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【詩】世界の扉の向こう側

この世界から突然いなくなった君へ
この世界で、なぜ君がいなくなったのか
何度問うても、答えが絶対にみつからないのを
僕は知ってる
君がいなくなったことのよい意味や希望を
この世界で考えようとしても絶対にみつからないのを僕は知ってる
だから僕は、もう二度と、心から笑えないんだよ
君はいなくなったし
僕もいつかいなくなる
みんな、そういう存在だと思ったら
そのことに気づいたら、もう二度と
心から笑うことなんてできない
この世界では足元にある絶望をやりすごして忘れながら生きていくしかない 
この世界で生きてる限り、僕はこの哀しみの枠組みからでることはできないんだ

と、思っていたんだ 今までは。

だけどね、僕がいつものパターンで、そんな気持ちに浸りながらお茶を飲んでいるときにね
「違う」
と、閃いたんだよ。

この世界の、次の次元の世界の扉が見えたんだよ。それは、最近、時々、僕の世界にやってくる。調子がいいと、気がつくと扉の向こうにピョーンって行ってる。その世界は恐れや不安がなくて、満たされていて自由で、幸せで、ありのままの自分でOKといえるニコニコした世界。
僕は最近、その扉の向こう側の世界の間を行き来してる。ラジオのチューニングを合わせるみたいに、いつもクリアとはいかないけど、雑音が入ったり、何も聴こえないときもあるけど、クリアに入る状態を知ってるんだ。

だから、今回、暗い重たい世界に浸るんじゃなくて次の世界の扉を開けることにした。
その扉は重たいけど、僕は意識の筋力を使って
全力で扉を開けることに決めた。
そして、これまでの世界じゃ本当にバカみたいにみえるけど
こんなに「悲しい」ときに、扉の向こう側の世界に無理やり入ることにしたんだよ。

そしたらね
かつての世界ではいなくなったはずの君が
君の魂が形を変えて旅をしてるのを見たんだ
どんな旅になるか想像がつかない
君の旅はこれからも続いていくんだね
僕は元気で自由な気もちで
あ、君のこの姿を絵に描きたい、と思った
悲しみに浸っているヒマなんかないんだと
すぐに紙と画材を出して
君の姿を描いたんだ
「君に出会えてよかった これからも大好きだよ」と全身で感じながら
それはとても幸せで美しくて、ありがたい体験だった

だから今、僕は思うんだよ
君がこの世界からいなくなったのは
僕を悲しませるためじゃない
僕に次の世界の扉を開けさせるため
何がなんでも、こじ開けさせるため

つまりね 今この世界にいる僕たちは
選べるんだよ この世界にい続けるか
扉の向こうの世界にいくか
行ったりきたりもできるんだよ
でも本当に思うんだ
悲しみの世界はもうさようなら
悲しみの中でもがく筋力があるなら
次の世界の扉あけようよって

黒雲の間に青空がみえるなら
黒雲をみるか青空をみるかは
いつも自分で選べるんだ
それに気づいたとき太陽がね
ピカーッと顔を出したんだ
「そうだよ よく気づいたね」って
言ってるような気がしたんだよ

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