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今を生きる子供たちへのファンレター 映画『カモン カモン』


(C)2021 Be Funny When You Can LLC. All Rights Reserved.

こんな人にオススメ

  • 将来に不安を感じる人

  • 世代間のギャップを感じている人

  • 「自分は大丈夫」と言い聞かせている人

大学の課題がひと段落して久しぶりに映画を観れました…;;
少し前に公開されたA24作品で、今はネトフリのみ見放題、他サービスはレンタルで観れるみたいです。

私は主人公の一人(ジェシー)と近い年齢でこの映画を観ることができて、本当に良かったです。この年齢だからこそ共感できるところ、考えさせられるところが多くありました。おそらく親世代と子供世代で見え方が違う映画だと思いますが、今回は大学生(子供世代)の立場からこの映画を観て感じたことを書いていきます。

あらすじ

ニューヨークでひとり暮らしをしていたラジオジャーナリストのジョニーは、妹から頼まれて9歳の甥ジェシーの面倒を数日間みることになり、ロサンゼルスの妹の家で甥っ子との共同生活が始まる。好奇心旺盛なジェシーは、疑問に思うことを次々とストレートに投げかけてきてジョニーを困らせるが、その一方でジョニーの仕事や録音機材にも興味を示してくる。それをきっかけに次第に距離を縮めていく2人。仕事のためニューヨークに戻ることになったジョニーは、ジェシーを連れて行くことを決めるが……。

ホアキン・フェニックス(ジョニー)の安心感

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今作のホアキン・フェニックスは、多分全人類のお父さんになれます笑 それぐらい包容力のあるキャラクターを演じていました^^ 『ジョーカー』では強烈な役柄でしたが、今作のジョニーもそれに負けないぐらい魅力的で印象に残るキャラクターです。私も親戚にほしいです笑
ジェシー役のウッディ・ノーマンくんも、「本当にこういう子なんだろうな」と思ってしまうぐらいの名演技でした(めちゃくちゃかわいいです^^)。

若者を全力肯定してくれる?

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ジョニーとジェシーが心を通わせていくハートフルストーリーの側面が大きく、自然と笑顔になってしまう場面が何度もあります。もちろんそれだけで元気をもらえる映画なんですが、合間合間に社会課題や子供たちの悩み、考えが入ることによって、現実についても考えさせられました。
インタビュー形式で子供たちが語る素朴な疑問や社会に対する指摘は、どれも興味深く、それ一つを基に一本の映画が出来そうなぐらい壮大です。
多くの情報に触れている今の若者ならではなのかは分かりませんが、確実に上の世代と考え方の違いはあると思います。そんな中で、「もっともっと声(考え)を聴かせて」「受け止めてくれる大人が必ずいる」と優しく教えてくれる、そんな映画でもあった気がします。

ジェシーにみる私の悩み

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子供らしく楽しんでいるように見えてなかなか本音で話せないジェシーは、少し前までの私のように見えました。

自分の好きなものが共有しやすくなった今、多くの人と手早く交流できるようになったのは間違いありません。ただ、その先にある「好きなものを抜きにした自分」を出すのが難しくなってきていると、なんとなく思ってしまいました。
「〇〇推し」、「〇〇好き」という分かりやすく強力なラベルを貼れば、それだけである程度の規模のコミュニティに属し、仲間を見つけることはできます。しかし、好きなものについて話す、交流するのが楽しいからこそ、そこから踏み込んで相手を知る(もしくは自分を知ってもらう)ハードルが上がっているように思いました。それがこの映画のジェシーのように、「楽しんでいる裏で本当の自分は出せていない」という以前の私の悩みに繋がっていた気がします(^-^; 
最近は周りに恵まれてこんな悩みはないんですが、そうじゃない時は誰かに「あなたのことを教えて」と質問(インタビュー)してもらうことで、やっと素の自分が出せるな...と思いました。私も質問する側に回れるよう、意識したいです(^-^;

自分を登場人物に投影して観ても、明日への元気やヒントをもらえると思います!

最後に

親世代は若者がどんなことを思っていて、それにどう寄り添っていくべきなのか、考えさせられる機会になるんじゃないでしょうか(私がまだ20歳なので想像ですが…)。
何となく将来に不安を感じる子供世代(内容的に高校生以上?)も、観て損のない映画だと思います。きっと同世代に対しても上の世代に対しても少し違った見方ができるようになって、それが将来への不安を少しだけ和らげてくれるはずです^^

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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