見出し画像

ミラーリングと接客

スーパーでレジの仕事をしている。
今日はオープンからのシフトで、休憩の時間が遅くて、前半が5時間だったので退屈対策に、仕事中ちょっと実験してみた。

心理学で、ミラーリングというんだけど相手の動作を真似ること。そんなの接客中どうやって?と思われるかもしれないが、例えば、お客側の口数を合わせる、視線を合わせる、お客が言ったことを反復して言う、動きを似せるなど。
気づいたのは、朝一番の客は、口数が少ない人が多いこと。
あと、それを意識してみると自然とお客をフラットな目線で観察することができるので、接客にも役に立ちそう。
ただ自分なりの同じ接客を繰り返すだけではリズムはつくれるが、退屈してしまうし、自分のリズムありきで作業すると、お客の反応にイラッとしてしまうこともある。ちなみに速さを追求していたときは、お客にいらいらすることが多かった気がする。

ミラーリングは相手に合わせる行為だけれど、特に相手に気に入られようと深く考えて行動するわけではないので、そういう意味では気楽にできる。そして、相手を評価することがなくなる気がする。いい接客をしようと頑張ってやっていたときは、態度がぶっきらぼうなお客が来ると、イラッとしてしまうこともあった。
今は、目線を合わせない、返事を返さない客にはサクッと最小限のやりとりで流し、逆に挨拶してくれたら挨拶を返し、目線を合わせてくれたりするお客さんには、ニコッとする。
実はカゴの中に商品を入れるほうが会話より圧倒的に多いので、仕事内容のほとんどが作業なのだけど、最初と最後のちょっとしたやりとりが気持ちの良いコミュニケーションができれば、モチベーションにつながる。
わたしはかなり手際が良く、行列になるとわたしのレジだけ早く進むので、そのことを口には出さなくても、喜んでくれて最後に笑顔をもらえると、やっぱりうれしい。
【追記】
午後気づいたことは、ミラーリングするってことは、相手を真似ることなので、ミラーリングする相手に対して好意的な気持ちを持ちやすく、敵意を持ちづらくなる効果もあるなと思った。

それと、もし相手が一見機嫌が良くないように見えても、ミラーリングしようとすると、その人は本当は機嫌が悪いわけではないとわかるようになる。これ、不思議。
それって、もしかして相手の立場に立って考えるとかそういうことなのかな。擬似体験?

とにかく相手を真似ることを前提で観察しているので、自分に対する態度がどうとかは、気にならなくなる。

その人が今どういう状態なのかをフラットに見ることができる。それ、自分に対しても、損得勘定や批判とか無しのフラットな目線で『状態』を見ることができるのは強いと思う。

例えば、店員の、ポイントカードお持ちでしたらお願いします。という言葉に何も返さない(ポイントカードの提示もない)客の場合、いろんな理由が考えられる。

  1. ポイントカードを持ってないし、答える必要がないから答えない

  2. 実は店員が気づいてないだけで実は、小さく頭を振った程度の返事をしていた

  3. 耳が悪くて聞こえない

  4. 日本語がわからない

  5. ポイントカードを持ってくるのを忘れたから、今日は持ってないので黙ってる

  6. ポイントカードをスキャンしたが、スキャンできていなかった

  7. ポイントカード持ってるけど考え事をしていたりぼんやりしていて聞いていない

このように、様々な理由があるのに、無視された?と一概に感じるのはお門違いである。
1.2の人には何度も聞かないほうが円滑だし、6.7の人には、もう一度聞いたほうがいい。

重要なのは、無視されたと決めつけないことだ。そして、無視されたとしても、気にしないこと。

ミラーリングをすると、いろんなタイプのいろんな人がいることがわかる。
それに良い悪いの評価なんてつけられない。つけるとしたら、それは主観が発動していると思う。

世の中にいろんな人がいることに、いちいち良い悪いなんて言えるだろうか?それに、いろんな人がいるだけでなく、その時々、人の数だけ、様々な事情がある。

だったら、とりあえず全部OKとしておこうと思う。



この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?