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今日も暑いなぁ、あー温泉行きたいなぁ、なんて思っていたら、ふと思い出した事がありました。

日帰り温泉でよく見かけるようになった入浴着の案内です。

確かに、デイサービスのお風呂でも乳がん術後の肌を見せたくなくて拒否される方もおられましたし、それを事前に教えてもらえなくて拒否の理由にたどり着くまで根気よくコミュニケーショを重ねた事もありました。
そういう事を病名からピンとくる職員もいれば、僕なんかはほんとうに鈍感で勉強不足だったと思います。

男性でも、例えば漁師の方は刺青を入れていて、それが迷惑だと思ってデイサービスや公共のサービスは使えないと思っていた方も実際におられましたし、刺青を見られたくないから全員の入浴が終わった後の入浴の配慮もした事がありました。

デイサービスでも、そういう部分ではきちんと配慮できる対応は、今後ますます求められるだろうなぁと思います。

そんなわけで、最近多く見かけるようになった入浴着について調べてみました。

公衆浴場、旅館・ホテルの浴場、サウナなどでは、乳がん手術や皮膚移植などの傷あとをカバーする専用入浴着を着用したまま入浴することができます。浴場施設をご利用される際、皆様のご理解をお願いいたします。
厚労省

もともとそうだったのを改めて周知したのかは不明ですが、もしかしたら知らないでいると、余計なトラブルになりかねませんよね。

僕だったら知らないで入浴着を着用して入っている人を見かけたら、なんで?と思ってたかもしれません。
流石に不愉快とかは感じませんが、なんだろうあの人は、くらいには感じたかもしれないので、もし入浴着をみかけてももう大丈夫です。

こういう周知は本当に大切ですよね。
しかし、脱衣所に張り出してあるだけなので、見かけてはいるけど読んでなくて知らない人は多いかもしれません。

少しでも啓蒙活動に寄与できれば幸いです。

もう少し深掘りしたかったのでしつこく調べてみました。

「手術経験者に限定すると、手術したと分かってしまう。自由に選択できるのが普通になれば」と思ったという。
あなたの静岡新聞

確かに!
これは不特定多数が着用している状況でないと、手術した事や刺青などがある事の憶測を呼びますもんね。
まだまだ課題なんだなぁ、いろいろ難しそうだなぁと思いました。

環境省は2021年度、湯治・混浴文化の継承と混浴の利用しやすさ向上を目的に、青森県の名湯、酸ケ湯温泉で実証実験を行った。男女共に入浴着の着用を義務化する日を設け、アンケートを実施した。
あなたの静岡新聞
同省によると、利用者の反応はおおむね好評で「人とのコミュニケーションが生まれた」など混浴の満足度が男女共に高まった。一方、周辺の温泉施設からは「衛生面が心配」「日本らしさ、風情がなくなるのでは」との意見も寄せられたという。
あなたの静岡新聞

確かに、という結果ですね。
もともと日本人って混浴だったみたいですが、僕個人としては僕が恥ずかしいので、入浴着があった方が嬉しいです。

意外だったのがアンケート結果での男女ともに満足度が高かった点ですが、なるほどそうなんだなぁ、なんて思ったり、衛生面の不安なども確かにそうだ、とも思いました。

「入浴着の衛生面を保証する認証マークやガイドラインがほしい」。関係者からはこんな声も上がる。
あなたの静岡新聞

衛生面って、生地とかの工夫で解決できるならそれがわかるようなもので制度化してもらえればいいですね。

「入浴着のニーズは乳がんの方以外からもあり、利用は歓迎する」とした上で「どんな着衣でもOKとはしにくい。ガイドラインがあれば、店側、利用者双方の安心感につながる」と指摘する。
あなたの静岡新聞

結構希望者もいるみたいなので、そうであれば早く普及して一般化してほしいですね。
着ててもいいし、着てなくてもいいし。

「手拭い一つで入浴するスタイルは、この200年くらいの習慣で、日本の伝統的な入浴作法とは言えない」
あなたの静岡新聞

これ全然知りませんでした。
ちょんまげに手拭いのイメージなんですけど、そうじゃなかったようですね。
それでも200年前というとかなり昔ではあるとは思います。

「奈良から江戸後期までは、温泉や寺院の浴堂、銭湯を問わず、入浴着着用が基本作法だった」と解説する。
あなたの静岡新聞
「入浴文化の歴史から入浴着を捉え直す必要がある」とした上で「術後の方以外にも、性的マイノリティーの方、外国人旅行客などへの配慮が必要な時代。入浴作法の原点回帰とも言える入浴着スタイルが、広く受け入れられるようになれば」と力を込めた。
あなたの静岡新聞

多様性を認める時代ですので、こういう変化も必要ですよね。

僕自身は、この入浴着が銭湯とかで着用できるのであれば、例えば自宅での入浴を目的として新設された入浴介護加算2について、自宅にお風呂がなくても算定できるというあまりにも不可解な解釈が厚労省から出たために、実際にはデイサービス以外での入浴が出来る見込みが無いにも関わらずに算定をすすめている事業所が存在しています。

そうであれば、ヘルパーの支援があれば自宅にお風呂がなくても近所の銭湯で、ヘルパーの支援があればお風呂に入れるという流れができれば、こういう本来の加算の趣旨を考えずに、単に単位が引き下げられたからという理由(表向きは自立支援と説明するが、いつ頃デイサービス以外での入浴が実現できるのか、という問いに返答できない担当者がいる時点でダメだし、こんな事をしているから制度がよくならないと思っているので)で高い方の加算を算定するのは本当に良くないと思うし、経営対策を考えるなら、そこをちゃんと質を高めて正しく加算を取らないとだめだと思いますので、だったらうちのヘルパーで銭湯でもどこでもデイサービス以外でお風呂に入れるようにしてやるよ!という感じで燃えてたところで、この入浴着の件を知って、ヘルパーがこういう入浴着なりを着用してケアをできるのであれば、そういう公共の場での入浴支援も導入しやすくなりそうだなぁ、と思いました。

実際、僕の管理下にもデイサービスはありますが、今後はデイサービスでの入浴というよりも、ヘルパーによる自宅での支援にシフトしていくと思います。
デイでは、今後はよりしっかりと効果のある機能訓練の実施が求められるはずです。

そういう変化にも対応できるように準備しておかなければ、報酬改定の度に右往左往する事になるので、しっかりと事業所の強みを活かした戦略を立てておく必要があると、入浴着の事を考えている間に思い至りました。

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