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細胞内の多階層ネットワークの可視化技術を開発、データ駆動型生命医科学でのキーテクノロジー 理化学研究所

理化学研究所の生命医科学研究センターが、細胞内の複雑な相互作用を可視化する画期的な技術を開発しました。柚木克之チームリーダーらの研究チームは、「transomics2cytoscape」というソフトウェアを公開し、人間が理解しやすい形で多階層ネットワークを自動生成することに成功しました。

糖尿病マウスと野生型マウスにおけるキナーゼの多階層ネットワーク

この成果は、データ駆動型の生命医科学研究に革新をもたらすものであり、大規模データの統合解析や可視化、知識の発見に寄与するものと期待されます。

近年のDNAやタンパク質の測定技術の進展により、生命医科学分野ではオミクス研究が急速に広がっています。しかし、これらのデータを解釈する際には、膨大な時間と労力が必要でした。そこで、柚木チームは過去のトランスオミクス研究からの学習を元に、自動化された可視化ツールを開発しました。

このソフトウェアでは、生化学パスウェイの慣習的なレイアウトとオミクス階層図を活用し、研究者が持つ事前知識を基に、多階層ネットワークを自動的に可視化します。これにより、従来の手法では困難であった多層の相互作用の解析を効率化しました。

この成果は、科学雑誌『npj Systems Biology and Applications』にも掲載され、注目を集めています。今後は、この技術をさらに発展させ、オミクスデータから新たな知見を導くための研究に貢献していく予定です。

詳細内容は、理化学研究所が提供する元記事を参照してください。

【引用元】

https://www.riken.jp/press/2024/20240219_3/index.html

【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7

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