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はるかなるモンゴル6 草原を吹きわたる風の歌 ホーミー

今回のモンゴルで叶えたかったことの一つに「馬頭琴の生演奏と、ホーミーを聞く」がありました。
モンゴルの民族芸能公演をしているホール、トゥメン・エフ民族アンサンブルは、ウランバートルのナイラムダル公園のなかにあり、泊まっていたバヤンゴルホテルからは歩いて5分という好立地。
6時の開演に間に合うように行くと、民族衣装を着て(正装?)聞きに着ているいるモンゴル人の人たちがチラリホラリ。外国人はたぶん私たちだけか?。日本でいうと、きっと、着物を着て歌舞伎座にお芝居の鑑賞に行くとか、今夜はドレスアップして、クラシックコンサートに行く、みたいな感じなんでしょうかね。
オットと妻は、歌舞伎でも、クラシック音楽でも、津軽三味線でもお琴でも島唄でも、オペラでも民謡でも、ミュージカルでも太鼓でも、ついでに花火大会でも、とにかく生の迫力、ライブは、なんでも大好きです!
特にホーミーはぜひ一度、モンゴルで生で聞いてみたかったのです!

ホーミーは喉を詰まらせて、低いダミ声と、高音を同時に出すような歌唱法です。二つの音が口蓋内で反響し合うのが、まるで岩と岩の間や狭い場所に風が吹き抜けるときに、風が唸るような音と似ています。モンゴルの遊牧民の部族の男性のみに伝わる伝統的な芸能、ということです。
きっと、ホーミーを唄う人は、草原を吹きわたっていく風と一体になりたい、一緒に歌が歌いたかったのでは…、自分も風になりたかったのでは…と想像の翼を\バタバタ/と広げまくっている妻です。
地球の歩き方にも、演奏を聞く前にぜひ、牧草地、草原の景色を先に見てほしい、音楽を聞くことでそのイメージか再現するから、とありました。

ホーミーが始まると、まさにポカーンと口をあけて、一点を見つめたまま呆然と聞き入ってしまった妻。最初の低音で唸るところは「お経の読経みたいだ、あの唸り方ってちょっとホーミーに似ているんだな」という感じでした。そこから低音と高音が反響し合って、あの独特の音になると、トリハダで、感動してしまって、あとは涙が止まりませんでした……。


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