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TickTackの世界へようこそ。AI関連本を5冊ほど出版したIT系だが、本を年間100冊ほど読んできた乱読派でもある。あちこちに書評やら論考やら小説もどきを書き散らしてきたが、3Dソフトで画像生成や動画制作まで手を広げ、今ではTecGという屋号でイラストレーターまでやっている。

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  • TickTack文明論

    エンジニアである僕が考察する現代文明論

  • TickTackなエッセイ

    今まで、好き勝手に書き散らしたエッセイをまとめて読めますよ。

  • TickTackのブックレビュー

    今までに数千冊の小説や新書を読んできたTickTackが、お薦めする本を紹介します。

  • ピノとお散歩シリーズ

    愛犬のパピヨン「ピノ」と毎日お散歩するボク。するといろんな出来事が起こる、楽しくて心温まるお話です。

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    私が制作したショートムービーを紹介します。 主にペットや旅、日常生活が題材となっています。

最近の記事

巨大化していくAIは自我を獲得するか

「データのじかん」というサイトで、コラムを書いているのですが、そこに「巨大化していくAIは自我を獲得するか・・汎用人工知能への道が見えた」というタイトルで大規模言語モデル(LLM)のリスクについて書いています。 ChatGPTやGPT4のようなLLMについて、デマの拡散や仕事への影響などの社会的リスクの指摘は数多くあります。しかしもっと深刻なリスクがあるにも関わらずほとんど指摘されていない「AIの創発現象」について、その根拠となる論文を示しながら書きました。 興味のある人は読

    • bing Image Creatorで画像を生成させてみた

      MSのEdgeに搭載された「bing Image Creator」で、愛犬のパピヨンなどの画像を生成させてみました。他の画像生成AIより、画像がほとんど崩れることもなく素晴らしい画像で、簡単でしかも無料です。 1つのプロンプトで4枚の画像を20秒程度で生成できたので、数十枚ほど一気に作りました。しかしこれは最初だけのようで、半日経っただけでどんどん処理が遅くなり、今では一つで30分以上待たされている状況です。 まぁこれを予想していたので、早めに試したのですが・・・

      • AIに小説を書かせてみた

        現在、絶賛大流行のAI「ChatGPT」に小説を書かせてみた。すると予想以上に小説らしい物語を書いてくれたのだ。(以下は出力そのままで加工していません) 若者は、夜の空気の冷たさに身を包み、夜の散歩に犬を連れて出かけた。 彼らが静かな通りを通り抜けるとき、犬の興奮は明白で、新しい匂いを嗅ぐたびにひもを熱心に引っ張っていました. 若い男は、忠実な仲間と一緒にいることができてうれしく思い、途中で出会った光景や音を指摘しながら、小さな声で犬に話しかけました。 角を曲がって公園に

        • 人工知能に神の存在を尋ねてみた

          2022年11月30日に公開されたばかりの人工知能「CatGPT」は、あらゆる質問に回答してくれる。そこで「神の存在」について尋ねたところ、驚くべき回答をしてきたのだ。 質問1 神は存在しますか? 【AIの回答】 神の存在は哲学的および宗教的な議論の問題であり、この問題についてはさまざまな見方があります。 一部の人々は、個人的な経験、文化的伝統、または宗教的信念に基づいて、より高い力または最高の存在の存在を信じています. 他の人々は、神の存在は証明も反証もできず、信仰の問

        巨大化していくAIは自我を獲得するか

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          その2.アート思考はビジネスに役立つ

          変化の速度が遅い時代では、事実ベースのロジカルシンキングは確かに有効でした。しかしダイナミックに動く現代では、大量かつ変動する事実を、正確に把握しようとしても困難です。ソフトウェア開発が、仕様をきちんと決定してから開発するウオーターフォール開発から、試作を繰り返すアジャイル開発に変わっていったのも同じ理由からでした。 このデザイン思考は、次第にビジネスの世界で普及してきています。サバイバル競争において、さらに差別化をするためには次の手が必要です。私はこの図にあるように「アート

          その2.アート思考はビジネスに役立つ

          その1.アートは役に立つのか?

          しかし「アートが役に立つのか?」などというタイトルでは、アーティスト連中に喧嘩売っているようなもんだな。コロナ禍の中で、政府から「不要不急の外出は控えろ」と言われて、あらゆるコンサートや劇場、美術館などでのイベントが中止に追い込まれ、多くのアーティストたちは、自分の存在意義まで見失ってしまっていた。芸術活動は、社会にとって実は不要不急だったのかと・・・ 洋の東西に関わらず、芸術が花開くのは裕福で芸術に理解があるパトロンが存在しているからだ。社会が豊かでないと、娯楽や芸術にまで

          その1.アートは役に立つのか?

          画像生成AI「Midjourney」の脅威

          今年の8月に発表されたばかりのアメリカ製の画像生成AI「Midjourney」が、爆発的に流行っている。上の2つの画像は、我輩が早速利用して生成したものだ。まだ使い勝手が分からず無料のβ版を使ったので、クオリティの低い画像しか生成できていない。それでも半日程度調べて、欲しい画像の単語を入力するだけで、このような画像を1分で生成してくれたのだから恐れ入る。ちなみにこの画像は「未来の東京に立っている巨大ロボット」と「広い花畑で飛ぶ蝶」という指定だ。 無料版は回数制限があるので、

          画像生成AI「Midjourney」の脅威

          モダンアート展示会に出品しました

          8/6(土),8/7(日)に竹芝で開催されたモダンアート展示即売会Independent Tokyo 2022に出品してきました。180名のアーティストが参加した大規模なアート展で、朝から大勢の観客が訪れて盛況でした。 2日間で数千名の来場者があったようで、終日ほとんど座る間もなく自分の作品の説明をするような状況です。初めて自分のアート作品を大規模な展示会に出品したので、その評価が心配だったのですが、おかげさまで好評で、購入希望者もいました。 洋画や日本画の世界では画家の

          モダンアート展示会に出品しました

          VRルームを増築しました

          前回「VR空間に美術館を構築してみました」を紹介したのですが、今度はそこに「TecG Theater」と「TecG Bar」を増築しました。「TecG Museum」と共に見てください。 基本は、私が制作したイラスト、アニメ、ショートムービーを展示しています。いろんな仕掛けがありますので、楽しめると思います。各々の部屋は接続していますが、スマホやタブレットでは音やリンクが正常に動作をしない場合があるので、できれば大きなディスプレイのPCで見てください。 なお、私のイラストは

          VRルームを増築しました

          VR空間に美術館を構築してみました

          最近流行のメタバースですが、さっそくVR空間の中に「TecG Museum」という私の様々な作品を展示した部屋を構築してみました。 NTTが運営するVR空間「DOOR」という無料でアバター体験ができるサービスがあるのですが、その中でオリジナルの「ルーム」を制作したものです。 スマホ・タブレット・PCやVRデバイスを利用すると、3DでVR空間を探索できます。まぁ流行りのメタバースとやらに、さっそく飛びついてみたわけです。 このTecG Museumに展示してあるのは、今まで私が

          VR空間に美術館を構築してみました

          医者3人の診断を覆した話

          僕は15年間ほど、地道にスポーツジムでランニングと筋トレをしてきた。最近はランニング距離やトレーニング量が落ちてくるのは、還暦もだいぶ過ぎたので想定内のことだった。 しかし今年の夏になったとたん、突然走れなくなってしまった。1キロどころか、数百メートルジョギングしただけで、急に息が苦しく貧血のような状況に陥るのだ。短時間の筋トレならできるので、どうも有酸素運動だけできなくなったようなのだ。そこで心電図が測定できるスマートウォッチを買い、常時装着して脈拍や心電図を測定してみるこ

          医者3人の診断を覆した話

          ブックレビュー「クララとお日さま」 カズオ・イシグロ(著)

          「クララとお日さま」 カズオ・イシグロ(著) ★★★★☆ 早川書房 440頁 優しくも美しい小説だ。ノーベル文学賞を受賞した英国の作家カズオ・イシグロのSF小説である。子供のお友だちとしてAIロボットが普及している世界で、少女にひたむきに尽くすAIロボット「クララ」を、クララの視点から描く物語。 長い間お店で売れ残っていたクララを、やっと選んでくれた利発な女の子ジョジー。病弱でベッドで臥せっていることが多いジョジーを、ピュアで優しいクララは話し相手として常に見守っていた。

          ブックレビュー「クララとお日さま」 カズオ・イシグロ(著)

          黄金町を歩く

          横浜の黄金町は、「アートによるまちづくり」の一環として「黄金町バザール」を開催中ということで、先日ちょいと散策してきた。 黄金町はほんの二十年程前まで、置屋が密集して軒を並べる関東屈指の私娼街だった。黒澤監督の映画「天国と地獄」では、覚醒剤を使った犯人が殺人を犯す麻薬街としても描かれている。そんな魔窟状態の街を再生させようと、地域住民が県警や区役所と協力して取り組み、風俗街を一掃したのだ。しかし風俗業で成り立っていた街は浄化されたが、今度はゴーストタウンとなってしまう。

          黄金町を歩く

          ブックレビュー「熱帯」森見登美彦(著)

          森見登美彦 「熱帯」文春文庫 554頁 ★★★★☆ 森見登美彦が、久しぶりに贈ってくれた大長編ファンタジーである。この「熱帯」は直木賞候補作にもあがったが、結局「高校生直木賞」という知られざる賞を受賞した作品でもある。 森見登美彦といえば、2007年のラブコメファンタジーの傑作「夜は短し恋せよ乙女」が有名。我輩としては、妄想好きでビンボー学生が主役の「四畳半神話大系」や、タヌキが主役の「有頂天家族」も大好きだ。しかし2009年6月~2010年2月に朝日新聞夕刊で連載していた

          ブックレビュー「熱帯」森見登美彦(著)

          コロナ禍でも日本人の寿命は延びている

          新型コロナウイルス感染症の大流行によって、世界各国の平均寿命が第二次世界大戦以来、最も大幅に短くなったと発表された。これはイギリスのオックスフォード大学の研究結果だ。 具体的には、イタリア国家統計局の発表によると、2020年のイタリア人の平均寿命は前年より1.2歳短くなり、82歳になっている。他のEU各国も同様で、特にスペインでの平均寿命の下がり幅が最も大きく、2019年には84歳だった寿命が、1.6年縮み82.4歳となっている。ちなみにアメリカ人の平均寿命は、米国疾病予防管

          コロナ禍でも日本人の寿命は延びている

          ピノとお散歩シリーズ「保護犬ココ」

          動物病院の待合室で出会った美しいシルバーのパピヨンは、意外にも保護犬だった。 「キャイン」とピノが鳴いたので、振り向くとピノが椅子の下に仰向けで落ちていた。ボクはあわててピノに近寄ると、足を震わせている。 「大丈夫かい?ピノ」どこを痛めているのかが分からない。とりえず投げ出されている足を順番に撫ででみるが、骨が折れているようには思えなかった。でもかなり痛そうで、息が荒く全身で震えている。すぐにでも動物病院に連れていきたかったが、夜も遅い時間だ。明日まで待つしかない。ボクはピ

          ピノとお散歩シリーズ「保護犬ココ」