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さようなら中野サンプラザ ライザ・ミネリ~山下達郎~藤井フミヤ~竹原ピストル~山崎まさよし~LOVE PSYCHEDELICO~錦戸亮~トニセン(20th Century)

中野サンプラザ 初体験は ライザ・ミネリ(1981)

ボクの中野サンプラザ初体験は、ライザ・ミネリだった。42年前、1981年。
ライザの日本初コンサート。強烈な体験だった。ライザを知らない方も多いかと思うが、ブロードウェイ、映画界(1972年に「キャバレー」でアカデミー賞主演女優賞)の大スターだ。母は「虹の彼方へ Over The Rainbow」のジュディ・ガーランド。サラブレッドだ。映画ではロバート・デ・ニーロとの「New York, New York」(マーティン・スコセーシ監督)が有名。

当時のボクには海外経験ナシ、勿論ブロードウェイなど夢の夢。そこにライザ・ミネリの登場だ。モノホン、生、実物のライザの歌唱、ステージングの凄いこと!歌う時の表情とジェスチャー、照明や編曲に至るまで計算され尽くした緻密なステージングは一生忘れない。

舞台上には鉄骨製のバンド・スタンドが組んであるだけ。殺風景極まりない。ライザが登場して、ガーシュウィンのバラード〈いつ頃からこんな気持ちにHow Long Has This Been Going On〉。ミュージシャンが演奏しながら共にステージに現れると、音は徐々に厚みを増し、柔らかな照明と物憂い曲調が相俟って一気に引き込まれた。1階後方席だったが圧倒された。アップテンポ曲からどバラッドまで緩急自在に、知らない曲で畳みかけ、どれも迫力満点で息つく暇もない。〈キャバレー〉では冒頭に彼女の短い語りが入り、〈ニューヨーク、ニューヨーク〉はNYに因んだ楽曲で綴るメドレーのラストに歌われるアレンジ。血沸き肉躍る全力投球のエネルギッシュな絶唱にKOされた。〈Say Liza〉〈Come Rain or Come Shine〉なども堪らなかった。

そしてミラクルはアンコールにやってきた。ライザも興奮したのか、みんなこっちに来て!みたいなアクションをしたので、全力ダッシュした20歳のボクは、ステージセンターにかぶりついていた。他にも沢山のコーフンした客が周りにいた。あのでっかい目でボクらを見つめながらライザ・ミネリが歌った〈But The World Goes Round それでも世界は回る〉を超える歌唱をボクはまだ経験していない。強烈な体験だった。
☆You Tubeの同曲は別場所でのもの。中野サンプラザではハンドマイクにしてステージ前に来たボク達の1m前でパフォーマンスしてくれました🎙️

山下達郎 LOVE PSYCHEDELICO 藤井フミヤ 竹原ピストル 山崎まさよし 天童よしみ 

生の山下達郎ライブを観た時の衝撃も凄まじかった。SPARKLE 蒼氓 さよなら夏の日 アトムの子 LOVELAND,ISLAND 踊ろよ、フィッシュ 高気圧ガール RIDE ON TIME … 完璧な演奏歌唱に胸躍った。ラストのマイク無し歌唱での声量にもノックアウトされた。

藤井フミヤ 東京で初めて生歌を聞いたのは藤井郁弥。1988年の連ドラ「意外とシングルガール」打ち上げでBen E KingのSTAND BY MEの上手さに度肝を抜かれた。サンプラザで観た時は還暦前だったが相変わらずのステップを踏み、股割りもみせ、生歌唱、歳を重ねて更に上手くなるのは陰なる努力も凄いんだと思う。

竹原ピストル ボクが竹原ピストルを知ったのはかなり遅い。松本人志監督作「さや侍」のエンディングの「父から娘へ」だ。もっていかれた人も多いだろう。以降、野狐禅もたくさん聞いた。FOREVER YOUNG よぉ、そこの若いの ファイト など名作 だらけのシンガーだ。宮古島MUSIC CONVENTIONや忌野清志郎 感謝の日 in 奥三河など色んな場所でご一緒したが、いつも「この曲を歌い終えたら死ぬ」ように歌う姿に毎回感動する。中野サンプラザで独り歌う姿は「侍」そのものにも見えた。

山崎まさよし 名曲One More Time, One More Chance 、セロリなども素晴らしいが彼は根っからのブルースマンでもあり、ギタリストとしても超一流で、キーボード、ハープ、更にはドラムス(最初の楽器はドラムス)まで操るマルチプレーヤーだ。サンプラザではトリオ、ソロなどで観ている。ループマシーンを駆使し、打楽器やら色々なサウンドをその場で演奏し重ねたソロバンドで歌う姿は音楽が好きでたまらない少年のようだ。

2012年から三宅伸治、石塚英彦と一緒に口蹄疫支援でスタートした希望と太陽のロックフェスでの山崎まさよしは実に魅力的だ。
三宅伸治、浅野忠信、宮藤官九郎らと一緒にRCサクセションの「ドカドカうるさいR&Rバンド」を演ったものをのせておきます。

天童よしみ さん歌手50周年記念コンサート
鶴瓶さんや坂本冬美さんなどが見守る中、素晴らしい歌唱の数々を披露してくれた。珍島物語、道頓堀人情、などの代表曲はもちろん、一般的には知られていない「母と娘の生きる歌」は涙なしには聞けないほどだ。美空ひばりの「川の流れのように」も、ベースとピアノのみの演奏で歌う♬時代も!言うまでもないが、心底凄い歌手だ。

LOVE PSYCHEDELICO ナオキとクミが繰り出す音楽はLADY MADONNAのイントロを聞いた時ボクのDNAと共鳴して以来、お気に入りのバンドだ。LOVE PSYCHEDELICOのコンサートは音楽だけじゃなくサウンドも抜群だ。ナオキさん自ら開発したスピーカーやサウンドシステムで異次元な体験が出来る。9月からのツアーも是非、体験してほしいです🙏中野サンプラザでの終演後、初対面からビタッと波長が合う人と出会った。アメリカから参加したパーカッショニストLENNY CASTROだ🪘マイケル・ジャクソンのスリラーでもプレイしている超ベテランだけどお互いに昔からのダチみたいに不思議とウマがあった😆レニーのお陰でTOTOを観せてもらったり楽しい時間を過ごせた。この出会いもサンプラザの大きな思い出だ。

錦戸亮 NOTEツアーファイナルが中野サンプラザだったと思う。渋谷LINE QUBEでのコンサートがあまりにも良かったので中野サンプラザもみせてもらった。全てを自己責任でやりくりしている錦戸の姿は鮮烈だった。声変わり前の15歳の少年が成熟した大人のミュージシャンに成長した姿をみるのは嬉しいものだ。単純に錦戸が作る音楽が好きだから今年のツアーもホント楽しみにしている。

PS 離婚しようよ の恭二役が話題ですが、SHABBY ツアーの頃、準備をしていて髪も伸ばしていました。懐かしいです。

20th Century (トニセン) 
坂本昌行、長野博、井ノ原快彦、信頼できる3人組がやるコンサートは比べるものが無い極上の時間を過ごせる。音楽クオリティの素晴らしさだけでも最高なのに、3人のトークは笑いと安心感が無限大なのだ。トニセン♾️とでも言おうか😁こんな3人を楽しめる最良のキャパシティが正に中野サンプラザだと感じたので、大切な場所が無くなってしまうのは本当に残念でならない😭大好きなミュージシャンは2、3,000人位のキャパで観るのが親密感含め、最も「体験してる感」があると思うから。

永遠に残る場所

家族にとってよく通った近くのレストランや食堂が大切で永遠の場所と味になるように、音楽を体験する場所もボクら感情に揺れ影響を受ける人間にとって、コンサートホールも同じくらい大切だと思う。だから無くなっても店の味と想い出をいつまでも覚えているように、中野サンプラザで体験してきたライザミネリからトニセンに至るボクの記憶は永遠に残ります。決して忘れない場所の一つです。中野サンプラザさん、50年間の素晴らしい想い出をありがとうございました!

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