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『コロナ後を生きる逆転戦略 縮小ニッポンで勝つための30カ条 』を読んで

いったん新型コロナウイルスが落ち着いてこっち、新聞を開けば縮小の文字ばかりが目についてあんまりいい気持ちがしていなかった。『未来の年表』の著者でもある河合雅司さんのこの本には、積極的な縮小という立場に立って具体的な策の提案がなされており、なかなかスッキリした。

個人であれば少子高齢化によって起きるもろもろを、副業し、リスキリング(学び直しでスキルを上げる、特にDXがらみがよい)を行い、長い老後に備えて地域コミュニティに顔を出しておこうというところだろうか。おっと思ったのがDXはデジタル・トランスフォーメーションの略だが“DT”でない点を忘れるな、という一文であった。“X”だから単なるIT化やデジタル化ではない。それらを超えた向こう側の価値観を生み出すことがDXの真意であると説く。正しく理解して自身の戦略に取り込め、と。そういえば昔「へー、Xなんだねー」と思った記憶がある。目利きの人は凡人がつい忘れがちな大切な事を繰り返し言ってくれるので助かる。

いち早く高齢化が訪れる日本はこれを乗り切ることでビジネスチャンスを生むことができる、という点に光を見た。厳しい時代であることは間違いない。生き残りをかけて、個人単位で変革するときなのだろう。

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