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知り合いの前で本を読むことができない

本を読む、という行為を人に見られるのが恥ずかしいという感情は、一体なんなんだと思うが、やっぱり知り合いがいる中で読書をするのは何だか気が引ける。

小学生の頃から本を読むのが好きだったが、僕の友人の中で僕に読書好きというイメージを抱いている人は多くはないと思う。
むしろお喋りで、お笑い好きみたいな印象を持っている人が多いはず。

読書好きだと知っている友人もいるが、どんな作家が好きかとか、いまどんな本を読んでいるかとかを知っている人は皆無だ。

それもこれも、人前で本を読むということの気恥ずかしさに起因すると思う。

学生時代、教室で休み時間に本を広げて読んだことなんて無い。
周りに同級生がいないカフェか家の中でしか、本は読めなかった。
別に悪いことではないし、本を読んでいると思われたくないという気持ちもない。
ただ、なぜか皆んなの前で本を読むことは出来なかった。

それは思春期ゆえの自意識の高さかと思われたが、26歳にもなった今でもなお、会社で本を読むことはできない。
会社の人にどう思われようが、まじでどーでもいいのだが、そういうことじゃないのだ。

周りに知り合いがいるところで本を読めないというのは、周りの目が気になるとは全く異なる感情である。

この感情を、ぜんぜん言語化できていなくて、ぜんぜん理解出来ていないのだが、共感は得られると思う。

なぜなら付き合いが長くなって、読書好きだと発覚することはしばしばあるが、その人が本を読む姿はそれまで見たことがないからだ。

皆も僕と同様に、人前で本を読んでおらず、こそこそひとりになってから本を開いているのだろう。

読書好きな人が周りに少ないと感じるが、意外と潜んでいるのかもしれないと思う。
それならば、自分から本を読む姿を見せつけ、「あ、あなたも本が好きなのね」と話かけて貰えば良いと思うのだが、もちろん知り合いの前で本を読むことはできない。

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