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赤穂緞通工房ひぐらし

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赤穂緞通の工房とギャラリーです。 見学と購入ご希望の方はHPからご連絡ください。 http://akodantsu.com/
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2018年7月の記事一覧

色褪せた緞通

色褪せた緞通

とても色褪せた緞通とシミだらけだった緞通がお客さまのもとに旅立ちました。この2枚を買い取った張本人ですが、これらが商品になるとは予想していませんでした。でも100年近く経ってボロボロでも赤穂緞通です、買い取らなければ粗大ごみとして捨てられてしまうかもしれない。。
というわけで長く在庫として眠っていましたが、世の中にはいろんな好みの方がいらして、色褪せて模様も定かではない緞通を選んでくださった方がお

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祇園祭後祭

祇園祭後祭

そもそもは南観音山の「あばれ観音」を見たくて暑い盛りに京都に行こうと思ったのでした。涼しくなる夕方に行って泊まればいいかなって思ったのでした。でもせっかくだから屏風祭りも見たいし、納品と仕事打ち合わせもついでに済ませて、、だんだん人数が増えて来まして真昼間から京都行き。

それでも宵宮は先祭と違って人もそれほど多くなく、ゆっくりとコンチキチンの音色を楽しめたし、大船鉾のお尻の鳳凰がとても素敵なのを

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明治の丸牡丹

明治の丸牡丹

この私たちにとって大変思い入れのある緞通が本日ギャラリーから去っていくので、記念に写真をアップしておきます。いつ誰が作ったかはっきりわかる緞通はこれが初めてだったのです。詳しいウンチクは下記のページをご覧くださいね。

この緞通はたしか四国で見つかったと記憶しています。100年以上の時をどこでどうして過ごしてきたかはわかりませんが、今からゆかりの地である祇園後祭真っ最中の京都へ向かいます。

赤穂

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亜熱帯の毎日

亜熱帯の毎日

暑さで洗った古緞通があっという間に乾きます。
早く乾きすぎるので日影で干そうかしら?って勢いです。
じつは機のある作業場にはエアコンがありません。自宅は山際の納屋を改造した機場でけっこう涼しいし、御崎345も古民家の一階で海風がよく通るので、無しで過ごそうと思ってました。作業中はすごい埃と振動なので、閉め切った室内で作業する気になれないのです。
でも、もう日本は亜熱帯になってしまったので(スコール

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灰色港

灰色港

指輪物語の最後に出てくる灰色港。映画の灰色港は本で読んだ時の印象と微妙に違っているんです。この御崎港がイメージなんだよなぁ。
川みたいに見えますが、入り組んだ入江です。つい最近まで戦前の崩れかけた木造塩倉庫が立ち並んでいて、とても風情があったのだけど、ある日突然取り壊されてしまいました。。

この狭まった出口の左に見えているのが緞通工房御崎345の建物。
機の向きを変えたので目をあげれば視線の先に

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