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駆け出しマネージャーになる君へ、自己保身に負けるな!

こんにちは。僕です。

Sierから所謂Web(自社サービス)系に転職して、PMなどリーダー職を経て、3年間ほど事業責任者と取締役を兼任し、今は新規事業の企画・開発を行っています。

そんな僕が事業責任者(マネージャー)に就任した経緯、事業責任者だった頃の心境や苦悩を振り返ります。

今回は“自己保身”について、経験や反省を書いていきます。

あくまでも個人的な視点で書いてますので、その旨ご理解ください。

1.事業責任者までの道のり

僕が事業責任者として指名された経緯についてのお話です。

当時の会社の状況を簡単に言うと、業績が横這い成長が見れない事に投資家が「いつ上場するんじゃ!」とキレて、取締役を総取っ替えするとのことで、そこで僕に白羽の矢が立ったってお話です。

エンジニアとして中途入社して、主な業務は開発で、PL・PMの役割も担っていたので俗に言うプレイングマネージャーでした。
そんなある時、代表が新規事業のプロジェクトを立ち上げると言う事で参加者を募り、そこで手を挙げたのが僕だけでした。
その新規事業はローンチするまでには至りませんでしたが、その後にも新規事業プロジェクトにも参画して、事業立ち上げにも携わりました。

そこでの働きが認められてか、会社の主要事業の事業責任者(小さい会社なので事業責任者になると必然的に取締役にもなる)として任命されました。

2.自己保身は思考停止のはじまりですよ!

自己保身とは「自分の地位・名誉・安全などを守ること」を意味します。

先日に以下を投稿しましたが、自己保身の思考が強くなると、自分を守る事を優先して正しい意思決定が行えなくなるので、思考停止と何ら変わらない状況になり兼ねません。

立場のある人間が自己保身の思考による意思決定を行ってしまうと、会社への影響も大きいです。

例えば、業績不振の原因を何の根拠もなくコロナに置き換えている人はいませんか?

「今期の期初から未達が続いて業績が芳しくないなー」

「コロナが社会問題になってきたなー、業績不振がコロナの影響によるものか仮説を立ててみようー」

「コロナの影響により、fがjぉつああんsdgkfl…よし!それっぽく仮説が立ったから、業績不振はコロナの影響によるものにしよう!」

そんな思考が働いてしまうと、業績不振の根本原因を見失い、問題解決できなくなります。

本人は仮説が間違っている事も分かっているけど、ただ体裁を取り繕いたいだけなのですよね。

また自己保身の思考が強い人は、何らかの問題や不都合が発生すると部下や違う部署に責任転嫁してしまう傾向もあります。

テレビドラマではないですけど、立場のある人が責任転嫁して、それが会社として罷り通ってしまうと、責任を負うよりも責任を放棄する方が会社で生き抜く手段と見られて責任転嫁する思考が組織全体に伝播していきます。

そして責任転嫁は、高いところから低いところへ行われる事が多いので、部署や職種でのヒエラルヒーを生んでしまいます。

組織にそのような風土に染まると、心理的安全性が低くなり隠蔽や改ざんなども多くなってしまいます。

失敗したくないのでチャレンジしなくなる。責任を負わされたくないので無理はしなくなる。

例えば、期間的に厳しい開発を強引に依頼して、遅延すると「何で遅れたんだ!」と責任を開発側に負わせるような事をすると、それ以降は開発側は無理をしなくなります。

「この開発を、いつまでにお願いしたいのだけど…」

「工数的に厳しいですね…」

こんなやり取りが頻繁に行われるようになります。

そうなると

「開発が対応してくれないので、受注できなかった!」

「営業が納品日の調整をしてくれないから、開発を受けれなかった!」

などと、責任転嫁が始まります。

話は戻しまして…

では責任転嫁の根底にある“自己保身”に、なぜ人は陥るのでしょうか?

繰り返しになりますが、“自己保身”とは「自分の地位・名誉・安全などを守ること。」です。

言わば、自分を守ろうとする行為ですので、人間としては当たり前に備わった思考だと思います。

会社の中では、役職や役割があるので、自分の立場を守ろうとする行為になります。

昇進したら降格したくないと思うのは当たり前です。

それ故に立場が高い人ほど“自己保身”の思考や言動に走りがちになります。

失敗を失敗と言えなかったり、間違いを認識しながら正当化したり、とにかく不都合を誤魔化すようになります。

僕自身も、事業責任者として組織を持つようになり、「能力不足と思われたくない。」「メンバーからの信頼を失いたくない。」などの感情から自己保身に走っていた時期がありました。

例えば、チームのパフォーマンスが上がらない課題に対してが、自分のマネージメントに問題があるのにメンバーの問題に置き換えていたり、メンバーに不都合な事項を、自分が意思決定したにも関わらず、経営が意思決定したかのように伝えたりと、自己保身に陥っていました。

当時は、自分では必死にやっていたので、自分に問題がある事を認めたくない思いや、自信のなさ故に他人に責任転嫁しているところが強かったのだと思います。

まさにスドケンさんのブログにも記載されている通りの状態に陥りました。

売上責任に追われ踠いていると、どんどんと周りが見えなくなり、不安に覆われていきます。

「もし施策がコケたら?」「もし今月も予算達成しなかったら?」「もしメンバーに拒否されたら?」などなど、まだ起きていない「もし…」と言う不安ばかりを考えてしまいます。

不安ばかり抱えてしまうと、自分を守ろうと自己保身な思考が強まります。

さらには不安を解消する為に、メンバーに頼らず、自分で何とかしようしてしまうと、頼ってもらえない(=信用されていない)メンバーのモチベーションも下がり、それに伴いパフォーマンスも下がっていきます。

メンバーのパフォーマンスが下がれば「何で、みんなやらんのやー!」と、さらにメンバーを信用しなくなり、「自分で」「自分が」となり、ますます自己保身の思考が強くなってしまいます。

悪循環ですね。こうなってしまうと厳しい。

自己保身が強い人の特徴は、「自己中心的」「プライドが高い」「ナルシスト」「世渡りは上手」など言われていますが、会社組織でマネージャーなど高い立場になった人が、自己保身に陥る要因は“不安”だと思います。

不安とは、「対象がはっきりしない漠然とした恐れや緊張感などの不快な感情で、動悸や発汗などの自律神経症状を伴っているもの」とのことです。

当たり前のことですが、入社した時、先輩になった時、リーダーになった時、どんな立場でも初めてには不安は付きものです。

そして、マネージャーとなると、その責任の重さから、今まで以上に不安に思うことは多くなります。

ただ、その不安はすべて抱えるべき不安なのでしょうか?

既にできている人も多いと思いますが、何に不安を抱えているのか整理してみると良いです。

不安に思うことを書き出してみると、自分でコントロールできない不安が大多数を占めていませんか?

言うは易く行うは難しではありますが、
自己保身に陥らない為には、無意識に抱えてしまう不確実な未来への不安を如何に感じなくできるか、如何に小さくできるかです。

前者は、所謂「成るように成る」の精神です。

不安を無視できるメンタルの強さが必要になりそうですが、よくよく考えると不安に対して何もできないのであれば、不安を抱える意味もないと言うことですよね。

後者は、不安をマインドマップやマンダラチャートで解体して、自分がコントロールできる行動に変換して、不安に対処する行動が増えれば、不安を少しずつ小さくする事ができます。

以上のことから、“自己保身”に負けない為には、如何にして不安を取り除いていくかが大切だと考えています。

繰り返しになりますが、あくまでも個人的な視点で書いていますので、ネガティブな内容になっていたりもすると思いますが、その旨ご容赦ください。

以上になります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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