モバイクモデルは日本で通用するのか注目したい

多くの業者が参入することで、消費者の認知が高まるので、シェア自転車に注目が集まるのは、参入業者全体にとっていいこと。

しかし、どの会社のビジネスモデルが有利かはまだ不確実。

シェア自転車は、駐輪所の数と場所が少なければ、「便利さ」が足りないという話になる。当面は、駐輪所の確保競争となろう。

その際に、自治体とどう組むか(組めるか)がかなり重要なポイント。

モバイクは、スマートロックとGPSを備えた専用自転車を自社製造している。

それを乗り捨て自由で使えるのが、中国で運用しているモデル。

価格が安いこともあり(30分1元=約16円)、中国では爆発的に市場が成長した。

日本では、専用駐輪所を用意しての運用となる。価格は、当面30分=50円らしい。

モバイクの場合、専用自転車が日本のニーズに合わない可能性もある。

(たとえ小さな子供でも二人乗りはできない。電動自転車はない。)

一方、文中にあるソフトバンク子会社が行うという「シェア自転車事業を支援するサービス」というのは、自転車は事業者が用意する「フランチャイズ」方式。スマートロックとGPSが着いた「仕掛け」を、各事業者が用意した自転車につける。

*上記は、「HELLO CYCLING」というサービスで、たとえば以下に利用体験記がある。

http://cyclist.sanspo.com/308631「HELLO CYCLING」も、予約・開錠・閉錠システムは、全国共通となる。

このビジネスモデルでは、場所によって、ニーズにあった自転車が用意できること、駐輪所を持っている事業者の参加というメリットがある。ただし、サービスが事業者間でばらつく可能性がある。また、モバイクように自転車が統一されていないので、自転車の再配置オペレーションが複雑になる。(ある場所に自転車がたまる可能性が強いので、シェア自転車は定期的再配置が原則として必要。)

ほかにドコモが行っているサービスもあり、日本では、どういうビジネスモデルが勝つか、注目している。

*ドコモが行っているサービス。専用自転車がある点でモバイクに近い。電動自転車。価格はモバイクより高い。30分150円。

https://www.icr.co.jp/newsletter/wtr339-20170630-abe.html

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ22HZZ_S7A820C1EA2000/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?