四条木屋町にある、老舗寿司割烹のお店。木屋町通りを歩くと赤い提灯が見えてくる。昭和二十四年創業の「木屋町 蘭」さん。

ガラガラッと扉を開ければ、昭和の香りのする佇まい。年季の入った白木のカウンターには、手水が流れております。奥にもカウンターが配置され、著名人などにも配慮されております。

東京吉兆で修行された、三代目の御主人が暖簾を守っておられます。

お任せ、アラカルトも対応される。

お任せをお願いしました。

鮑、肝、叩いたオクラにワカメ、京らしい取り合わせから。

カマトロの刺身、大根おろしでいただく。さっぱりと脂が引き立つ。

土瓶蒸し、松茸と鱧の上品な出汁が利く。

子持ちの鮎の塩焼き、身がふわふわで香り深い。

ド迫力の松茸のフライ。

握りが開始される。

鯛、肉厚で香りを備え、塩で甘味が引き立つ。

小鰭、旨味と香りがきりっとされ、端正な〆加減。

烏賊、ぷっくりと甘味が膨らみ後味もすっきり。

シャリは、甘味が付けられみちみちっと固く握り込まれる。甘味にコクがあり、鮓の仕立てだ。

海胆。

車海老、生で供される。

赤身、甘味と酸味のバランスが良い。

赤貝、肉厚で実に香りが豊か。

紐までいただけるのは嬉しい。歯切れ良く、旨味のエキスが満ちる。

喉黒、濃厚な脂が引き締まり旨味に繋がる。

車海老の頭。

肉厚な鯖、強烈な旨味が乗り脂が溢れてくる。爽やかな余韻も広がり満足感の高い鯖寿司。

トロ、スッと溶け行く脂。

玉子、固めに仕上げられ中はしっとり。食べ応えのある玉子。

穴子、身はふっくらと旨味を抱え、外は香ばしく焼かれる。頬張る悦びをくれる穴子だ。

鉄火巻き。

圧巻の元祖漬物寿司。

茄子。

絶妙な、塩気の胡瓜。

赤蕪。

千枚漬け。

沢庵。

〆は、自家製のおはぎ。

気品に満ちた「木屋町 蘭」は、静かに京都の町並みを見守っておられます。

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