量に作成する仕組みについて解説します。 写真素材は以下のサイトから借りました。 ありがとうございます。 TOPsでCSVを読み込む仕組みを作る今回の仕組みにはTOPsのCSV inputを使用し、CSVで一枚のチラシに使用する画像ファイル、商品名、価格を定義しま

          TOPs✕COP Houdiniで画像データを量産する

          楽しい建物ジェネレーターを模写してみた

          9月16日にBlenderFesを視聴しました。その中で、平の字さんが「ジオメトリノードで世界をプロシージャル生成する」という公演を行いました。この中で、簡単な形状を詳細にして建物にする仕組みの基本的な部分を紹介されていたので、動画を見ながらHoudiniで同じようなものを作ってみました。 建物を指定のグリッドで分割する上記の画像までの生成には大きく2つの工程があります。 一つは建物を指定したサイズのグリッドに分割し直す工程です。この工程はなくなっても次の処理を動かすことが

          楽しい建物ジェネレーターを模写してみた

          プロシージャルな提灯を作る

          Houdiniゆるゆる会 REBOOTEDに参加しました。今回のお題は「祭り」ということで、プロシージャルに制御できる提灯を作成してみました。 提灯の断面を作るまずは大きな提灯のシルエットから作成します。 LineをPointWrangleで編集してRampに沿った形に編集します。 提灯は上と下に木を曲げた輪っかのようなものがつくのですが、上は化粧輪、下は受け皿と言うそうです。これらは同じ大きさのことが多いので、Clipで一緒に切り取ります。 その後、Resampleをかけ

          プロシージャルな提灯を作る

          Joy Of Spline

          Substance Designerに追加されたSpline系のノードを使って、もう少し実用的な作例を作ってみました。 画像から作成したスプライン画像をパスに変換し、パスをスプラインに変換することで、画像からスプラインを作成することができます。 StripeノードのボーダーをCartesian to Polarで極座標変換を行い、中央と周辺の円を切り抜いてから、ワープ変形を行います。 パスに変換したあと、スプラインに変換します。 Scatter on Splineで模様を配

          Substance Designer 13.0 アップデート パス・スプライン系のノードについて

          Substance Designer 13.0 で待望のスプライン系のノードが追加されました。これにより、画像解剖度に依存しにくいシェイプの表現が可能になり、カーブの向きに揃えて並べる表現もやりやすくなりました。 本記事ではそれらのパス・スプライン系のノードについて考察します。 パスとスプラインの違いパスとスプラインの違いですが、パスは折れ曲がった直線で、スプラインはベジェ、もしくはNurbsによる曲線です。また、スプラインは向きを持ちます。どちらも複数のスプラインやパスを

          Substance Designer 13.0 アップデート パス・スプライン系のノードについて

          スライドする文字をつくる

          こういう感じの文字が(みえない)レーンの方向にスライドするやつの作り方を解説します。 今回の記事は第8回 Houdiniゆるゆる会 REBOOTEDに合わせて作成したものです。Houdiniゆるゆる会は、テーマに沿ったシーンを事前に作成していただき、当日に発表形式で見せ合う勉強会です。とても刺激的で勉強になるので毎回参加させてもらってます。 かんがえかたこのような文字の流れを作り出すために、注目すべきは、この流れが見えないカーブに沿って順番に進んでいることです。 このベ

          スライドする文字をつくる

          徐々に布がちぎれる彫刻をつくる

          HoudiniのVellumの学習として、彫刻にまとった布が徐々にちぎれ飛ぶシミュレーションのセットアップを行ってみました。 モデルのセットアップ読み込んだ彫刻のモデルをMatchSizeで大きさを整え、ポリゴン数を調整してEdge Fractureで分割します。 シミュレーションは大きさによって非常に結果が左右されやすいので、MatchSizeが便利ですね。 彫刻のグループ範囲をアニメーション移動するSphereのアニメーションを作成して、GroupノードのBoundi

          徐々に布がちぎれる彫刻をつくる

          シワの入った枕をつくる

          Houdiniのチュートリアルをやりつつ、解説を試みるシリーズ。解説できるくらいまで丁寧に追うことで身についている感じがするのでまた再開しました。 今回は有名なHoudinistのENTAGMAさんの動画からVellumのコツを学びます。 Silly Pillow Pt. 1: Setting Up Stitches In Vellum 枕のモデリング厚みのない状態の枕を作ります。 特に付け加えることはないですが、この時点で自己交差しないことは重要です。 Vellum

          シワの入った枕をつくる

          Symmetrize と Dissolve Flat Edge

          なんとなくジョジョのスタンドバトル戦みたいなタイトルですね(伝わらない) Houdiniの学習目的でLabsのファイルを読むということをやってみようと思って、手始めに簡単そうなSymmetrizeを読んでみたときの記録です。Symmetrizeの内部にはDissolve Flat Edgeという別のLabsが使われているので、このようなタイトルになっています。 Symmetrize強制的に左右対称にする非常にシンプルなノードです。 中をみても非常に単純で、ClipとMi

          Symmetrize と Dissolve Flat Edge

          3Dプリントシュミレーター

          Houdiniゆるゆる会 006に参加するために、3Dプリントのできあがる様子を説明した動画を作ってみました。3Dプリントのできあがる様子とはいっても、正確なシミュレーションなどではなく、右側の渦巻状のフィラメントが移動して、左側のモデルの外周をなぞるように形状を映し出すというシンプルなものです。 テーマは【推しノード】ということで、この作例では特にAttribute Copyについて語っています。 断面のラインを渦巻状にして縦につなげるプリントされて出来上がってきた側を作

          3Dプリントシュミレーター