お前ら、面白いアクション洋画を見たくないか?

 タイトルの通りだ。洋画に限定したのは、おれが洋画が大好きだからだ。日本に関してはまぁ最近だととりあえずハイアンドローとるろうに剣心を見ておけばいいのだと思う。たぶんおれが知らないだけでほかにもある。ここでの洋画は「日本以外」なので、韓国とかも普通に入っている。忘れるな、ここは島国だ。

 じゃあ古い順にいくぞ。俺は変態なのでくそ古い映画も平気で見る。忘れないことだ。そして十本だけだ。本当はもっとあるが、それだけなのは体力が持たないからだ。

①【空軍/エア・フォース】1945年米・ハワード・ホークス

第二次大戦中のアメリカ軍を描いたプロパガンダなので日本軍は悪。なのであんまり愉快じゃない描写もあるかもしれない。でも描かれる物語はシンプルで、仲間を思い戦う男たちの姿がそこにある。空戦の迫力もなかなかのもの。このハワードホークスという男はとにかく監督作の打率がすさまじい。おれはなんかネット配信にあった作品をだいたい観たがどれもおもしろかった。タランティーノとゴダールが両方褒めてるなんてのもなかなかないぜ。

②【殺人者たち】1964年米・ドン・シーゲル

アーネスト・ヘミングウェイという真の男の短編「殺し屋」を翻案した映画。ふたりの殺し屋がターゲットを殺すに至るまでのくだりと、その後の顛末を描いた渋い映画だ。とにかく渋い。主役ふたりはなんかずっとにやにやしてる軽薄な男と顔面ギトギト男でおなじみ、出ると濃度がぐっと上がることでおなじみのリー・マーヴィンだ。アクションそのものは簡潔であっけないことこの上ないが、とにかく「ザ・漢」を堪能するにはぴったりだ。ラストの指ピストルを真似したくなるぞ。

③【続・荒野の用心棒】1966年伊・セルジオ・コルブッチ

タランティーノ監督「ジャンゴ」の元ネタと言ってもいい西部劇。いわくつきの孤独な用心棒がボロボロになり、そして悪党どもに一矢報い、去っていく。ただそれだけの話だし、低予算なのでロケーションも妙だ。やたらぬかるんだ地面の陰気な町。無駄なゴア描写。突拍子もない謎兵器などなど。でも、だけど、ラストの墓場バトルとアツい主題歌でもう100億点じゃないですか。同監督の「殺しが静かにやってくる」「ガンマン大連合」も激推しです。

④【恐怖の報酬】1977年米・ウィリアム・フリードキン

同タイトルのフランス映画を「エクソシスト」でお馴染みのフリードキン監督がリメイク。えらい人との確執とかなんかでアレだったのが最近完全版として公開されてスゲー評判になった。ならず者どもが爆弾をある地点から目的地まで車で運ぶえいが。人と人がバトルするわけではないが「息をもつかせぬシーケンスの連続」という意味でアクション映画にカウントさせてもらった。とにかく緊迫感と異常な迫力と強い絵力が襲い掛かる。そしてもれなく救いのない結末。アメリカンニューシネマ末期の仇花というにはあまりにも色々な霊感となりうるマスターピース。

⑤【ストリート・オブ・ファイヤー】1984年米・ウォルター・ヒル

ギャング映画+ロックミュージカルという最強の組み合わせを、これまた夜景とかっこいい若者たちを撮らせたら最強のウォルター・ヒルが具現化。一人のヒーローが街に戻ってきて、そして帰っていく黄金パターン。そこにアツいロックやら変態みたいなウィリアムデフォー(若い!!!!)が絡んでくる。とにかく面白いので見てほしい。

⑥【ダイ・ハード2】1990年米・レニー・ハーリン

ムキムキでもなんでもないおっさんが悪態つきながらクソ野郎を必死で倒すさまが画期的で話題になったアクション映画の続編。今度は同じおっさんが空港でテロリスト相手に悪態つきながら暴れるぞ。銃撃、爆発。イピカイェーマザファッカー。それだけどいえばそれだけなんだけど、敵のモブに映画ファンなら見知った顔が居るぞ、注目してみよう。割とびっくりする。

⑦【ヒート】1995年米・マイケル・マン

これを外すわけはないよね。引退を控えた強盗デニーロと家庭不和を抱えた熱血刑事パチーノ(演技過剰気味)の対峙。対照的なふたりの男の生きざまを追いながら、ボルテージは銀行強盗からの市街地銃撃戦でピークに達する。誇張のない、マジの銃声。本物の緊迫感。ガンバトルの一つの極致ではないかと思う。そして最後に、二人の男は……。決して気楽に見られるおバカアクションというわけにはいかないけど、本当に面白いのでぜひ見てほしい。

⑧【フェイス/オフ】1997年米・ジョン・ウー

ジョン・ウーでこれ? いや、これでしょう。ご存じスローモーション二丁拳銃ロングコート鳩の監督です。ハリウッドでの仕事もこなれてきて本領発揮といった具合で、上記のシグネチャーは完備、ニコラス・ケイジとジョン・トラボルタの怪演もセットになっており、完成度が非常に高い。ストーリーも泣かせます。

⑨【ボーン・アイデンティティ】2002年米・ダグ・リーマン

マット・デイモンの代表作ではないだろうか。記憶を失った男が、巨大な陰謀に巻き込まれていく。この映画シリーズで画期的だったのはとにかくそれまでのスパイアクションとは一線を画したリアリティ溢れる演出だろう。激しいカット割りでめまぐるしく進んでいくシーケンスは、その後のアクション映画の流れを決定づけたといっても過言ではないんじゃなかろうか。逆に言えば、模倣演出があふれかえってしまったということだが。最新作「ジェイソン・ボーン」まで安定して面白いので、是非。

⑩【The Witch/魔女】2018年韓・パク・フンジョン

来ましたよ。アジア勢が。韓国映画というのはとにかくサスペンスやらアクションがスゲー面白いの多いので悩んだが、オタクのお前らに訴えかけるものがおおいのはこれではないかとおもう。キリングマシーン少女がジャンプ漫画みたいなバトルする話。ストーリーまで漫画だからとにかくするする理解できるとおもうよ。いろいろな「こういうの好きでしょ」萌えが詰まっている。ラスト付近のどんでん返しにもひっくりかえること請け合いだ。

しょうじき、こんなんじゃ全然足りないのが本音で、ほんというと五十本ぐらいになりそうなんだけど、それはおれがもたないので、十本に厳選させてもらいました。ここに、更にコミック原作なども含まれてくるのは間違いないし、どんどん更新されていくだろう。そうあるべきだし、きっとそうなるとおもう。

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