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《舞台》ライオンキングを観たので感想を残す

@naofujisawaさん、画像お借りします!!

中学生の時に大阪で観たから、10年ぶりくらい。
10年!?笑
10年ぶりに、劇団四季のライオンキングを観ました。

歳を重ねるといろんな物事の味わいが一層深くなっていくけれど
こちらもまた格別だった。

感情移入の話

王位継承者になり損ねたスカーが、
自分の代わりに王位継承者になったシンバを囮にして
王ムファサを殺すシーンがありますよね。
大人になってからの方が感情移入が上手になったみたいで
中学生の時は、せいぜい物語の流れの一つとしか思わなかったのに
「なんなん!?人の善意につけ込んでこの人(獅子)最低すぎひん!?💢」
と客席にいながらものすごい感情が爆発した。
※怒ると関西人がひょっこりはんします

そして、シンバが生まれながらに背負っている「王である」という責任の大きさ
自分のせいでプライドランド(だっけ)の王であり父親であるムファサが死に追いやられ、
その罪悪感から逃れたい気持ち、それでも向き合って過去から学ぶ決意をする、這い上がるためのエネルギー
ティモン&プンバが放つとお気楽なワードに聞こえる「ハクナマタタ」
シンバが口にすると、寂しく辛い痛々しい響きに聞こえたのは私だけではないはず。
逃げたい気持ちも痛いほどわかるし、だからこそ故郷に戻ったシンバを親のような温かい気持ちで見守ってしまった。

痛みを伴う試練を乗り越えた先で人は強く寛容になれますね。

スカーもね、
彼の私利私欲にまみれた行いに、めちゃくちゃ腹は立ったんですが
人間(獅子)らしくて憎めない部分もありつつ、かなり教訓をもらえるキャラクター。

「愛されたい!尊敬されたい!
だけどどうしたらいいかわからない!!
だって自分が一番大事だからー!!」

ってゆう、典型的な独裁者。
意外と人間って、自分の思い通りにならないとイライラしたりするから
こういう性質って誰にでもあるのかなと思ってて。

私ももちろんそう。
さっさと行きたいのに
電車の改札直前、自分の前で定期出すために立ち止まっちゃう人とかいたらすごくイライラするし。
でもね、多様性という名の
自分が違和感を感じるその人にもその人なりの背景や意志があるということを忘れちゃいかん。
反面教師反面教師。

命はめぐる の話

さらに心が動いたのは物語の世界観「命はめぐる」というテーマ。
この壮大なテーマに対して、またしても大人になってやっと追いつけるようになってきた気がする。
真の意味での生命の美しさ、みたいなのが最近やっとわかってきた。

どこかのシーンで
シンバ「でもお父さん、僕たちは⚪︎⚪︎や××(なんか典型的な草食動物)を食べるじゃない」
ムファサ「そうだなぁ、でもなシンバ、俺たちライオンはやがて死ぬ、そして土に還る。その土から草が生え、⚪︎⚪︎や××はそれを食べる。命は巡っているんだよ。私たちの王国は微妙なバランスで成り立っている。」
っていうセリフがあり、ほんまにそうなんよ。

資本主義という大発明以降の最新の人間社会。
必死にでもなく、命懸けでもなく。
お金を稼ぐ方法さえ手に入れれば当たり前のように命を繋げることができる私。
いつまでに子供産んで最低何年は生きたい、火事とか溺死はいやだ、寿命で死にたいだとかね。
自分という個体レベルでしか命を見ることしかできない、視野が狭い。
それに対して動物や植物世界は、生態系という循環の中に身を置き、自分の死は何かの生につながっている、そしてそれはどの命にも必ず訪れることを大前提として日々必死に生をまっとうしているのです。

そしてさらに驚くのは“人間以外の全ての生き物はその生の循環の中にいる”。
この世界に、動物植物含め「⚪︎⚪︎京(数の単位ね)」ぐらいの数の命があったとして
人間の数なんてせいぜい700億。
この地球生態系を占めるのは、700億なんてすっぽり飲み込んじゃう無数の命。
よく「飛行機の空から」「夜空の星たちからすれば」「この世のことなんて」「私一人の人生なんて」「ちっぽけだ」
って言いますが、別に宇宙基準にしなくても全然ちっぽけなんですね。私は。笑

生きることが全て。

何か道につまづいたり
正解のない悩みにぶち当たったり
それが、贅沢にも今の私の生活であり人生なわけですよ。
だけど根本に立ち返って、
生と死が隣り合わせの地球生態系の中で当たり前に生きていることはまず凄いこと。
だから、悩んでも苦しんでも、生きていればいい。
別に幸せとかそういうことでもなく、生きていればいいんです。

これを打っている時、私は酔っているので軽く読み流して欲しいんですが
こういうことを考えていたら
自分が生態系から外れて人から生まれ一人で死んでいくことがなんだかとても不自然に思われ。
死んだら灰だかになって土に埋めてもらいたい。
それを肥料にして
どこかのお馬さんだかうさぎさんだかに食べてもらえたら
最低限の私の生きていた価値が発揮される気がする。

とはいえ一旦しばらくは人間であることが続くので
明日からも仕事頑張って
頑張ったお金でまた生きていきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。