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心の炎上はタイ料理で鎮火する

怒りは辛さで鎮めるに限る。

ベンチャーで万事屋という名のバックオフィスにいると、非常に不毛なことにぶち当たりがちである。

「なんでここまで放置して悪化してからパスしてくるのか」「誰も気が付かなかっただけじゃなくて気が付かないフリをしていただけでしょう?」

都合の良いことだけ進めてきた皺寄せが自分にくる、そんなことばかり。

フツフツと怒りが沸いてくるのだけれど、怒っても仕方ないのでなんとか収めなければならない。

そんなときは、辛いものを食べにランチに行く。

よく行くのはオフィスから少し離れたタイ料理屋さん。
卓上調味料が豊富で、辛さも好きなだけ調節出来るので尚のこと好都合。


人間というのは、古来より喉元を過ぎれば熱さを忘れる生き物らしい。
それならその性質をとことん、最大限利用してやろうと思う。

不毛な悩みや怒りは、味蕾で認識する暇もなくソッコーで喉元を通過させてしまおう。

自分の脚を引っ張るだけの物事は、マトモに相手しない。自分の成長に関係のなさそうなものは、サラッとそれとなく流したらいい。

そんなことを考えていると、ランチを平らげてオフィスに戻る頃には心がリセットされている。

怒るべき怒りなのか、怒っても意味の無い怒りなのかを仕分けることが出来ている感覚に近い。

大人のライフハックをまたひとつ手に入れた。
胃腸を労りながら、怒りとカプサイシンと上手く付き合っていきたい。

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