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英語学習の未来【Reading編】:母語の読解力向上がカギを握る?

AI技術の発展により、自動翻訳の精度とスピードが飛躍的に向上しています。これからの時代、英語のテキストが読みやすい日本語で読めるようになり、英語学習におけるアプローチも変わるかもしれません。今回は、英語学習のReadingに焦点を当て、新たな学習方法の可能性を探ります。

AI技術がもたらす自動翻訳の進化

近年、AI技術を駆使した自動翻訳の精度は目覚ましく向上しており、Google翻訳やDeepLなどの翻訳アプリが話題となっています。特に、オープンAIが開発したGPT-3やGPT-4といったモデルは、多言語に対応し、自然な表現での翻訳が可能となっています[1]。

このような技術の進化により、あらゆる英語テキストが日本語に翻訳され、読みやすく理解しやすい形で提供される時代が到来するでしょう。

英語力よりも母語の読解力を重視?

英語のネイティブスピーカーと同等の英語力があれば、英語のまま読む方が良いですが、日本語を母語とする日本人にとっては、英文を理解する力よりも日本語を理解する力の方が高いため、正確な英文を読むよりも翻訳された日本語を読む方が理解度もスピードも上回る可能性が高いです。

母語の読解力向上がコスパの良い学習方法?

これからの英語学習、特にReadingにおいては、新しい言語を磨くことよりも母語の読解力を高める方がコスパが高くなるのではないでしょうか?母語の読解力を高めることで、翻訳されたテキストの理解がスムーズになり、情報の取り込みが効率的に行えるようになります。

母語の読解力を向上させる方法としては、以下のようなアプローチが考えられます。

  1. 多読:幅広いジャンルの本や記事を読むことで、語彙力や理解力が向上します。

  2. 要約や解説の作成:読んだ内容を自分の言葉で要約や解説することで、理解の深さを確認し、習得できます。

  3. 討論やディスカッション:他者と意見を交換することで、多様な視点から文章を読む力が養われます。

読解力向上のための現代文

読解力向上のため優れたテキストは大学受験の現代文の参考書が挙げられます。大学受験で現代文に力を入れた方は、現代文の実力が上がると他の教科の実力も上がっていたという経験をされたのではないでしょうか?
現代文とは問題を解くことを通じて、文章から筆者の伝えたいことを正確に理解する力を磨くことが出来ます。私が実際に使って有用だったテキストをいくつか挙げますので、興味のある方は立ち読みしてみてください。


まとめ

AI技術の進化による自動翻訳の向上は、英語学習において新たな視点を提供してくれます。今後は、母語の読解力向上に焦点を当てた学習がコスパが高いとされる一方で、英語力向上も重要であることは変わりません。
一部の研究では、母語の読解力が第二言語の読解力に大きく影響することが指摘されています[2]。つまり、母語である日本語の読解力が高いほど、英語の文章の理解も向上すると言えます。その意味でも日本語の読解力を鍛えておくのは重要になるのではないでしょうか?

参考文献

  1. Brown, T. B., Mann, B., Ryder, N., et al. (2020). Language Models are Few-Shot Learners. arXiv preprint arXiv:2005.14165.

  2. Koda, K. (2005). Insights into second language reading: A cross-linguistic approach. Cambridge University Press.


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