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僕が子どもインタビューを楽しみにしている理由【4/27 対スワローズ戦○】

今年もゴールデンウィークのこどもまつりの時季がやってきた。選手の過去が分かる紹介映像も好きだけど、試合に勝利した時だけ行われるヒーローインタビュー体験も好きだ。抽選に当たった子どもたちが緊張しながら選手に質問する様子は微笑ましいし、何より選手の回答からは、その選手の人柄がよく分かる。選手も普段のインタビューとは勝手が違うからか、リアクションもより素直なものになっている気がする。

この日は逆転ホームランを放った近本光司と、3勝目を挙げた大竹耕太郎がヒーローに選ばれた。いつも通りのインタビュアーによる談話が終わって、子どもたちの質問に移る。

女の子「私はタイガースがきっかけで、中学生になったら野球をやろうと思います。近本選手が野球を始めたきっかけは何ですか」
近本「物心がついたときからお父さんや兄が野球していたので、気づいたらしていました」

話を聞きながら小さく拍手するところに、近本の人柄が表れている気がした。

近本は最後に「がんばってね!」と優しくエールを送った。
野球選手でもあり父親でもある近本ならでは、素直なコメントだった。

(近本に「がんばって」と応援してもらえる女の子が羨ましい)

打席で相手のキャッチャーと球審に挨拶する姿も好き

男の子「僕は少年野球でピッチャーをしています。大事な試合で緊張したらどうしていますか」
大竹「これは僕も上手くいかない時もあるんですけど……。前後を考えないというのをすごく大事にしていて、『前こうやって打たれた』とか『打たれたらどうしよう』とか、そういうのを考えないようにしています」

子ども相手にアドバイスするには中々難しい質問だったけど、「まあ子ども相手だし……」のような態度が全くないところに大竹の人柄を感じた。自分が話したいことじゃなくて、相手がどのようなことに悩んでいるかを想像して真摯に向き合う。大竹らしい回答だった。

大竹の子どもインタビューを聞きながら、ある1つの記事を思い出した。大竹が地元の熊本でトークショーをした記事だ。

記事の中盤に、国家試験のモチベーションを保とうしている人にアドバイスをする場面がある。大竹は「合格をモチベーションにしないこと」「頑張ることを自体を目的にしないこと」と答えた。
アドバイスする対象が子どもか大人かの違いはあれど、大竹はアドバイスを求めている人の真意を読み取って、背伸びをせずありのままの言葉を伝えていた。

僕が学生記者をやっていた頃「良いインタビューは相手の人柄を引き出せるかどうかだよ」と先輩たちから教わった。

毎年行われる子どもインタビューは、選手たちの新しい一面を引き出してくれる。
僕が子どもインタビューを好きな理由、それは選手たちの人柄を深く知れるからだ。近本と大竹を応援したくなる理由が、また1つ増えた。

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