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【フットボール feat.経済学】集計的生産関数のロジックでフットボールにおける強さを考える。

はいどーも!みなさん調子はいかがでしょうか??

今回はフットボール(普段はサッカーって言う派なんだけど気分で笑)を、フットボール以外の考え方や論理に置き換えて、少し新鮮な気持ちで変なアプローチからフットボールについて考えてみようって企画。

記念すべき第一回は、経済学とフットボールのコラボレーション。

では、まず目次から見ていこう。

(全文無料公開!面白かったら投げ銭よろしくお願いいたします!)

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<目次>

☆GDP(国内総生産)の大きさとフットボールの強さ

⑴GDP(国内総生産)と生産性

⑵集計的生産関数とフットボール

⑶フットボールにおける限界生産力逓減の法則

⑷集計的生産関数における技術で考える指導者・フロントの重要性

⑸さいごに

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☆GDP(国内総生産)の大きさとフットボールの強さ

⑴GDP(国内総生産)と生産性

では、さっそく本題に入っていきましょう。

今回の大目玉は、タイトルにもあるけど、集計的生産関数について。

しかし、これだけ聞いても???ってなる人の方が多いと思うので、まずはこの関数と密接な関係にあるGDP(国内総生産)について考えていこうと思う。

・GDP(国内総生産)とは?

GDPとは教科書的な書き方をすると

「一定の期間内で1つの国の中で生み出された最終財とサービスの合計」

となる。

簡単に言うと、日本のGDPは、日本で1年間にどれだけのモノやサービスを生産したかってこと。

日本に僕と誰かしかいなくて、1年間で僕が50円の何かを一つだけ生産したら、日本のGDPは50円。

そして、僕が何かを生産したら、誰かがそれを50円で買ってくれる。

そうすると、僕の財布には50円入る。(所得)

さらに、買ってくれた誰かの財布から50円が出る。(支出)

超絶簡略化しているけど、このような考え方から、経済学では生産=所得=支出の式が成り立つのが原則となっている。(三面等価の原則)

(もし、ここで、作った商品が売れなかったら?とか考えた人はセンスが良いと思う。だから、経済学、特にマクロ経済学を勉強すると楽しいかもしれない。ちなみに僕はそんなこと微塵も考えなかったです笑)

こんな感じで、GDP(国内総生産)のイメージは掴めたかな??

・GDP(国内総生産)と国民の豊かさ

さきほどのGDPは国の経済をはかる指標なんだけど、GDPを使うことで国民の豊かさをはかる1つの指標を示すことができる。

ここで、みんなに少し考えて欲しいことがある。

豊かさって、国単位でみると、かなり格差があるよね。

僕達みたいに毎日ご飯を食べられる国もあれば、その日食べるものを入手することさえ苦労してしまう国もある。

この豊かさの差って、どこから生まれてくるんだろう・・・

では、話を戻して、GDPを使った国民の豊かさについて。

ここでキーワードになるのが国民一人あたりのGDP

国民の豊かさを測る指標の1つに、国民一人あたりのGDPをあげることができる。

求めるのは簡単で、ある国のGDP(国内総生産)をその国の人口で割るだけ。

今回は豊かさの差一人あたりのGDPの格差とする。

そして、その格差が生まれる原因は、生産性に差があるからと考える。

※生産性:労働者が一時間働いて生産されるモノとサービスの価値

では、なぜ国によって生産性に差が生まれてしまうのだろうか。

⑵集権的生産関数とフットボール

はい、フットボールについて話すといいつつも、まだ経済学のお話しかしていないね笑

あと少しでサッ...フットボールの話に繋がってくるから、頑張って!!

・生産性と3つの要素

まずは、生産性を考える上で大事になる3つの要素がある。

①人的資本:労働者の技能

②物的資本:機械や建物などの設備

例えば、①(人)と②(工場)があれば何かを生産できるので、①と②を生産要素と呼ぶ。

③技術:①、②の生産要素の使い方(技術が良いと効率よく①と②を使い、より大きな成果を出すことができる。)

※技術って言葉は今回の記事では、上記の意味で使うから気をつけて!そして、おそらくみんながイメージする技術は技能と表現するよ!

生産性に差が生まれるときは、この3つの要素のいずれか、また全てに差があると考えることができる。

では、次にこの生産性とGDP(国内総生産)にどんな関係があるかをみていこう。

・集計的生産関数

はい、やっと題名に出てる単語にたどり着きましたね笑

そして、ズバリ、この集計的生産関数こそが生産性とGDPの関係を表すもの。

では、実際にどんな関係があるかを式でみてみよう。

GDP=技術③×f(物的資本②,人的資本①)

(人的資本の部分は、厳密には労働者数×平均人的資本。つまり、全労働者の数全労働者の能力の平均をかけたもの。)

と、GDPと生産性の間には、このような関係性があると言うことだ。

ここで、僕は考えた。

この生産性を決める3つの要素とGDPの関係って、フットボールに置き換えることができるのではないかと。

つまり、このようなことだ。

フットボールにおけるピッチ内での生産性は3つの要素で決まる。

①人的資本選手の技能

②物的資本チームの戦い方(いわゆるゲームモデル・プレー原則・戦術と呼ばれる類のもの)

③技術監督や指導者、フロント(監督やフロントが優れていると、①と②をうまく使い大きな成果をあげることができる。)

そして、集計的生産関数を利用すると、この3つの要素からチームの強さを導き出すことができるわけだ。

※ここで言うフットボールの強さとは、特に深い意味はなく、抽象的かつ一般的な意味での強さ。また、今回はフットボールにおける強さが何かってことは議論の対象にしない。

強さ=指導者やフロント③×f(チームの戦い方②,選手の技能①)

では、この関係性が本当にフットボールでも有効なのかを考えていこう。

⑶フットボールにおける限界生産力逓減の法則

・限界生産力逓減の法則

まず、集計的生産関数には限界生産力逓減の法則がある。

限界生産力逓減の法則:1つの生産要素にかける労力を変えずに、もう1つの生産要素にだけ力をいれても、段々とGDPの成長は緩やかになり、やがてほとんど成長がみられなくなるって法則。

よく意味がわからない人もいるかもしれないけど、これをフットボールに置き換えて考えてみよう。

もし、それで、しっくりくれば

強さ=指導者やフロント③×f(チームの戦い方②,選手の技能①)

の関係が有効である確率がグッと上がるね。

フットボール的限界生産力逓減の法則1つの生産要素にかける労力を変えずに(=チームとしての戦術的な練習せずに)、もう1つの生産要素のだけ力をいれても(=選手の技能だけを育てたり、技能の高い選手を移籍させることだけに力をいれても)、段々とGDPの成長は緩やかになり(=段々とチームとしての強化度の成長は緩やかになり)、やがてほぼ成長が止まってしまう法則。

うん、わかりづらいね。

では、かっこの中、つまりフットボールに関係あるところだけを抜き出して、イメージを掴みやすく補足する。

フットボール的限界生産力逓減の法則チームとしてのゲームモデルや戦術的な練習に力を入れず選手の技能を育てたり、技能の高い選手(=今回は何を持って技能が高いかは議論の対象にしない)を移籍させてくることだけに力をいれてもビッグネームを一人チームに加えたときのチームの強化度は選手を獲得するごとに小さくなり、ベンチから溢れるほどのビッグネームを獲得してる頃には、一人加入させたことによるチームの強化度は限りなくゼロに近くなってしまう法則。

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(※戦術など②にかける労力は変わらないとき)

どうだろうか。

もちろん、この法則の例外はあるかもしれないが、個人的にはしっくりくると思う。

ベンチに入れなかったとしても、怪我人が続出したら力になるじゃないかと思う人もいるかもしれないが、最初に獲得した11人は文句なしにチームの強化度を爆上げする。

しかし、12人目以降は、最初のスタメンの選手に何かがないとピッチ上で活躍できない。

まだ、それでもベンチメンバーくらいなら、戦術の幅が広がるから良いけどって思うが、今回の前提はチームとしての戦術には全く力が入ってない。

つまり、本来であれば活かせるはずのベンチメンバーも、チームとしての戦い方を整備しなければ、限りなく活かしにくいということ。

逆に、弱小チームに戦術的に優れた監督がきて、チームを大改革したらどうだろう。

たしかに最初の方は劇的にチームが強くなるだろうけど、メンバーがそのままだったら、段々とその強化度は低くなってくるはずだ。

もし、僕が11人いて、めちゃくちゃゲームモデルを考え、それに則った戦術を完璧にピッチの上で披露することができたとしても、サッカーゲームなら総合値90以上の超有名選手が11人集まり、なおかつ耳栓で互いの意思疎通ができないようにしたチームには勝つ可能性は低い。

ここから、導き出せるのは、フットボールは良い選手だけを育て・集めつつも、チームとしての動き磨くことで、チームは強くなるという、そりゃそうじゃんってこと。

つまり、フットボールにおいても概ね限界生産力逓減の法則は成立するということだ。

おそらく、実際のフットボール界で、このクラブこの法則通りじゃない?と思い浮かんだ人もいるかもしれないね。

⑷集計的生産関数における技術で考える指導者・フロントの重要性

前の段落では主に生産性の3つある要素の①と②について考えてみた。

そこでいたった結論は、①と②のどちらも疎かにせず、いい塩梅で力を入れるのが強くなることに繋がるってことだったね。

そして、その塩梅を、フットボールに対する知識マネージメント理論やコーチング法といった技術を駆使し、決めるのが、監督・指導者・フロントの仕事というわけだ。

ここで少し、本来の集計的生産関数についておさらいしてみよう。

・集計的生産関数の復習(計算式アレルギーの方は頑張って!!)

GDP=技術③×f(物的資本②,人的資本①)

(ちなみにf(②,①)ってのは、関数。つまり、今回の式であれば①と②という変化する数(変数)に答え(GDP)が左右される。数学科ではないので関数の定義の表現が微妙だったらごめんなさい!)

では、改めて、この式を技術に注目してみてみよう。

そうすると、GDPの値は、技術の値の大きさに大きく左右されることがわかると思う。

つまり、技術が進歩すれば、GDPも大きな値になるということだ。

では、どうすれば技術を進歩させることができるのか。

マクロ経済学の中では、2つの方法がある。

・研究開発(Research&Development):知識の向上やイノベーション早出、また既存の知識の改善により技術の進歩を目指す活動。

・生産の効率性:既存の生産要素と知識から、最大限の成果をだす術を探る活動。

繋がったかな??

研究開発とは、つまり、知識的なアプローチから技術の進歩させる。

生産の効率性とは、つまり、技術的なアプローチから技術を磨く。

まとめると、フットボールにおける指導者・フロントに求められることは2つ。

まずは、フットボールを知ること。

これは指導者だけではなく、フロントにも求められる。

そして、コーチング・マネージメントの重要性。

これもフロントだけでなく、指導者にも求められる。(特に経営者的思考)

おそらく、今、長中期的なヴィジョンを描いて結果を残しているチームを考えて

強さ=指導者・フロント×f(チーム,選手)

の式に各要素を当てはめると、それなりに高い数値になるんじゃないかな。

気が向いたら、このアプローチから、今までは強豪と呼ばれていたのに結果を残せなくなってきたチームや、中堅だったのにCLに出場しているチームをみてみる記事もかこうかな。

⑸さいごに

はい、ということで、いかがだったでしょうか。

フットボールって非常に論理的なスポーツであるゆえ、色々なことに置き換えて考えることができる。

こんな想いを、割と、少し前から抱いていて、大学の授業などで新しいことを学んでいるときに、これってサッカーに置き換えて考えることができるんじゃね?と思い、よくノートに落書きをしていた。

そういった、いわば、僕の趣味?をみんなと共有したくて文章にまとめてみました。

今回もそうだけど、こんな感じで、他のことに置き換えて考えてみても、得られる結論は普通のこと。

だけど、個人的には、得られる答えがそりゃそうでしょってなったとしても、他の学問の考え方ってフィルターを通すことで、当たり前の裏にある本質に気がつけたり、当たり前の答えにたどり着くのにはこんな道があったんだと見つけたりできるので、決して悪いことではないと思う。

そして、それだけサッカーというスポーツは、シンプルだけど奥が深いということ。

サッカー、、あ、まあいっか、、、

とにかく、サッカーが好きでよかったなと心から感じますね。

ということで、今回のnoteはここまで。

また、次のnoteでお会いしましょう!

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