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フランス映画「タイピスト」


レジス・ロワンサル監督の「タイピスト Populaire」

金曜の夜、ワイン片手にチーズやサラミをつまみながら、なーんにも考えず映画を楽しみたい人におすすめです。

あー、こういうおしゃれでキラキラしたロマンティックコメディ、好きだわー。

ノルマンディーの田舎に暮らす主人公ローズがタイプライター早打ち選手権の全国優勝を目指してロマンデュリス演じる鬼上司に鍛えられる話。
見どころはなんといっても主人公ローズのパステルカラーに包まれたファッション!もうめちゃくちゃかわいいです。

働いているといろいろ落ち込むこともありますが目標に向かってまっしぐらな女性の映画を見るとモチベーションが上がります^^

1950年代といえば

1950年代はちょうど第二次世界大戦が1945年に終戦して皆がどん底から這い上がって経済拡大が始まろうとする移行時期。ところが第二次世界大戦で若い男性が出兵し、労働人口は深刻な人手不足に。それをきっかけに女性の社会進出が始まりました。しかし男女雇用均等などの制度が整う女性活躍時代までまだ何十年もかかるほんの入り口にすぎません。

このころ、映画界ではオードリー・ヘップバーン主演「ローマの休日」が大ヒット。ヘップバーンカットやサブリナパンツが流行しました。レジス・ロワンサル監督は主演のデボラ・フランソワにオードリー・ヘップバーンの立ち居振る舞いを参考にするよう演技指導しました。そのためか、劇中でもオードリーを彷彿とさせる仕草が時々見られます。

ファッションでいえばクリスチャン・ディオールが「ニュールック」を発表、細く絞ったウエストと裾が広がったスカートによって”ボンッキュッポン”としたボディラインに!すっきり見せることが主流となりました。

映画「タイピスト」のファッションもまさにニュールックスタイル。パステルカラーに包まれたワンピースがとってもキュート!
インテリア、音楽、ファッションの細部に至るまで、華やかでおしゃれな1950年代の世界観にわくわくすること間違いなし。

私は1950年代を直接知らないのですが、映画を見た後、当時の女性があこがれた職業「タイプライター」は戦後から復興しようとする勢いと力強さ、たくましさ、これから新しく始まる時代の新しい女性の象徴だったのかな、と感じました。

21世紀あこがれの職業とは

ちなみに、今の時代のあこがれの職業ってなんでしょう。男女ともにチャンスが与えられているので女性にしかできない職業という区切りもありません。100人の女性がいたら100通りの答えが返ってきそうです。参考までに小学生がなりたい職業のランキング2019(引用:news.careerconnection.jp)を見てみると

1位 「パティシエ(ケーキ屋)」(6.2%)

2位 「YouTuberなどのネット配信者」(3.5%)

 3位以降、「医師(歯科医師含む)」(3.4%)、「プロサッカー選手」(2.8%)、「プロ野球選手」(2.7%)、「保育士・幼稚園教諭」(2.6%)

2位のユーチューバーは昔にはなかった職業で1億総発信時代の象徴です。小学生が成人になるころは今はまだこの世に存在していない職業がまた生まれるかもしれません。私もまさか小学生の時に「インターネットで飯を食う」とは夢にも思っていませんでしたから。

<STORY>

2000年代のように女性活躍推進なんて叫ばれていない1950年代のフランス、ノルマンディー地方が舞台。小さな村の雑貨店で育った主人公ローズは店の商品でいつまでも売れないタイプライターをひそかに練習していた。ある日、ロマンデュリスが経営する保険会社の秘書募集を見つけ親に内緒で応募する。採用されたローズだったが不器用で失敗ばかり。業を煮やした経営者はタイプライティングの速さを見込み、タイプライティングノルマンディー地方大会に出場するよう彼女に勧めるのだった。果たして彼女は見事優勝を勝ち取ることができるのか?
主演は『譜めくりの女』のデボラ・フランソワと、『ロシアン・ドールズ』のロマン・デュリス。

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