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「短期滞在」の入国外国人数にご注目~2023年1-3月累計で2022年累計の1.5倍

 日本を訪れる外国人の数が月を追うごとに増えてきていますね。5月18日付の日本経済新聞朝刊は、2023年4月の訪日外客数が、コロナ前の2019年4月の7割水準まで回復したことを示しています。

 ただ、下記のnoteで書いたように、「訪日外客数」には観光客以外の入国外国人も多く含まれています。

 それでは、外国人観光客の回復ぶりをみるうえで、より良い指標は無いのでしょうか? 私は「出入国管理統計」(出入国在留管理庁)における90日以内の「短期滞在」目的の入国外国人数に注目しています。下の図に示したように短期滞在の入国外国人の大半は観光目的です。しかも、コロナ禍の2021年には7.2万人まで減少(観光目的はゼロ)し、インバウンド需要が蒸発した事態も示せています。ちなみに、訪日外客数データでみると、2021年は24.6万人でした。
 ただし、「短期滞在」の数がわかるデータは、公表されるまでに時間がかかるのが玉に瑕(内訳がわかるのはもっと時間かかる(涙))。ようやく本日、2023年3月分が公表されました。166万3051人で2019年3月の68%、約7割の水準は1ヵ月前に達成されていました。さらに1~3月の累計は昨年(2022年)1年間のすでに1.5倍に達しています!

(出所)「出入国管理統計」を用いて筆者作成

 訪日外客数とほぼ同じタイミングで公表される入国外国人全体の数と比べても、「短期滞在」の増加ぶりは顕著です。1~3月累計でみると、入国外国人数全体はようやく2022年累計を超えたぐらいであるためです。

(出所)「出入国管理統計」をもとに筆者作成

 来月以降も「出入国管理統計」が公表されるたびに、「短期滞在」の人数の推移について書いて行きたいと思います!

#日経COMEMO #NIKKEI

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