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フランス映画「1640日の家族」

子どもにとって一番の幸せとは


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本当の家族のように育てていた子供と突然別れなければいけない、と言われたら?子供が自分のことを「ママ、ママ」と慕い、兄弟も実の弟のようにかわいがっているのに?

私にも息子がいるため、同じ立場ならきっと葛藤するだろうなあ。

しかし、冷静に考えると里親制度のゴールが元の親に返すことであれば、里親は育てながらも、「いつかは離れ離れになる」覚悟が必要なのでしょうか。

一方で、現実のニュースでは連日のように子どもをめぐる痛ましい虐待事件が報じられています。里親が里子に愛情をたっぷりかけるのは間違っていないはず。実の親の子育てへの姿勢に疑問を持った時、子供は本当の親と暮らすより温かい愛情を注いでくれる育ての親と暮らす方が幸せではないのか?と悶々。 

子どもにとって一番の幸せは何か。

とずーーっと考えながら見ていました。

映画の中での里子・里親の関係はとてもうまくいったけれど、現実には相性がよくなかったり、子供の反抗的な態度に戸惑ってしまう家族もあるでしょう。映画のように実際は平等に扱っているつもりなのに実の子供との愛情のかけ方に差異が出てきたり、実子から文句言われてどうすればいいかわからなかったり。里子・里親制度について気になり、検索すると複雑な事情が浮かび上がってきました。最後にリンクをのせておきますね。

里子・里親制度はこれが正解、という答えがありません。この映画は「家族をめぐる幸せとは」を考える良い機会となりました。

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【イントロダクション】

里親と“息子”の幸せな日々に、突然訪れた“家族”のタイムリミット
フランスをあたたかな涙で包んだ実話に基づく感動の物語

長編デビュー作『ディアーヌならできる』(17)で第9回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル映画監督審査員賞を受賞したファビアン・ゴルジュアール監督。2作目となる本作は、監督が子どもの頃、両親が里子を迎え、4年半一緒に暮らした体験を基に生まれた。人生を変えたこの経験をずっと映画にしたいと思い続け、念願の企画が実現。深い愛と絆を描く新たな珠玉作が誕生した。

6歳の少年シモンには、本作が演技初挑戦となるガブリエル・パヴィが抜擢。愛情豊かな里親家庭と実父の間で揺れる姿を繊細に演じきった。里親のアンナにはセザール賞受賞女優のメラニー・ティエリー、夫役には「キャメラを止めるな!」(22)のリエ・サレム、実父のエディには『沈黙のレジスタンス 〜ユダヤ孤児を救った芸術家〜』(20)のフェリックス・モアティら実力派が出演。

今は一緒にいなくても、血がつながっていなくても、家族だった時間は消えない。さまざまなかたちの家族にエールを贈る奇跡の物語。

【ストーリー】

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生後18ヶ月のシモンを受け入れた里親のアンナと夫のドリス。
2人の息子とは兄弟のように育ち、幸せな4年半が過ぎようとしていた。ところが、実父のエディからシモンを手元で育てたいと申し出が…。突然訪れた“家族”でいられるタイムリミットに、彼らが選んだ未来とはー。

▼フランスを涙で包んだ実話に基づく感動作 『1640日の家族』
https://longride.jp/family/


東京
TOHOシネマズシャンテ、アップリンク吉祥寺、kino cinema立川高島屋S.C館

神奈川
kino cinemaみなとみらい ほか全国の映画館で順次公開

▼劇場情報
https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=family


<作品情報>
監督・脚本:ファビアン・ゴルジュアール
出演:メラニー・ティエリー、リエ・サレム、フェリックス・モアティ、ガブリエル・パヴィ
2021年/フランス/仏語/102分/1.85ビスタ/5.1ch/原題:La vraie famille/英題: The Family/日本語字幕:横井和子 配給:ロングライド
©︎ 2021 Deuxième Ligne Films - Petit Film All rights reserved.


日本の里親・里子制度について参考記事はこちら

▼横浜山手フランス雑貨ラメゾンドレイル
https://www.ukfrenchstore.com/


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