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未解決事件簿20:元検(ヤメ検)弁護士、「死亡届」捏造の話は無視、医師刑事告訴の受任を拒否

前回はN筆跡鑑定人を訪問し、例の死体検案書とT医師記載の病状説明用紙の酷似した筆跡について「同一人物とは断定できない」とかわされてしまい、鑑定のお墨付きをもらえなかったこと、その一方で、「死亡届」と「死亡診断書(死体検案書)」の正式な書式を初めて知り、本当は僕たち遺族が書いて提出するはずだった「死亡届」を何者かが書いて提出してしまった可能性が高いという話をしました。
 
筆跡鑑定のお墨付きをもらうことができなかったのは残念でしたが、この新たな発見についてN弁護士に話せば、N弁護士も驚いて刑事告訴に向けて動いてくれるかもしれない、という大きな期待を抱いて、N弁護士との2回目の相談日を迎えました。

N弁護士、民事訴訟に誘導

N弁護士は相談開始早々、「落馬事故」に関する分厚い民事訴訟の資料を出してきて、原告と被告の主張を繰り返す様子について説明を始めました。そのどうでもよい民事訴訟の経過について説明する目的についてN弁護士は一言も説明せず、ただ説明を続けるだけでした。おそらくN弁護士は刑事告訴ではなく民事訴訟に誘導したいのだと僕たちは察しました。いずれにしても、これは単なる時間の無駄であり、僕たちはストップをかけました。
 
「それはいいんですけど、僕たちは民事訴訟を希望しているわけではないですし、医師による患者殺害と公文書偽造は明らかな刑罰の対象ですから、刑事訴訟になりますよね」と僕たちは言いました。
「そうとも限りませんね。民事でやっていく方がいい場合もあります」とN弁護士は言いました。
「それはどのような場合ですか?」と僕はすかさず突っ込みました。
「それはケースによって異なりますので一概には言えません」とN弁護士は言いました。
「でも刑法違反ですから、通常は強制捜査の対象になりますよね」と僕は突っ込みました。
(これではどちらが弁護士なのか分からないような会話だな・・・と嫌気がさしてきました)。
 

「死亡届」を遺族以外の何者かが書いて役場に提出した話題にN弁護士は無反応

これでは埒が明かないので、話題を変えました。
「残念ながら、筆跡鑑定結果は出ませんでしたが、この「死体検案書」の左側には、本来「死亡届」がついていて、そこに遺族が必要事項を記入して役所に提出することで、手続きが完了するということを、つい先日、初めて知りました。僕たちが「警察官」から受け取ったこの「死体検案書」は初めからコピーで、「死亡届」の記入欄がなかったんですよ。僕たち家族は、この死亡届を書いていませんが、手続きが完了するためには、この死亡届を記入して役所に提出する必要があるようなんです」と僕は説明しました。
 
N弁護士は「それじゃ、死亡届は誰が書いたんですか?」と聞いてきました。
「それは分かりません。僕たち家族以外の何者か、ということしか分かりません」と僕たちは答えました。徐々にこちらも興奮してきました。
N弁護士は口をつぐんだまま首を傾げていました。ここは僕たちの方で畳みかけるしかありませんでした。
これは犯罪ですよね。書いた人を罪に問うことはできませんか?」と僕たちは尋ねました。「ん~~」とN弁護士は渋い顔をしました。「ひどいと思いませんか。死亡届を遺族以外の他人が勝手に書いて役場に出してしまうなんて」と僕は畳みかけましたが、N弁護士は口を閉ざしたままでした。
 

N弁護士、刑事告訴の受任を拒否

「調べたところ、この死亡届と本物の死体検案書は、法務局に保管されているようです。本物がどうなっているのか、調べる方法はありますか?」と僕たちは聞いてみました。
「私が弁護士照会を法務局にかければ、手に入れられる可能性はあると思いますが、これは皆さん方でもできることでしょうから、皆さん方でやった方がよいと思います」とN弁護士は答えました。「刑事告訴の告訴状も、弁護士作成でも被害者作成でもよいことになっていますが、一般論として、被害者で作成した方が受けが良いので、皆さん方で作成して、検察庁に直接持って行かれた方がよいと思います。私はそのお手伝いならできます」と、あくまで刑事事件の受任には消極的でした。
 
「それって、先生にお願いすることってできるんですか?」と弟が尋ねると、「で、で、で、まあ、や、やれ、まあ、ですけど、これは皆様方でできると思うんでね。僕は受任したのであれば、こういった書類の取り寄せ自体はできるんですけど、皆さん方でできるんであれば、皆さん方でやっていかれればいいかな、と・・・・」
と、どもりながら、言語明瞭、意味不明瞭の発言を繰り返すのみでした。
一言で言えば、「受任はできません。皆さん方でやって下さい」ということでした。
 

N弁護士、「筆跡鑑定」を盾に病院・医師の告訴をガード

とにかくこの筆跡鑑定結果がなければ刑事告訴は進めようがありませんので、皆さん方で鑑定士を探して結果を持ってきて下さい。全てはそれからです」とN弁護士は言いました。
それができないから困っているんです。どうか助けて下さい。力になって下さい。」と僕たち家族は訴えましたが、N弁護士は押し黙ったままでした。

僕たちが訪問しようしている筆跡鑑定士に対して病院が先回りして先手を打つことによって、筆跡鑑定のお墨付きをもらうという一見簡単そうに思えることを不可能にし、弁護士はその不可能なハードルを設けることで刑事告訴を阻んでいるという連係プレーの図式が浮かび上がり、僕たちは絶望し、奈落の底に突き落とされました。
 
冷たい雨の降る中、2回目の訪問で得るものがなく、僕たち3人は泣きながら帰宅しました。

N弁護士も「なりすまし」の可能性が浮上

2件目の「医療事故研究会」、T総合法律事務所のW弁護士が、解任から4年4か月後に、ふとした偶然から、偽物(成りすまし)であることが分かったというお話をしましたが、そうすると、本人確認できていない全ての弁護士に対して「成りすまし」を疑う必要がありそうでした。
 
そういう「目」で見ると、N弁護士は実年齢(当時61歳)よりも随分老けて見えたのは事実ですし、顔かたちも違っているようにも見えました。もし、X病院側の操作で、本物の弁護士を成りすましの別人と入れ替えることが可能なのであれば、入れ替えた方が隠蔽工作は容易になります。こう考えると、あのN弁護士もなりすましの偽者のような気がして仕方ありませんでした。
 
ここまで何をやっても1ミリも前に進まない状況に僕たちの士気は低下していました。
「これはもうできないということなのか・・・」、「これだけ悪質な大事件で、事実関係についても僕たち家族だけでかなりのところまで突き止めたのに、誰も相手にもしてくれない・・・」この状況は明らかに異常でした。

僕たちの行動や考えが病院側にリークしていると確信

事件解決のためにはリークを止めるのが最大の課題

事件発生後の僕たちの活動に関する過去の出来事を振り返ると、僕たちが誰と会おうとしているのか、何をやろうとしているのかに関する情報は、X病院側にリークしていたとしか思えない状況が次々に浮かび上がってきました。
 
これらの情報がどこからリークしているのか、そのリークを止める方法がないか、というのが僕たちの次の課題となりました。
 
この情報のリークを止めて、僕たちが何をやろうとしているのかをX病院側に把握されない方法で告発できれば、まだ成功する可能性はあるのではないか、と考えていました。
 
時は2012年3月、事件発生から1年半が経過していました。

この事件に関する活動を続けながらも、僕は医学6年の卒業試験をクリアして、医師国家試験も難なく合格していました。初期研修医となると忙しくなるため、事件解決に向けた活動は一旦中断せざるを得ませんでした。
 
僕たちは「どうすればX病院側に悟られずに、成りすましに遭わずに然るべき正真正銘の相手にアクセスすることができるか」という難題を抱えながら悶々と日々を過ごすことになりました。
 
次回はその悶々と過ごす日々に僕が考えていたことについてお話しします。
 
追記①:最終目標は病院・医師の実名報道
僕の最終目標はこの事件を明るみに出して、この病院・医師の実名報道を実現することです。
 
追記②:「フォロー」と「スキ」のお願い
この事件に興味がある、この病院・医師が許せない、この病院はどこの病院なのか気になる、実名報道まで見届けたいと思われた方は是非、「スキ」と「フォロー」をよろしくお願い致します。

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