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FXはギャンブルか

 政府が貯蓄より投資を、と言って推進している投資。実際には投資の本質を離れて様々な商品(入口)が設けられ、単なる儲け話や投資詐欺の温床になっていたりもする。一発当ててFIREしたいと企んでいる人も相当数いるのではないだろうか。要するに巷では投資よりも投機の機運が高まっているわけだ。

 その中で根強い人気を誇るものの一つにFXがある。外国為替証拠金取引のことだ。ドル円などの通貨取引を通じて資金を増やそうというもので、特徴は24時間取引できることと、投下資金に大きなレバレッジを掛けられる点だ(日本では25倍レバレッジ規制がある)。つまり夜でも取引できるので仕事との両立がし易いことと、少ない資金でも大きなリターンを得るチャンスがあることが人気の理由だろう。しかしご存知の通り大きなリターンを得る機会が沢山あるということは、大きな損失を被る機会も同等に沢山あるということであり、あっという間に資金を溶かして撤退を余儀なくされる人が後を絶たない(らしい)。
 こうなれば資金を増やすどころではないのだが、ギャンブルと違って、負けても胴元に取られた感は少なく、自分の技量に問題があったと思わされるから、まさに自己責任な気がしてしまう。業者が強調する投資は自己責任という言葉は、破産は自己責任と同義だ。

 では、FXは投資ではなくギャンブルなのか。

 投資でないことは紛れもないが、ギャンブルかというと少し違う。勝った場合の配当が予め決められていない上に、負けた場合は底なしに近い。ギャンブルなら一回の勝負においては賭けたお金以上に奪われることは無いが、FXの場合は口座に入れた金は一回で無くなることが起こり得る。一度の勝負でナンピンするとこで損失の拡張が可能なのだ。裏を返せば利益の拡張が出来るということではあるが、結果どうなるかは神のみぞ知る。
 つまり、リスクが予め限定されていない、逆に言えばリスクのコントロールが出来るということだ。そこに勝ち目が確かにある。

 FXはやり方によってはギャンブルになる。多くの場合はそうなる。なぜなら今までの人生で知っていたやり方で望むからだ。FXで利益を出す為の訓練をしてきた人はいないはずだ。FXは普通にやれば必ず損をする様になっている。
 くれぐれも安易に手を出さない方が良い。

おわり
 

 


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