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社会人が会計の基礎を学ぶためのオススメ書籍ベスト38冊

今日は、社会人が会計を基礎から学びたいと思ったときに読むべき書籍をいくつかご紹介していこうと思います。
この記事の読者は、経理や財務でもなく、会計士になる気もないという一般的な社会人を想定しています。

一般的な社会人であっても、株式投資やビジネスのために会計を知っておかないといけないと思う瞬間があるはずです。
そして、その感覚は正しくて、デキるビジネスマンほど会計の重要性を認識しているものです。

そもそも会計の基礎もわからない状態で株式投資をするなんて危険極まりない行為ですし、ビジネスにおいても会計の基礎がわかっていない人はあまり役に立ちません。
我々社会人にとって、会計の基礎的な知識は、すでに常識と言って良いほど当たり前の知識です。
だからこそ、できる限り早い段階で基礎的なことを身に着けておくべきだと思っています。

今回ご紹介する書籍をすべて読んでおけば、ビジネスマンとしては十分過ぎるほどの知識が身につくと思います。
1~2年かけて学ぶことになるとは思いますが、その分得られるものも大きいと思いますので、ぜひ最後の一冊まで読破していってください。




1.入門書籍

本当は、会計学の類型論(財務会計・管理会計・税務会計)から述べるべきなのですが、ビジネスマンにとって会計学の構造なんてどうでもいい話だと思いますので、いきなり書籍紹介から入っていきましょう!

私が思うに、初期段階の学習では、とにかく簡単な書籍を大量に読むことが大事だと思っています。
会計については習うより慣れろです。

会計という世界の独特な考え方や用語に慣れるまで、とにかく量をこなすことです。
そして、最初からテキストを読むのではなく、漫画が差し込まれているものやマンガだけのものから読みましょう。

会計に対するアレルギーが消えて、親近感が出るまで、ひたすらマンガ系の書籍で慣らしていくのがコツです。


(1)コミック版 さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

(2)マンガ 餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

(3)マンガでわかる財務3表超入門

(4)マンガ財務諸表入門

(5)マンガでやさしくわかる決算書

(6)マンガでわかる 決算書の読み方超入門

(7)まんがで身につく! これだけ! 決算書

(8)マンガ とにかくわかりやすい MBA流 決算書の読み方

(9)マンガ 会計の世界史

(10)マンガで入門! 管理会計が面白いほどわかる本

(11)まんがで身につくファイナンス

(12)マンガでやさしくわかる経理の仕事

(13)イラストとマンガでわかる! はじめての経理のおしごと

(14)会計は「ザックリ」のほうがよくわかる!

(15)マンガでやさしくわかるファイナンス


会計を学んだことがない人にとって、最初のハードルとなるのが「数字」「専門用語」です。
いきなり簿記のテキストを読んだりするともうダメで、数字アレルギーが出てしまったり、猛烈な眠気に襲われたりします。
何を隠そう私もそうでした。

法律学や経営学の勉強でも同じことがいえますが、やはり何事も、免疫をつけるという作業が必要です。

その点、マンガ系の書籍は、会計に対する免疫をつけるのにちょうど良い書籍です。
初期段階では、とにかく大量に同じような本を読み続けることが大事です。
大体どの本にも似たようなことが書いてあるので、まずはそういう基礎的な考え方や用語に慣れましょう。

上記の15冊をすべて読んでおけば、ひとまずはアレルギーが出ない程度にはなると思います。
それぞれ2周ずつくらい読んでおけば入門編としては十分でしょう。


2.基礎編

ということでやっと基礎的な会計書籍を読める段階まで来ました。

ただ、上記の15冊のマンガ系書籍をちゃんと読んだ人は、重要なところを何度も繰り返し学んでいるはずなので、実は相当な知識がすでに脳内に入っています。
それらの知識をより深く理解するための基礎的な書籍をいくつかご紹介していきましょう。


(1)世界一楽しい決算書の読み方

(2)誰でもわかる 決算書の読み方1年生

(3)MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣

(4)会計の地図

(5)基本も実務知識もこれ1冊で! 管理会計 本格入門

(6)ビジネススクールで身につける 会計×戦略思考

(7)コンサルタントの父が大学生の娘に教えるシンプルな会計

(8)明解 会計学入門

(9)MBAのアカウンティングが10時間でざっと学べる

(10)ビジネス・アカウンティング

(11)ビジネススクールで教えている会計思考77の常識


最初に紹介した15冊のマンガ系書籍をちゃんと読んでいれば、上記の11冊の書籍もなんとか読めると思います。

そして、ここまでの合計26冊を読破して、内容もきちんと押さえられているなら、ビジネスマンとして必要な会計の基礎はすでに身についています。
国内のMBA(一橋・京大・筑波・早慶を除く)程度ならば十分についていけるだけの知識量です。
そのため、一旦はここで終わりで構いません。

ただ、一部の人については、より高度な領域に到達したいと思うこともあるでしょう。
そういう人、大好きです。

向学心がある人というのは、変化し続ける人なので、先々大成する可能性が高いです。
そういう人はより高みに行くために、実践編の書籍を読破して、資格を取っていきましょう。


3.実践編

ここからは会計で飯を食っていこうと思っている人や、本格的に会計力を身に着けて株式投資で儲けてやろうと思っている人向けです。
そのため、かなり高度で、かつ、読むだけで終わるような書籍でもないので、極一部の人たちにだけ妥当する書籍だと思ってください。


【簿記】

(1)スッキリわかる 日商簿記3級

(2)2024年度版 スッキリわかる 日商簿記2級

(3)パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記

(4)パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記

書籍を読むだけで終わる人と資格まで取る人との間には、かなり大きな実力差があります。
基礎編までの26冊を読了しても、それはあくまでも基礎的な知識を「知っている」に過ぎず、使いこなせるかは別の話です。
資格まで獲得している人たちは、知識の精度や深さがまるで違うので、ビジネスでも十分に活用できます。

そして、ビジネスマンとして取っておいたほうが良いレベルが日商簿記2級です。
3級については正直テキストと問題集をこなしておけば十分で、いきなり2級を獲りに行く感じで良いと思います。
2級を持っておけば、簿記の基礎はきちんと身につけているということが証明できますから、ビジネスマンとしても評価されるでしょう。

また、日商簿記2級まで取っていれば、以下で紹介する若干難易度の高い書籍も読みこなせるはずなので、一段階上の知識を身につけることができるはずです。

テキストについては「スッキリ」か「パブロフ」かだと思いますが、私はどちらもで良いと思います。
ちなみに、私の教え子の多くは、3級はスッキリ、2級ではパブロフを使っている人が多いようなので、2級についてはパブロフの方が良いのかもしれません。


なお、日商簿記1級まで取りたい場合は、予備校を活用したほうが良いと思います。
独学で合格することも可能ですが、独学だと効率が悪いので、時短のために予備校を活用したほうが結局のところ安い気がしています。
TACか大原を選んでおけば、ひとまずは大丈夫でしょう。


【財務分析】

(5)ビジネス会計検定試験公式テキスト3級

(6)ビジネス会計検定試験(R)公式テキスト2級

(7)ビジネス会計検定試験®公式過去問題集2級

(8)ビジネス会計検定試験公式テキスト1級

続いて、ビジネス会計検定という資格も取っておくと有益だと思います。
こちらも日商簿記のときと同様に、3級は読むだけで良いと思います。
重要なのは2級です。

ビジネス会計検定は財務諸表分析に力を入れている資格なので、株式投資家や管理職として非常に有益な知識が身につけられます。
2級が本当にちょうどいい難易度で、ビジネスマンにとっては最適だと思います。

なお、1級についてはテキストを熟読するだけで良いかなというのが私の見解です。
ビジネス会計検定の1級は、年に1回しか試験がない上に筆記試験で、かつ、問題の出し方にかなり無駄があるので、ここに労力をかけるのは違うかなと思っています。
ただ、テキストはとても勉強になるので、熟読しておくべきです。


【総仕上げ】

(9)財務3表一体理解法

(10)財務会計講義

(11)財務諸表分析

(12)管理会計

最後の仕上げは上記4冊です。
今まで学習してきたことを思い出しながらマスターしていきましょう。
なお、最後の管理会計は難易度がかなり高めです。


ここまでの書籍をすべて読み終えた人は、株式投資家としての基礎も身についていますし、経営幹部としての会計リテラシーも十分に持っているといえます。
なので、自信を持って人生を歩んでいってください。

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