ベテラン勢「妖精さん」 能力生かし不公平感改めるには・・・という記事を見つけました。
看護や介護の世界ではいわゆる”お局さん”的な感じなのでしょうか。
しかし・・・どこの業界にでもそういう人はいる、という事なのでしょうね。
ただ、今後は労働人口が減少し、若手の採用は本当に厳しくなります。
恐らく大企業に若くて有能な人は根こそぎとられていくと思いますが、そうはいっても介護現場も人手不足です。
なんとかするには、どんな年代の人にでも活躍してもらうような仕組みは必要だと思います。
厚労省や国は、そういう意味でもアクティブシニアの活用を進めていますが、それだけじゃうまくいかないと思うので、こういう人生のベテラン勢にどのようにして活躍してもらえる職場づくりを進めていくかは、非常に大きな課題だと思っています。
今ですら人手不足です、増員してください!という現場の要望は常にあります。
今よりも働ける人口が減るんですから、全産業の中でも労働環境に魅力がないようなネガティブなイメージが強い介護業界で、これからの採用は本当に厳しくなると思いますし、まず採用なんてできないと思っておいた方がいいと思います。
こちらのケースは定年後のベテランの活用方法ですね。
介護現場だと、こういう定年後の方の役割ってデイの運転手だったり、間接業務の手伝いになりますよね。
このあたり、任せる仕事をしっかり切り出しておく、というプロセスは重要と思います。
現場に放り込んでコミュニケーションをとっておいて、という事ではおそらく未経験では難しいと思いますので、何かする仕事を与えつつ、時間があまったらお茶とか勧めておいてください、みたいな感じで徐々に慣れてもらう感じがいいと思います。
僕が好きな映画の中で『マイ・インターン』があるのですが、シニア層にはこういう活躍の仕方が理想だなぁと思っていて、何度も観たくなる映画で、そういう意味では、前提としてある程度有能(思いやりと新しい環境に馴染みつつ自分の強みを生かせるよう)なシニアという側面も、もしかしたらあるのかもしれませんね。
僕自身も経験がありますが、やはり年上の部下は難しいですよ。
いまでもそうなんですけど、どうしても気を使います。
年配の人を敬うように、というのは基本中の基本ですし、利用者さん対応の中で考えるより先に身についてしまっている状態なので、それを部下だからといって分けて対応できるほど器用でもないので、本当に困る時は困ります。
ただ、そこも関係性がうまくいけば問題ないんですよね。
特にやりやすく感じたのが、我を出しすぎない年上の部下です。
反対意見や自分の意見は言ってもらっても全然良いんです、会議の場で決めた事は、たとえ自分が反対していた内容だったとしても、ちゃんと遂行してくれる、そういう姿を見てチーム全体が育つシーンは沢山ありました。
だから、そういう事が当たり前に出来る年上の部下がいると本当にありがたいですし、助かります。
ただ、そうでない年上の部下がいると厄介です。
簡単にいうと言う事を聞かないんですよね、自分が納得していないと。
そこは、納得させられるだけのスキルが僕になかった事も原因かもしれませんが、組織として動いているので指示命令系統を乱すとどういう事になるかは年上なら理解していてもらいたかったんですけど、結構な頻度でこういう年上の方が居ます。なのでチームがまとまらない。
いわゆる”お局さん”ですよね。
ひどいのが僕の前では従順なのに居ない所で態度が違うというケースです。
これは僕自身が実際に見てないので評価が難しいケースが多かったですが、あまりにひどい状況の時は、チーム全体から徹底的に聞き取りを行うしかなかったですね。
あとは根気よく指導し続ける。
チームに居づらくなれば”お局さん”も働き方を改めるか出ていくしかなくなっていくので、チームメンバーも自分たちでちゃんと”お局さん”に物を言えるようにならないと難しいです。
何も言われない環境の中で、チームからは好かれていると思っている”お局さん”は結構多いです。なんならみんなの代弁をしているんだ、という感じの人までいました。
だったら会議でやりましょう、といって会議の議題にするんですけど、せっかくの会議なのにみんな黙っちゃうのもよくないですよね、なんの改善にもならないし物事が進みませんので。
誰を見て仕事をしているんですか。
会議でよく言うフレーズなんですけど、ここにつきると思います。
ですので、何でも言えるチームづくりでは、年齢や経験に関係なく言いたいことや思ったことを言い合えるチームが一番いいと思っています。
ここも重要ですよね。
特に介護業界では、間接業務はこういうシニア層の活躍の場として期待されていますし準備も進んでいます。
シーツ交換やオムツ補充、床の掃除やトイレ掃除など、今なら館内の消毒作業などもそうですよね。そういう業務を専門職以外の人が担ってくれているから、専門職が余裕をもって専門的な介護スキルを活かす仕事ができる環境が作れている、という双方リスペクトできるような認識を全社で持たないとうまくいかないと思います。
なので、単に誰でもできる雑用を任せているのではなく、その役割がとても大切で重要なんだ、という事を、その役割を担ってくれている人にちゃんと伝える事が大切ですよね。
こういうキャリアプランの見通しなども年代ごとに将来にむけて確認したりしておくというのは大切ですよね。
介護現場の場合は、ケアマネ資格をとって現場からマネジメントへ、という人が多いですね。
介護報酬にも限界があるので、若い世代を獲得したい場合は若い層への報酬を手厚くするのが自然の流れですが、そうなると他の年代の層への報酬は減らす必要がありますので、このあたり、どこまでできるかは会社ごとの力がはっきり出てくるのだろうなぁ、なんて思っています。
やはり大企業が残る感じにしかなりそうにないですね。
人件費はコストではなく投資、というのは非常に共感です。
若手への施策の内容も勉強になります。
やはり多くの企業が既に若手を意識した施策を取っています。
これに乗り遅れていたら若手の採用なんて絶望的ですよね。
思考や体力がすぐに落ちるわけではない、とう断言できて頑張れる人は処遇も変わらずに頑張って欲しいですね。
ただ、介護の現場だけかなぁ、僕が知っている年配の現場職員のほぼ全ての人が、『もう年だから以前のように働けない』『若い人と同じように考えないで』『この年になったらわかる』という事を平気で言ってました。
同じ賃金(月給・時給)で働いているのにですよ。
僕はこういう事を言われると腹がたつので、あえて若手と同じ業務量を与えるように指示したり自分で業務調整をして嫌がる仕事をさせるようにしてきました。
そりゃ同じ仕事をしているのに、年齢を理由に同じ業務量をこなせないというのは若手の職員からしたら納得できませんよね。
プロとして専門職として、現場に出て仕事をする以上は、加齢により思考や体力の低下があるのであれば、それ相応のトレーニングをしておくべきです。
そうでなければ、同じ賃金をもらう事はできないはずです。
そういう年配の同じ業務がこなせない職員の賃金を業務量に応じて減らしてしっかり年配職員の分までサポートフォローして頑張っている若手に分配する、というのも対応策の一つかもしれませんね。
介護現場でもこういうベテランが頑張っている職場も多いです。
若手不在や育成をおろしかにしてきた・・・というのは介護現場に限らない状況のようですね。
これもそうですね、風土やシステムの問題。
これだけ働き方が変わってきているのに変わらない労働基準法など、もういろんな所で矛盾が出てきている状況と思います。
昔の自分たちの働いていた感覚で現場に指示を出すリーダーも一定数いますが、本当に昔と今の状況は全然違います。
利用者層も違いますし、昔の感覚で運営・経営していてはやはりだめだと思います。それは育成や指導も同じ事が言えると思います。
現役世代が坂道を転げ落ちるように減っていく、本当にそうなります。
介護現場で、もうこれ以上採用できない、くらいの腹はくくっていた方がいいと思います。
その上で、採用できた人をどのようにして育て上げていくかというのは非常に重要なポイントです。
それこそフリーの介護職とか、個人事業主として登場してきてもおかしくないような社会になっていくのかもしれませんね。
働く側の立場は本当に強くなると思います。
職場は、それだけ働く環境や育成の環境を整えなければ人材を定着する事はできなくなるという事ですし、それぞれの人にとっての働きやすさは千差万別ですし、その時期によってもニーズは違ってくるでしょう。
ピンチをチャンスに、というのは僕も好きな言葉です。
これからの人材不足の状況は、本当にピンチですが、それをチャンスに変える事ができた事業所が、きっと生き抜いていくのだろうと思います。
そのためには、諦めない事ですよね。
工夫できる所は工夫する。
思考停止している暇なんてない、という事だと思います。
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