tocchi nicolson

26歳、脚本家目指しています。脚本スタイルで思った事、書いていきます。

孤狐

「じゃあ今日はここまでにしよう」

富岡が、細い縁取りをしたメガネを外して仕事の終わりを告げた。くたびれた作業着を身に纏った男2人がお疲れ様でしたと返した声は重く低いものだった。
時計の秒針が耳につく程聞こえるのは午前1時を過ぎ、街全体が寝静まっているからだろうか。富岡は社員2人の退社を無理した笑顔で見送った後、デスクに残骸の様に積まれた書類を一つ一つ目を通している。
メガネに反射して見える

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誕生日

無津呂はその日、自分の誕生日だと思い出した。

と、いうのは会社の同僚、部下にお祝いをしてもらったからだ。
それまで連勤の疲れを癒す為、その日は家でゆっくり休もうと思ってた。
いつもは滅多に誘わない後輩が「今日の夜予定入ってますか」と話しかけてきたのが、思い出すきっかけとなった。

僕は26年をその日振り返った。
夢を追いかけていた時代。変わっていく人間関係。出会いばかりではなく別れも増えてきた

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初めてすぎて何をしたらいいのか・・・