執筆停止中に起こったハイライト


①24時の議事録、26時の暴食

今でも鮮明に覚えている日付11月15日に、幸運に恵まれとあるパートナーに声をかけていただき、自分のレベルでは出席できないような、クローズドな内部会議に出席した。参加者は各アカウントのリードで、時間は1時間(対面)、セールスについての課題と次期へのネクストアクション策定が会議目的だった。ーーーーーちなみに、偶然声をかけられたといってももちろん、背景も意図もなく「突然」「まぎれもなく偶然」声をかけられたわけではなく、事前に色々と仕込みをしていた結果だった。ーーーーー

いずれにせよ、とんでもない会議になるということは自明だった。あれだけの偉い人々(職階最上)が「1時間」かけて会議すること、会議の翌日にはその人々がカウンターCEOと会食予定のあること、そこに戦闘能力0な若手(私)が存在すること、異様な光景しか想像できなかった。想像するだけで吐き気がするほどのストレスと緊張を覚え、コロナったとか、他の若手を呼ぶとか、なにか言い訳を考えられるだけ考えジタバタした。イメトレをしようにもこれまで似たような経験がないことでイメージできない。声をかけられたことはとても幸運で明らかなチャンスなのだが、それを凌駕するようなプレッシャーに、会議が始まる前に身も心も疲弊した。

実際に身も心も殺傷されたのは「会議当日24時」だった。会議当日、足を運んだことのないようなオフィス階エレベーターを降りる。二重になっているセキュリティ扉を開けて会議室準備のため15分前にフロアへ到着する。予約されていた部屋はその階のもっとも広い重圧感のある部屋で、外から見ても内部の重要な会議に使用されるようないかにもそんな部屋だということはわかった。案の定前の会議はなんだかとても偉い人がスーツを着て海外オフィスの偉い人とビデオ会議をしていた。前の会議が終わらないため、会議室に入れない。とりあえずコーヒーステーションの前でプロジェクトワークをする。続々と会議参加者が集まり、談笑を始める。ちらちらと目線を感じる。フロアにそぐわないレベルの自分がなぜここにいるのか、こいつはだれだとそんなノンバーバルな言葉を感じる。早く前の会議終われ、と叫びながらPCに向き合いとにかくプロジェクトワークをする(パフォーマンスをする)。

やっと会議が終わり、部屋の中に入る。なんと、机が楕円形だ。。。上座と下座はどこになるのだ、混乱で右方向に足を踏み出すか、左方向に足を踏み出すか躊躇する。後ろが詰まるのを感じる。適当な席にすわり会議が始まる。なんと、この人たち、死ぬほど話がはやい、、、、、THE ENDを感じる。論の展開が早いのではない、単純に話す速度が尋常じゃないのだ。いつもテトリスのようなスケジュールで会議をこなしている人のなれ果てなのだろう。「議事録で手が痛くなる」ことを初めて経験した。録音はしていない。とにかく手を動かす。前の会議が押して開始が遅れたこともあり、会議が終わったのは20時30分あたりだった。この会議は稼働率としては0で計上したため(所謂ボランティア)、メインのプロジェクトワークがもちろん残っている。試験前の胸の上の方が重くドクドクとする、呼吸が重いあの感覚を抱きながら、会議後フロアを移動しプロジェクトワークをまず終わらせる。スタンディングデスクで再度議事録を見返す。なんだこれ、、、自分何を書いたんだ。。。。話の内容がわかれば整形できるが、如何せんこれまでの(以前の)インプットがない。会議の目的とゴール、記憶を呼び起こし整形する。時刻は22時、朝から何も食べていない体は限界で帰宅を選択する。電車を待つ間ホームでは黄色のラインがぐるぐると曲解する。

帰宅し、お腹が空いているのに、何も口にできない。体が受け付けないという方が適切か。ドーパミン・ストレス・プレッシャー、あらゆるものが心身にのしかかり体を異常な状態へと導く。PCを開いて23時始業。

ハイプレッシャーの中時間を忘れ議事録を作成する。ピークは24時くらいだった。「終わらなかったら」な不安とプレッシャーに負けそうになる。翌日朝一番でパートナーに「見せることのできる」議事録を作らねばならない。会議に出席許可とお誘いをいただいた時点で垣間見えていたパートナーの自分への小さな期待。頭が高速回転する。

25時くらいだろうか議事録が終わった。もちろん翌朝再度整形する予定だったが、概ね最低限期待値を超えるものは完成した。26時、心身共にフリーズする。夜中にあれだけのプレッシャーを感じると人はフリーズすることを知った。

ここからこの話の第二章が幕をあける。私は26時、爆食をはじめたのだ。タイ王国へ出張にいったメンバからいただいた、いかにもコンサルタントが選ぶ高級ルマンド(のような)焼き菓子(ココナッツ味で、ダークチョコレートがかかっていた)一箱(30個)を衝動的に食べる。足りない。オフィスのSnackingステーションから持ち帰った韓国スナック菓子を食べる、辛くないし、なんだこの味は(むしろまずい・・・)お腹も満たされないし余計にものたりない。持ち帰った別のクッキー五枚はどうだろう。これがとんでもなく美味しかった・・・・・。よし、大好きなヨーグルト400gも食べよう、りんごMサイズも食べよう。そんなこんなで過食をやめられたのは胸焼けを感じた深夜(何時だったのだろう)だった。翌朝も出社予定があり、脳を強制停止する意味合いで数時間就寝することにする。

翌朝、胸焼けと議事録プレッシャーでむしろ早く目は覚め、まだ数人しかいないオフィスへ朝一番到着する。朝、再び議事録整形する。時間をかけすぎてもいけない。だいたいある一定まで質をあげられたらそれ以上は軽微な差異(価値)しかないため、その一定のラインまで整形をする。なんども見返し、送信ボタンを押した瞬間、始業前にもかかわらずその日の仕事が全部完了したような、肩の重みがすっとなくなったようなそんな感覚がし、久しく忘れていた自分の呼吸を感じた。



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